2017年の「脳の健康に関する会議(GCBH)」では、「人生の後半期に脳の機能を助けるためには、楽器の演奏やキルトのデザイン、庭いじりといった刺激的な活動を行うべきだ」との見解を示しています。同研究チームの「知的刺激の高い活動を日常的に繰り返している人は、高齢者になってもある程度は知的に活発なこともわかったという。要は「手を動かして、脳が『美しい、楽しい』と感じることをしよう」ということである。
絵を描くのが好きなら、絵を描く。書道が好きな人であれば、文字を書く。音楽が好きな人は、ピアノやギターを演奏する。つまりはそのように、自分が好きなことをすればいいわけだ。
ちなみに「アートにも音楽にも、手芸や庭いじりにも興味がない」という方に対しては、意外や意外、テレビゲームである。
「テレビゲームは頭によくない」と刷り込まれてきた世代は、ゲームが「知的活動」だなんていわれれば冗談のように感じるかもしれない。だが重要なポイントは、「手を動かして、楽しむ」こと。
つまり両手の指を器用に動かし、目から入ってくる情報に合わせてコントローラーを操作するため、テレビゲームは脳の活性化につながるということだ。
ただし、同じことばかりを続けていたのでは脳への刺激も減ってしまう。そこで、意識せずにコントローラーが使えるくらいに慣れてしまったら、新しい別のゲームを始めてみるといいそうだ。
いろいろなゲームに挑戦して、どんどん脳を活性化しましょう。
ともあれ、「自分の脳が老化してしまうのでは……」という不安は、程度の差こそあれ多くの人が抱えているものだ。だから、そうならないようにさまざまな情報を仕入れ、習慣や食生活を変えようとすることだ。