「結婚」と「出産」が結合しなければならないというこれまでの考え方がある一方で、「結婚」と「出産」が必ずしも結合する必要はないのではないのかという意見が。韓国で出てきた。
韓国統計庁が昨年8月に発表した「2023年出生統計」では、婚姻外出生者が1万900人で、全体出生者23万人の4・7%を占めた。婚姻外出生者数は21年7700人、22年9800人と、少しずつ増加している。
婚姻外出生者の比率も18年2・2%、20年2・5%、21年2・9%、23年3・9%と増加している。韓国統計庁が昨年11月に発表した「2024年社会調査」では、回答者の37・2%は「結婚しなくても子どもを持つことができる」と答えた。20歳から29歳では「結婚しなくても子どもを持つことができる」と回答した人が42・8%を占めた。14年調査では30・3%だったが、12・5ポイントも増加しており、非婚出産を認める考えが増加していることを示した。
人気俳優のチョン・ウソンさんは昨年11月29日、ソウルで開かれた「青龍映画賞」の授賞式に出席した際に、さらに「私のプライベートが、映画(『ソウルの春』)の汚点になってはならないという気持ちでこの場に立った」と述べ、結婚をしていない相手との子が誕生したことを表明した翌日の事だった。そして、「私に愛と期待をくれた皆さんに心配と失望を与えたことを心から申し訳ないと思う」とし「すべての叱責は私が受ける。父として息子に対する責任は最後まで果たす」と語った。
キム・ヒギョン元女性家族省次官はフェイスブックで「チョン・ウソンの息子を『婚外子』と従来の呼び方で呼んでいるが、やめよう」と呼びかけていた。「子どものことを、差別的用語である婚外子と呼ばないでほしい。子どもを中心にすえよう。婚外子ではなく『息子』だ」と訴えた。
トップスターの「スキャンダル」が、「結婚せずに父になる」という、韓国の家族のあり方をめぐる問題提起になっていた。
【KyodoWeekly(株式会社共同通信社発行)No12からの転載】