「安倍政権が談話を極度に傷つけているため、証言の証拠が存在することを知らせる」と、遺族会は映像公開の理由について、こう説明した。おそらく政府が今年6月20日、慰安婦募集の強制性を認めた河野談話の作成過程を検証した報告書を公表したことが一つのきっかけだろう。当時の談話が日韓合作だったことや、聞き取り調査実施以前に原案ができていたことが明らかになった点が、韓国団体としては認識外だったのかもしれない。
非公開とされてきた聞き取り調査の中身については、産経新聞が非公開の政府文書を入手し、昨年10月16日付朝刊ですでに「元慰安婦報告書 ずさん調査」「氏名含め証言曖昧」と詳細に報じている。
一方で遺族会が今回初めて公開した映像は、5日間にわたる調査をわずか約17分に編集していた。今月17日付読売新聞朝刊によると、「キム・ボクソン」と「ユン・スンマン」と名乗る2人の女性がそれぞれの体験を証言する内容だ。
ちなみに、遺族会は3年12月に日本政府を相手取って慰安婦賠償訴訟を起こした当事者団体であり、調査対象16人のうち裁判の原告が5人いた。政府の聞き取り調査報告書では、キム氏は裁判の原告と記されており、ユン氏は遊郭はあっても軍専用の慰安所などなかった大阪や下関で働いたと証言している。
菅義偉官房長官は「(遺族会が)一部だけを公開したことは理解に苦しむとともに大変遺憾だ」と、今月16日の記者会見でこう不快感を表明した。全体のごく一部分の映像が独り歩きし、元慰安婦の証言が遺族会の都合のいいように広まっていくことに懸念を覚えたとの印象だ。
聞き取り調査実施直前の5年7月、遺族会事務所で梁氏と事前の打ち合わせをした日本政府関係者は、政府の慰安婦問題に関する調査について、梁氏から繰り返しこう要求されている。
「裁判のために作成した重要な資料である訴状を、当然、参考資料として使用するべきである」
また、聞き取り調査中のビデオ撮影に消極的な日本側に対し、梁氏は「外部に公表するためにビデオを入れるわけではない。あくまでも遺族会の記録とする」と強調していた。
さらに日本側が慰安婦問題の調査目的について「歴史を明らかにし、真相究明を行うことだ」と説明すると、「歴史を明らかにして何が残るのか。責任はどうなるのか。罪の意識はないのか」と梁氏は反論した。
こうした梁氏の強引で赤裸々な主張に対し、政府関係者は「慰安婦問題について今後の裁判、日本への補償要求につなげていく意図も随所に見られる」ときちんと分析していた。にもかかわらず聞き取り調査は遺族会ペースで進み、今になって一部のみ映像を公開された。
参照:
産経ニュース(9/25)
【関連する記事】
- 高市氏にも変化の兆し
- 千代に八千代に平和である為に
- 中国の誤認識の元は「柵封」関係にあるのか
- 節操のない指導者たちに必要な倫理観
- こんな中国って、いいの?
- パロディ化動画で、みんなが笑顔
- 戦争性暴力は旧日本軍だけではない
- スエ―デンの学校
- 話題作「国宝」、アカデミー賞候補作品に
- 万葉集の愛されるワケ
- 谷口けい(女性登山家)は第四小、白山中卒
- 田部井淳子さん、女性初のエベレスト登頂から半世紀
- コパイロットによる、歴史解説
- 秋、靖国神社にも行きました
- 中国からの渡航控えの呼びかけ
- 万葉集の多様性
- 歌心りえ(50才)の歌唱、韓国で感動を呼ぶ
- 100才を全うした映画の鬼才・新藤監督
- 「質問通告遅いから」は事実誤認
- 日韓交流会


