1.測定結果
(単位:ベクレル/kg)
採取日 | 平成23年5月20日 | |
放射性ヨウ素 | I-131 | 158 |
放射性セシウム | Cs-134 | 2,710 |
Cs-137 | 3,240 | |
合計 | 5,950 |
(1)水道水の安全性について
水道水については、3月28日以降、放射性物質は不検出の状況となっておりますので、水道水の安全性に問題はありません。
(2)浄水発生土の処分について
浄水発生土については、セメント原料及び粒状改良土(道路工事の埋め戻し材等)原料として中間処分を行っております。
このうち、セメント原料への処分については、セメントへの混合量が少量であること、また、受入業者側でも自主的に放射線量を測定していることから、受入業者との協議の上、現状、安全性に問題ないとして処分を継続することとしております。
また、粒状改良土への処分については、国の方針が明らかになるまで、一時的に取り止めることとしました。
2.今後の対応
浄水発生土の測定については、今後10日に1回程度実施し、結果が判明次第お知らせします。
これまでに放射能の影響が大きいと分かったのは、3月22日の水は濃度降雨時に一時的に放射性ヨウ素131の放射性物質の測定値が上昇しまし、そのため当企業団は平成23年3月30日(水)深夜から「降雨対策」を実施したところですが、当該対策後における「浄水」の安全性を確認するため、同31日(木)午前4時の取水再開後の原水を処理した「浄水」について、急遽、放射性物質の臨時分析を実施いたしましたので、その結果をお知らせします。
なお、3月30日に実施した「降雨対策」は、次のとおりです。
3月30日(水) | 22:40頃 | 北千葉浄水場付近で降雨を確認 |
23:00 | 取水停止 | |
31日(木) | 4:00 | 取水再開 江戸川からの取水の再開に合わせ、以下の対策を講じました。 粉末活性炭の注入量の強化:10mg/Lから30mg/Lに増加(継続中) 凝集沈殿処理の強化:凝集剤5mg/L上乗せ(継続中) |
■ 福島第一原子力発電所の事故に伴う対応について(第7報)平成23年3月29日18時45分 追加
※下線部分を追加しました。
採水地点:八千代市睦浄水場受水地点
採水日時:平成23年3月22日(火)19:30頃
分析結果:放射性ヨウ素131
睦浄水場 受水池出口 120ベクレル/kg
睦浄水場 受水池入口 370ベクレル/kg
当企業団は、この情報を受け、急遽、保管してあった3月21日、22日採水の「浄水」2試料を分析機関に持ち込み放射性物質を測定した結果、3月22日9時15分に採水した試料から、以下のとおり放射性物質が検出されました。なお、3月21日の試料については、放射性ヨウ素、放射性セシウム共に検出されておりません。3/22 9:15採水試料の分析結果 放射性ヨウ素131 336ベクレル/kg
放射性セシウム134 7.98ベクレル/kg
放射性セシウム137 7.03ベクレル/kg
これは、3月21日から22日にかけて降雨があった影響で、一時的に放射性物質の濃度が上昇したものと考えられます。それ以降の放射性物質濃度の変化は以下のとおりです。 採水日 放射性ヨウ素131
3月23日 110ベクレル/kg
3月25日 33ベクレル/kg
3月26日 14ベクレル/kg
放射性セシウムはすべて不検出
−当企業団の対応−
3月23日 15:50
乳児に限って水道水の摂取を控えられたい旨構成団体に要請
(東京都水道局の対応を踏まえた措置)
3月26日 20:45
上記について「摂取しても差し支えない」旨、構成団体に通知
(3月25日採水の企業団「浄水」分析結果が指標値を下回ったことによる)
なお、長時間水道を使っていない場合は、念のためバケツ1〜2杯程度の水を飲み水以外にお使い下さい。
また、厚生労働省通知において技術的助言として、以下の見解が示されております。○福島第一・第二原子力発電所の事故に伴う水道の対応について
(平成23年3月19日付け健水発第0319第2号)
