小佐古敏荘東京大学教授の内閣官房参与の涙の会見(辞任)は、大きな衝撃になっている。4月11日、「この数値(年間積算放射線量20ミリシーベルト)を乳児、幼児、小学生に求めることは学問上の見地からのみならず、わたしのヒューマニズムからしても受け入れ難い」と涙で声を詰まらせ、内閣参与を辞任した記者会見をTVで目にした人は多いはずです。小佐古教授は、広島出身であり、子供にあってはそれは別の基準であるべきだと涙で訴えた。
4月30日の枝野幸男内閣官房長官記者による会見は、「小佐古先生は原子炉が主に専門とうかがっているが、そういったことについてはできるだけ幅広く、いろんな方のお知恵をお借りすること自体はこの局面においては必要であった」(4月30日asahi.com)と述べている。さらに枝野長官は、小佐古氏が文部科学省により定められた福島県の小学校等の校庭利用に関する線量基準を厳しく批判したことを「誤解である」と繰り返し批判する。その上で、枝野長官は、 「若干、国民の皆さんに誤解に基づく心配をかけていることは恐縮しているが、あくまでも参与等、何人もの方にお願いをしているが、政府としての、あるいは内閣としてのファーストオピニオンについては原子力安全委員会があるわけで、セカンドオピニオンという立場から、様々な観点、様々な立場からの専門的な意見をしっかりとお聞きをすることには一定の意義がある。そうした中で、今回のこうした文科省が示した指針等については、特に放射線医学の専門家の皆さんについては、原子力安全委員会はもとより、官邸の原子力災害の専門家グループでも放射線医療等の専門家の皆さんの意見はおおむね一致している 」(4月30日asahi.com)と、牽制した。
2011年05月06日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック