2021年度の不登校の小中学生は過去最多の24万4940人に上った。コロナ禍のストレスや、長期の休校で生活リズムが乱れたことなどが原因とされた。文科省は「教育の根幹を揺るがす、憂慮すべき課題だ」と問題視。今年3月、不登校特例校を300校に増やすなど、総合的な対策をまとめた。
学校生活は様変わりした。安倍首相(当時)が「子どもの安全を最優先にしたい」と述べ、緊急事態宣言より前の2020年3月2日から全国の小中高校などが一斉休校した。修学旅行や運動会などの行事は中止、縮小され、給食でも黙食が続いた。入学式や卒業式は、保護者の参加人数が制限され、3年が過ぎた23年3月の卒業式で、ようやく緩和された。
マスクの着用も3年間続き、中学や高校では、同級生の顔をほとんど見たことのないまま卒業するケースが相次いだ。
皆が前を向き、しゃべらずに給食を食べる「黙食」が習慣化。コミュニケーション能力の発達への悪影響が指摘され始めたこともあり、文部科学省は昨年11月、「従前から必ずしも黙食は求めていない」としつつ、「会話は可能」と通知した。
大学でも都市部を中心にキャンパスへの入構禁止が長引き、完全にオンライン授業となった。サークルや部活動、行事の規制も長期化し、友達を作れず、キャンパスライフが奪われた。ただ、いつでもどこでも見られるオンライン授業の利点もあり、対面とオンラインを併用する「ハイブリッド型」は大学教育の主流となりつつある。
出典HP https://www.yomiuri.co.jp/topics/covid19/3years-part05/