千葉県我孫子市は、漫才コンビ「ナイツ」の塙(はなわ)宣之さん(46)が市ふるさと大使として出演する広報動画チャンネルについて、新年度予算案には制作費を盛り込まず、
市は新年度予算案編成に苦慮していた。支出は、福祉関連や人件費などの上昇のほかに、昨夏に焼損した市立湖北小体育館の再建もあり、増加が避けられない。一方、税収減が進み、財源確保に悩む状況だった。
今年度で打ち切る方針を固めた。市幹部が明らかにした。市の財政状況が厳しいなか、
今年度の出演料を含む制作費は約184万円だった。再生回数は500〜3千回台で、再生回数が伸び悩んでいた。市は費用対効果で存続は厳しいと判断したとみられる。今年度の制作費は約184万円。ロケに出演するナイツの塙宣之さん
塙さんは、市出身。同様に市出身のゴルファー青木功さん(82)らに続き、2018年に市の魅力を発信する大使に任命された。
動画は22年4月に開始し、毎月1本制作してきた。移住の呼びかけなど今年2月までに35本が作られた。
関係者によると、塙さんは、市から「財政が厳しい」と説明を受けると、「今後も協力できることは何でもします」と話したという。
市の関係者は「破格の安さで出演してくれた。今後も関係を維持したい」と感謝し、経費のかからない大使は続けてもらうとしている。
出典 朝日新聞(斎藤茂洋 2/19)