2013年02月15日

経済大国でないが良質生活のイタリア!?

経済危機で苦しんでいるイタリア。失業も多く、経済成長に失敗した国に見えます。しかし、ここ20年ぐらい、ちいさな村や町に着実に新しい豊かさの芽が育っていることは見逃せません。一方。日本では人口減少、超高齢化社会へ向かうなかでどう対処していくか。日本でもスローフード、アグリツーリズム(グリーンツーリズム)の研究が始まっています。今や、時代に乗り遅れたかに見えていたジェントルでスローな流れのライフスタイルを維持していけるようにすることがトレンドになっています。ですから、わが町・我孫子も、チャンスをとらえる機だと思うのです!そこで、イタリアの村の研究をされている宗田好史教授(イタリアに留学。工学博士。京都府立大教授)のトークセッション(2/14)に代官山まで行ってきました。

 イタリアの各地にある農村の魅力には美しい風土とその土地ならではの香り高いワイン、それに合う牛肉、ビンテージもののチーズ、海の幸…イタリアの良さは多くの人の知るところです。また、最近はこれらを売りにする農村観光(アグリツーリズモ)も約2万施設、20万ベッド、一兆円産業に成長しているのだという事です。
 
 宗田教授の新刊本『なぜイタリアの村は美しく元気なのか 市民のスロー志向に応えた農村の選択』では、まちづくりの切掛けとなった三つの変化を語りながら、一見バラバラに起こったように見える動きが、地域でいかに一つに紡ぎ上げられ美しく元気な村の再生に繋がったのか、その秘密を解き明かしています。

 「景観」「観光」「農業」で再生する動きが本格化し、「スローフード」「アグリツーリズム」「文化的景観」の3側面が一つの大きな流れになってきたのです。 こうした魅力的な民泊も昔からあったわけではなく、実はこの数十年で創られたものだということです。国がやってくれるのを待っているのではなくて、地域で何ができるか、力を蓄積して豊かな実りをみせる・・・。

 イタリアは景観計画の規制が決まっていてかなり細かく丁寧にやっていますし、文化遺産の小さな教会とか、建物とか、モニュメントの凄く豊かなリストを作成しているのだそうで、宗田先生はその人たちを相手にイタリアでもワイン片手にパワポイントで講義もしたのだとその写真も見せてくださいました。。もっとも、イタリアの中でも北と南で政治的バランスが違い、アグリツーリストのなかでもスローフードと相性が良い所と悪いのとがあるとの指摘があります。そういう多くの組織があって、地域社会の活動であり、政治活動であり、文化活動であり、そういう組織がかなり大きな役割を果たしているということです。

 一つ例をあげると、1989年に五つの町、村がシエナ県に公園計画の策定を提起したということがあります。小さい町や村なので、それぞれの街に計画をつくる能力をもった職員がいない。そこで96年にヴァル・ドルチャ有限会社を設立します。第3セクタ―をつくるお金もないので、村長さんたちや議員さんが100万円とか150万円と少しずつポケットマネーを出し合ってつくって会社にしたのです。イタリアとはいえ、議員達も寝ていない、議場だけでなく農業再興のために出資もするとはなかなかです。97年には五つの自治体の地域協議会がつくられ、実際のまちづくりの整備はこの有限会社にやってもらうことに決めました。 それぞれの街には都市計画部門はもともとありませんでした。農業部門はあったのですがこれも切り離しました。工業もあったのですが、人口が2000人くらいしかいない村で、そんな職員がいても意味がない。

 そして1999年になってヴァル・ドルチャを州立自然保護区域に登録しています。ついに法律によって厳しい規制内容が決められるようになったのです。地域協議会には首長さん、そして一部の議員さんが加わっています。五人の首長さんはヴァル・ドルチャ有限会社の重役にもなっています。もちろん無給です。職員は常勤が3名、非常勤が5名の8名でやっています。常勤スタッフの1人。あと2人は若い女性です。給料は12〜13万円ぐらいだということです。

 イタリアは文化的景観に関して、2004年の景観法、同時に改正された文化財保護法に登場しています。これまで考古学、美術・建築中心だった文化遺産も、今は、市民(地域)社会・経済とより密接な関わりを持った都市や農村の課題に展開してきています。
 
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 宗田教授は、京都市景観・まちづくりセンターと性格が似ているといい、まちセンよりはるかに大きな権限を持っていて、環境、地域整備と都市計画、農業、工業と手工芸、文化と観光、公共サービスとインフラストラクチャに取り組んでいるのだということです。これからの農業の牽引者は農Girlだそうで、女性が動くと世の中が変わる。そういえば、柏にもブルべりーを観光農業に生かそうとして力をいれている市議会議員がいましたが、そこに女性たちが動き出せば農業の民主化が起きるのはありそうです。我孫子の取り組みは、強力な推進力になる姿が見えません。農業委員には女性が入れませんし、農家の女性に進言しても忙しいからと気のない返事です。今こそ市民、議員を含んだ取り組みがもっともっと必要で、柏に負けないでアイデアを実現していく気概が必要なのでしょう。私もずいぶん視察を重ねてきたので我孫子の可能性の一つには農業と観光だろうと思っています。まだまだ、我孫子は眠っている宝が多い気がします!!

 イタリアのアグリツーリズモについてのトークセッションは大入り満員、予約していない人はお断りするくらいでした。つまり、農業観光は若い世代を含めてトレンドになるかなりの展望も開けるという事ではないでしょうか。たっぷり2時間、熱心な聴衆の中には若い女性も多くいて、9時半になろうというのに質問も山もり。せっかくなので代官山駅前のお店でお茶とケーキで一息ついてから、帰りの電車に乗りました。




posted by Nina at 08:18| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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