2013年12月23日

沖縄では、八重山を二分する教科書問題

 今日は、天皇誕生日だけれど、”だからこそ”日本の近代史を振り返るのも大事かと思います。

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 沖縄は、太平洋戦争で激しい地上戦を経験し、住民をはじめ20万人もの犠牲者を出した。「反戦平和教育」には全国でもとりわけ熱心に取り組んできた県でもある。しかし、それがひとたび米軍や自衛隊に矛を向ける時、常軌を逸した憎しみのエネルギーに変身することがある。そのことを、教科書問題を通じて痛切に感じた。

「沖縄タイムス」や「琉球新報」は、育鵬社版の教科書について、「米軍基地被害にほとんど触れていないから、教科書として不適格だ」と主張。尖閣列島、竹島、北方領土の問題に詳しく触れ、自衛隊の役割を高く評価する記述は「軍国主義的で、戦争につながる。子供を戦争に導く」、行き過ぎた男女平等をたしなめる記述は「男女差別を助長する」などと攻撃した。

 ある教育関係者は「この教科書は、子供に与えるようなものではない」と断言。現場教員の組織である沖縄県教職員組合のトップも、「育鵬社の教科書が採択されたら、沖縄は全国に恥をさらす」と言い切った。

 しかし、沖縄本島から遠く離れた八重山には、米軍基地も自衛隊基地もない。その代わり国境に接していて、例えば尖閣諸島をうかがう中国の脅威を、本島の住民よりも肌で感じている。八重山の住民の立場になってみれば、育鵬社や同じく保守系の著者が執筆した「自由社」の記述が特に異常とは思えなかった。

 八重山教科書問題が過熱した背景の1つに、与那国町で進む自衛隊配備計画がある。与那国町は日本最西端にある国境の島だが、警備力といえば警察の巡査がいるだけで、いわば丸裸に近い。しかし自衛隊配備反対派は、自衛隊に好意的な記述がある自由社、育鵬社版の採択を「自衛隊配備への地ならしだ」と猛反発した。

実は、育鵬社版採択の反対派の顔ぶれを見ると、「反自衛隊」を訴える人たちと同じなのである。それは育鵬社版を批判するパンフレットが、自衛隊の記述について槍玉に挙げていることからも十分うかがうことができる。

与那国島は現在でも、自衛隊配備の是非を巡って島が二分されている。与那国のみならず八重山諸島への自衛隊配備反対派にとっては、育鵬社や自由社の教科書が採択されては「都合が悪い」のである。

私は「逆転不採択」の現場に立ち会った。そこは、育鵬社版の教科書を何としても阻止するという反対派の常軌を逸した熱気に満ちていた。県教委職員は逆転不採択を露骨に主導した。そして翌日の紙面で、マスコミは逆転不採択を「平和と人権を貫く勝利」とたたえた。言論の自由が保障されている時代に、堂々と魔女狩りが行われたのだ。

結局、竹富町はいまだに育鵬社版を採択することなく、東京書籍版を使い続けている教科書無償措置法によると、3市町は同一の教科書を採択しなくてはならないが、違法状態が八重山で起きているのだ。育鵬社版の採択を覆そうとした動きは、法治国家に対する一種のクーデターだったと言えるだろう

逆転不採択など一連の事態は全国紙でも取り上げられたが、その内実については、多くの人が「沖縄タイムス」や「琉球新報」など地元の主要マスコミの報道を通してしか知るすべがなかったのが実情だ。

八重山日報は、発行部数ははるかに及ばないが、できるだけ関係者を取材し、客観的な報道に努めてきたという自負がある。地元の主要マスコミの報道だけでは知り得ない八重山教科書問題の本質を伝えることで、「反日左翼勢力」による過剰な攻撃が1つの言論をかき消そうとする異常な実態に目を向けてもらいたい。

2013年2月 八重山日報編集長 仲新城 誠
posted by Nina at 03:15| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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