実業家の前澤友作氏(48)が27日「X」(旧ツイッター)を更新。その前日の26日に、ユニクロを運営するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が、日本テレビのインタビューで「少数精鋭で仕事するということを覚えないと日本人は滅びるんじゃないですか」(日テレNEWS 8月26日)などと、移民や知的労働者を増やすべきとのインタビュー記事を引用して、前澤流の持論を伝えた。
「僕はなんだか逆のように感じます」「日本は日本人らしさを活かして連帯してもっともっと濃い国になっていくべきかと思いました」などと投稿し、さらに27日にも更新を続けた。
「日本に今一番必要なものは自信だと思います。俺たちの国いいだろ?っていう自信。僕はめちゃくちゃいい国だと思うんですけどね。人も風土も文化も素晴らしいなと。ほんと大好き」と書いた上で、「滅びるわけないだろって」と強調した。そして、中国・春秋戦国時代を描いた人気漫画「キングダム」を例にあげ、日本人の志気と自信を高めることの重要性を訴えてもいた。
柳井氏の「少数精鋭」も言わんとしていることはわかるのだが、これも今の日本で推進したら、欧州のように仕事にあぶれる層も出て、過激な運動や反発が出てしまうだろう。しかも、日本では戦後の教育基本法によって、「規範意識」「みんな一緒」を徹底的に叩き込まれるという、先進国の中でも珍しい教育方針に従ってきたのである。
天才児はどんどん「飛び級」をさせたり、成績優秀者だけを集めてクラスを編成したり、ということが教育現場で当たり前の国ならいざ知らず、「みんなと同じ」という教育システムの中で育ったのだから、少数精鋭だ、競争社会だと言われたら、ナイーブに育っている平成、令和の人たちは簡単にメンタルがやられてしまうだろう。
そのことも心配していてか、前澤氏は「キングダム観てる人は分かると思うけど、士気とか自信で人の生産性って全然変わる。移民で労働人口を増やそうとする前に、日本人の労働生産性の最大化を諦めたくない。」「日本人の底力はこんなもんじゃない。もっともっとやれるはず。政治にも経営にも信とか政みたいなリーダーシップが必要。俺もやる」と、今どきの退潮論に喝!をいれたのか。宇宙を目指す人は、夢見る人で余裕を見せている。
★前澤氏の略歴(Wikipedia)★
現・株式会社ZOZO創業者、公益財団法人現代芸術振興財団会長、一般財団法人ARIGATO代表理事。2020年のフォーブス長者番付で世界1,135位、日本23位。保有資産額は2020年5月時点で、20億米ドル(約2134億円)。日本の民間人として国際宇宙ステーションに滞在する宇宙旅行を行った。高校卒後、音楽活動継続と共に実業家となる。千葉県千鎌ケ谷市出身、千葉市稲毛区在住。紺綬褒章。芸術文化勲章オフィシエ章。血液型はO型。
つづき