「いつか豪華客船で世界一周旅行に行きたい!」なんて言っていましたが、そのうちすっかり出不精になり、家で相撲の番組を観るのが楽しみになっています。「老後は石垣島に住む」と言っていた人も、もう1人で飛行機に乗れる状態ではなく、現在は、家族が近くにいる都内に住み、介護生活を送っています。
本当にやりたいことがあるなら、体力があるうちにやったほうがいい。それが、「人生においてやっておきたいこと」であるなら、なおさらです。まして高齢になって、急に知らない土地で暮らせるか、また、今までやったことのないことをできるのか、人によっては非常に厳しいかもしれません。
おそらく、「子供が自立したとき」「定年退職したとき」など、もっと時間ができたときには本格的に始め、その後、加齢が進み、体力、精神力、認知力が落ちてきたころには、少しずつゆるやかにできる範囲で楽しむような形にしていくのが理想的なのかもしれません。
時代が変われば、技術も医療も変わってくるし、私たちにも変化が生まれます。今の40、50代の人が70代になるころには、どんな世界になっているのかは分からないし、自分自身も「やりたいこと」は随分、変わっているかもしれません。
それに、人生はいつ何が起こるのか分からないので、やりたいことは後回しにしないほうがいい。「いつかやろう」ではなく、時間を作ってでも今からできるところから取り組み、老後に先送りせず、少しずつでも楽しんでおくべきです。つづき