米ペンシルバニア州立大学の研究結果によると、定期的なウォーキングや家事・雑用といった日常的な活動でさえ、脳の若さ維持に役立つ可能性があるという。
2024年10月、行動医学誌『Annals of Behavioral Medicine』に掲載された論文によると、この9日間の研究では、204名の参加者が1日6回、約3.5時間ごとに自分の携帯電話で簡単なアンケートに回答し、頭脳ゲームを行った。
このアンケートは、前回のアンケート以降、参加者がどのくらいアクティブにしていたかを尋ねるもので、研究チームは参加者が行った運動を強度で分類(ちなみに、ウォーキングは“軽い”運動、ハイキングは“激しい”運動に分類された)。そのあとの頭脳ゲームは、認知処理速度と作業記憶を調べるためのものだった。
このアンケートとゲームの結果から研究チームは、直近の3.5時間で軽くでも体を動かすと、認知処理速度が実年齢より4歳若くなることを突き止めた。
ウォーキングは認知機能の低下を遅らせる?
たった1つの研究では言い切れないが、今回の研究結果は、どんな種類の運動も脳を活性化させ、若く保つのに役立つ可能性があることを示しており、この運動にはもちろんウォーキングも含まれる。つまり、「日常的な身体活動は、短期間で認知機能の健康に著しい効果をもたらす可能性があるということです。これは今後の医療に役に立つかもしれません」と研究チームは結論付けた。
この研究に参加した米ペンシルバニア州立大学神経学・心理学助教授のジョナサン・ハクン博士は、同大学のニュースリリースの中で、歩くという日常的な動作は「認知機能に直接的な影響を与える可能性があります」と述べている。
※この記事はアメリカ版ウィメンズへルスからの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。