桑田真澄と清原和博が「KKコンビt0言われてPL学園に敵なしと思われる時代がありました。
2人は1年生からレギュラーでしたが、夏の大会は特に強く、優勝2回、準優勝1回。その彼らがいた夏の甲子園で、一度だけ負けた事があったのです。
黒星を付けた唯一のチームが、後に甲子園に最年長監督としての歴史をつくる名監督といわれるようになる、木内監督が率いていた常磐線のご近所でもある取手二高でした。
その夏の試合は、取手が1点リードで迎えた9回裏にPLが起死回生のホームランで同点に追い付きます。
延長に入れば、サヨナラ勝ちができるので裏の攻撃のほうが有利。取手二高のナインは優勝目前で追いつかれて気落ちしてベンチに戻ったのは観客の目にも事情がわかった。
すると、監督は…
「よかったなあ、まだ甲子園で野球ができるぞ!」
甲子園の決勝戦ということは、他のすべての球児の「夏」はもう終わっている。その大舞台で、まだ野球を続けられることが、野球選手としてどんなに幸せなことなのか…。
この魔法の一言で、心機一転。そうだと気付いて、精一杯の夏を闘い切ろうとした球児たちは、その後に10回表の攻撃でなんと4点を奪い、取手二高は茨城勢で初めての甲子園優勝を果たすことができたのです。
たった一言で、打ちひしがれた心が元気付けられることがある。
大変な事態であっていても、そこに心から感謝できる何かを見つけて、その気持ちが自らのものに出来る。
「有り難し」とは、この世にある事が稀なこと、つまり奇跡のようなことだと意味だとの感謝の意味です。
その反対は、「当たり前」。「当たり前」の日常が奇跡の連続だと気がつけば、そこに感謝が生まれる。
『壁を越えられないときに教えてくれる一流の人のすごい考え方』 西沢泰生 アスコム
2010年08月27日
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