自分の家の前に原発がつくられる計画が持ち上がって、喜べるわけはない。
絶対に安全だと言い含められ、原発に未来の夢という税収を重ね合わせて原発建設を選択した町は過疎地ばかり。絶対に安全で、低放射能は健康にもいいとまで言う学者がいるけれど、もしそうなら首都圏にだってつくらなかったのは何故でしょう。実際に事故が一つもない原発があるのかさえも疑わしいところです。これまで54基もあったことや、更に建設の予定があるなどとは実のところ気にもしていなかった。これから人口減少で、節電より電気をもっと使ってもらわないと、これからつくる原発が建設できないことになってしまうと恐れる人たち(組織)もいる。
29年前に計画された山口県の上関原子力発電所もその一つ。原発予定地の目の前に位置する祝島の住民は一貫して反対したが、そうでない地区の上関町の住民の多くは建設賛成であった。なぜなら原発マネーが地域にたっぷりもたらされるからだ。「原発がなくなったら、交付金が税収で町は成り立たない。原発建設に働く作業員が来るから民宿、飲食店にお金が落ちる。原発がなかったら、町民の多くが生計の道を絶たれる」との状況だからだ。
福島の事故の起きる直前の2月21日に、中国電力は計画地の田ノ浦海岸を埋め立てるためフェンス工事を強行しようと夜中2時に約600人の作業員を動員した。祝島の住民や工事に反対する150人が作業の中止を求めて、座り込みや抗議を行い、フェンス工事は中断されたが、造成や排水溝付近などの工事は継続された。そして、3月11日に東日本大震災が起きた。中国電力は3月16日に工事中断を表明したものの、不思議な事に現地では発破作業が継続して行われており、事実上の造成工事が続いているのだという。
祝島は漁や農業で暮らしている。冬には海でひじき、もずく、わかめ、を採り、夏には岩ガキやサザエ、あわびを採る。農業も季節によって色んな農作物を作っている。10億円以上の漁業補償金の受け取りを拒否している祝島の漁師たちは、海の埋め立て工事に来る中国電力に「私たちは海を売っていません。」と自分の船より何十倍も大きな作業船に抗議しに行く。故郷を守り、命を守り、命の糧となる自然を守り、これからの世代に受け渡していくための抗議だ。
原発建設の為に、海は埋め立てられ、毎秒190トンの放射能が混じった温度が7度も高い温廃水が海に垂れ流され続け、放射能のゴミが残されることになる。祝島の人たちは自然を受け継いで守っていきたいと思っている。
福島原子力発電所の事故から3週間の時の動画をご覧ください。
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/970
新たな原子力発電所建設の工事が進む上関原発予定地では、それでも原発建設推進で動いているのだということです。原発政策は、今も止めようとしないという事なのが分かるのです。
若者たちは、9月に経産省前でハンスト行動で訴え、そのあとにハンストリレーが続いている。
2012年04月19日
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