先週は、河野太郎氏にお会いした、終末処理場の話をしたところ、さすがにご存じで、しかし、大量に出る放射能物質を受け入れられる地をどこにするかなど、自民党で話し合われている風ではなかった。
市中にこれまでは置くことを禁止されていた放射能廃棄物が存在するので、特に小さな子供の母親たちは気が気ではなかったが、みんな黙っている状況に慣らされてしまった感も出てきた。
河野氏は、あるプラントについて希望的な観測を述べられたし、まずは地元の国会議員に相談してみるのは手だと示唆くださった。
確かに、ネットで調べると京都大学・原子炉実験所では、核燃料のゴミについても研究が進められています。今年も、日本人のノーベル賞候補者が最終選考に複数の名前が上がっているということでもあり、核燃料のゴミを地中に埋める期間を10万年という気の遠くなる年月から一気に数百年まで短くしようとする研究も有効になってくるかもしれないです。
放射能には「寿命」(半減期?)があり、原発から出る使用済み核燃料には、放射能が半分になるまで2万4000年もかかるそうです。
寿命の長いプルトニウム239などに含ま
れています。この寿命を人間の手で短くしてしまおうというのです。
仕組みはこうです。加速器を使い、「陽子」を光の速さに近いものすごいスピードで鉛の
入った金属に衝突させると、大量の「中性子」が発生します。その 「中性子」を寿命の長いプルトニウム239などにぶつけると、核分裂が起きて寿命の短い別
のものに変わるといいます。核のゴミから寿命の長いものだけを取り出して、この技術を応用すれば、放射能が半分になるまでに30年もかからない寿命の短い
ものばかりになり、地中に埋めておく期間も一気に短くなるといいます。
「陽子を実際に原子炉の手前まで持ってきて照射するという結合実験は世界初」(京都大学山名元教授)京都大学では、実際の原子
炉に加速器をつなげた世界で初めての実験を行っています。
「原子力発電が今後なくなっていくか、使い続けるかというディシジョン(決定)はこれから議論されていくが、どちらにおいて
も、そういった放射性の長寿命のものを減らしていく技術
を追求し続けていく姿勢が必要」(京都大学山名元教授)
世界初の実験は「核燃料のゴミ問題」の解決への一歩となるのでしょうか。
TBS2013/2/27
http://news.tbs.co.jp/20130227/newseye/tbs_newseye5268131.html
<参考>ADSR炉(加速器駆動未臨界炉)
加
速器を使い、放射性廃棄物を破砕消滅させてエネルギーを取り出す原子力発電。ウラン・プルトニウム近縁の核廃棄物を半減期30年程度の核種にエネルギー変
更、さらに半減期30年の核種を45分間で消滅
処理ができる。ADSR1基で原発10基分の核廃棄物を処理可能。ADSR炉が稼動すると放射性廃棄物を長
期保管する必要がなくなる。
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東京電力は23日、原発のウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を作るためにフランスで所有していたプルトニウムの一部を、独電力会社が英国で所有していた同じ量のプルトニウムと交換した、と発表した。海外のプルトニウムと交換したのは、国内の電力会社では初めて。
交換後は独電力会社が英国原子力廃止措置機関で保管していたプルトニウムが東電の分となる。福島第一原発の事故でMOX燃料を使うめどが立たない東電と、早期に利用したいドイツ側の利害が一致した。
交換したのは東電がフランスで所有するプルトニウム約2・5トンのうち434キロ分。帳簿上の交換で輸送しない。東電が英仏に所有するプルトニウムの総量は約7・4トンで、交換後も変わらない。
東電は、福島第一原発3号機でMOX燃料を燃やすため仏燃料会社に加工を依頼したが、3号機は事故で廃炉が決定。当面使う予定がないため、仏にあるプルトニウムの扱いが課題になっていた。一方、英国のMOX燃料工場の閉鎖で困っていた独電力会社は、フランスでMOX燃料に加工して利用できるようになった。
朝日新聞 デジタル 2013年4月24日2時21分 【小池竜太】
2013年10月03日
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