「飲食物摂取制限に関する指標の根拠となった国際放射線防護委員会(ICRP)が定めた放射線防護の基準は長期曝露による影響を考慮したものであり、指標を超過した水を一時的に摂取した場合においても直ちに健康に影響は生じない。」
○乳児による水道水の摂取に係る対応について
(平成23年3月21日付け健水発第0321第2号)
「当該数値(=100ベクレル/kg)は、長期にわたり摂取した場合の健康影響を考慮して設定したものであり、代替となる飲用水が確保できない場合には、摂取しても差し支えない。」原子力安全委員会が定めた飲食物摂取制限に関する放射性ヨウ素の指標値
放射性ヨウ素(飲料水) 300ベクレル/kg
放射性セシウム(飲料水) 200ベクレル/kg
食品衛生法に基づく乳児の飲用に関する暫定的な指標値
放射性ヨウ素 100ベクレル/kg
3月23日、原水と浄水の2検体についての放射性物質の分析を(財)日本分析センターに依頼しましたが、当該分析には数日間を要します。
こうした中、東京都水道局より、本日(23日)15時前に、金町浄水場において、22日午前、検査のため採水した水から放射性ヨウ素131が1キログラムあたり210ベクレル、本日は1キログラムあたり190ベクレル検出され、乳児に限って水道水の摂取を控えるようプレス発表がなされました。
このため、当企業団といたしましても、(当団の)分析結果は出ておりませんが、東京都水道局金町浄水場と同じ江戸川を水源としていることから、厚生労働省が示した指標に基づいて、乳児に限って水道水の摂取を控えることが適切と判断いたしました。
つきましては、当企業団の構成団体に対し、乳児への飲用を控えられることについて要請いたしましたので、地域の皆様におかれましても乳児への飲用を控えて下さいますようお願いいたします。
なお、厚生労働省が示した乳児による水道水の摂取を控える指標は1キログラムあたり100ベクレルとなっております。
取水口100ベクレル 浄水場出口 110ベクレル
とはいえ、専門家は“乳児以外の子ども、100ベクレルを超えると、乳児が粉ミルクを飲む際の飲料基準を超えますが、これは1年間飲み続けた時の値です。大人は、300ベクレルが飲料基準値、(毎日1リットル、一年間飲み続けた時の暫定規定値)で、現状では健康への影響は問題ない”との見解を繰り返すのみです。この報道に接して、環境に関心の強い人がサイトを調べて、その前日の22日には、更に放射能が高かったとの情報を入手して、教えてくれました。その事を北千葉水道企業業団にメールしました。3月22日には336ベクレル(一般家庭の暫定基準値を上回る放射性物質)が検出されていたとのことです。22日「浄水」からサンプリングし外部機関に分析を依頼し、結果は29日に判明し、この分析結果をもとに同日に公表しました。
28日の結果が僅かに基準値を超えてはいたが、“ただちに健康に被害はない”と知らされたわけですが、実は各家庭で飲んでしまっていた状態で、しかも前日はもっと高かった。翌日の29日に判明した測定結は更に高かった事については、知る人ぞ知るでさほど騒がれなかった。
それはおかしいと、事業団に今後はどう改善するつもりかとメールで尋ねた。その答えは、「できるだけ早い時期に測定機器類を整備する、この度の事例を教訓に改善策を講じてまいります」との事でした。HPに掲載し公表されても、一週間後では後の祭りです。 しかも、放射性物質が時間とともに減衰していくことを考慮した補正後の数値を出しているとの事です。例によって、直ちに健康には被害はないことを集団累積人体実験してるみたいな格好です。
北千葉水道企業団に言わせると、福島原発周辺エリアでの水道水の値は注意されたが、千葉では都水道局の報道がされるまでは、放射能度が高いなどは予想していなかった。そこで、八千代の検体を入手したきたが、独自の検査が出来ないため、検査機関へまわして結果を得るのに時間がかかり、公表が後手に回ったと説明していた。都は千葉よりは、福島から距離があるが、都水道局が放射能の影響を察知して公表した結果をうけて、千葉県も検査に回すが、独自には検査が出来ないため、都道府県によって対応の遅れがあることも露呈した。今も県水道局が検査もできないので、結果が公表されるのは2日遅れということだ。県でも的確に検査できるように、早期に整備すべきだ。