みんなの党の衆議院議員の中で、親しくお話したことがあるのが浅尾慶一郎衆議院議員だ。外見のソフトな感じとは裏腹に、もっとも過激に、歯に衣着せずに霞ガ関改革にも発言しているお一人ではないかと思う。
特に公務員に休憩時間とは別に与えられていた有給の休み時間「休息時間」制度の問題点を指摘し、2006年に廃止させている。これによって、人件費約1兆7000億円のムダを排除されたのだというから、脱官僚を掲げる党としてはキーパーソンだ。この影響で、昼休み時間を削減する自治体が続出し、官庁街の飲食店に多大な影響を与えたといわれる。更に、 公的年金の官民格差の実態を明らかにした上で、恵まれた公務員の年金の原資となっている共済年金への巨額の税投入追加費用の停止を提言した。政府は、これにより、2006年に追加費用の減額を閣議決定している。漫然と見過ごされていたことに目を向けて是正要求をする、政治家として今まで介入できなかった視点をもち、相当な実行力もある。
2007年参議院外交防衛委員会の守屋前防衛事務次官の証人喚問で質問し、防衛商社山田洋行の宮崎元専務が設けた宴席に同席した政治家の名前を明らかにするよう求める発言をしたのもこの人だ。それまで終始発言を拒んでいた証人に「包み隠さず」という宣誓と異なるではないかと述べ、とうとう守屋は久間と額賀の名を挙げることになって、その後のマスコミの追求も加わり急展開なったのは有名な話だ。2008年11月の参議院外交防衛委員会では、参考人の田母神俊雄前航空幕僚長に対し、アパグループと防衛省・自衛隊との関係を追及もしている。
自民党参議院議員若林正俊が偽装投票を行った責任を取り議員辞職した問題について、浅尾は自身のツイッターで「会派で賛否が決まっている事案で他の議員のボタンを押すのと、親やゼネコンから不明朗なお金をもらうのと、どちらが有権者に対する裏切り行為なのだろうか?」と語った。 Ustreamでの放送にて田原総一郎が献金をしている事が明らかになる。また、 日本発の国際的なプロジェクトとして、人工光合成を最初に提唱している。
民主党時代には「次の内閣」防衛大臣に就任したが、2009年7月24日民主党に離党届を提出、無所属で立候補を表明。同日、離党届非受理の上、除籍処分を受けた。同年8月8日、自民党を離党した渡辺喜美らが結党したみんなの党に参加。8月18日の総選挙公示に伴い参議院議員を自動失職、比例南関東ブロックで復活当選した。
東京大学法学部卒業後、日本興業銀行に入行後、興銀から留学資金を得てアメリカに派遣され、1992年スタンフォード大学大学院を修了。MBAの学位を取得。帰国後3年間、プロジェクトファイナンスを担当した後、政治家へ転身。父親は、駐イタリア大使、国際交流基金理事長を歴任し、母方の祖父は駐仏大使、侍従長等を歴任した三谷隆信。祖父に、日本郵船社長、曾祖父に衆議院議員がいる政治一家の出身。
2011年02月07日
みんなの党、浅尾慶一郎
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