総務省消防庁によると、昨夏は約7万1千人が熱中症で救急搬送されています。発生場所のうち最も多いのが住宅で39・5%を占めています。この5年間を見ると、猛暑か冷夏かによって搬送数は4万8千〜9万5千人と大きく違いますが、発生場所の4割が住宅であることは、ほぼ変わりがありません。また、65歳以上の高齢者は全体の搬送者のうちでも半分以上を占めますが、住宅での熱中症のうち4人のうち3人は高齢者です。
高齢者の場合、皮膚の温度センサーの感度が鈍くなり、暑さを感じにくくなっているということがあります。ほかにも体内の水分量が減少して、汗をかきにくくなり、のどの渇きを感じにくくなります。体温調節能力も減退します。これらによって熱中症のリスクは高まります。