花粉は非常に軽く、人が動くだけでも舞い上がります。空気の動きがなくなると、床に落ちてくるので、そのときが掃除のタイミング。つまり、室内に人気がない朝起きた直後か、帰宅後すぐがおすすめです。やおら部屋の片づけを始めたり、掃除道具を探そうとあちこち動き回ったりすると、花粉が舞い上がってしまいます。掃除の準備は寝る前や出かける前にすぐに掃除ができる状態にしておくと、舞い上がるのを防げいいです。
なお、花粉は静電気に引き寄せられるため、静電気が起こりやすい化学繊維の衣服を着るのは避けた方がいいといわれています。そこで、掃除機をかける前に、静電気を上手く活用して拭き掃除、不織布やマイクロファイバーなどの化学繊維が使われたシートや雑巾を使って、花粉を吸着させて取り除きましょう。その後に掃除機をけけると舞い上がらせずに良いです。拭き掃除をするときは、できるだけ花粉を舞い上げないよう静かにそっと動いてください。棚の上などはハンディモップで、テーブルの上はマイクロファイバータオルで、床はフローリングワイパーで乾拭きします。
花粉をしっかり拭き取るためには水拭きの方がよさそうに思うかもしれませんが、床やテーブルに花粉を塗り広げている状態になったり、水分の中に花粉を残す結果になってしまったりすることがあります。まずは乾拭きをして、花粉の量を減らしてから行うようにしましょう。
花粉や汚れを取るための拭き掃除のコツは、一定方向に拭いて、同じ場所に戻らないこと。こまめにきれいな面に変えること。同じ場所を往復したり、ぐるぐる回しながら拭いたりすると、花粉を同じ場所にこすりつけているだけになります。水で濡れると、花粉は舞い上がりにくくなりますが、乾けば、また室内に舞ってしまうので、注意してください。また、こまめにシートを換えたり、雑巾を洗うようにしたりして、キレイな状態で拭くようにしましょう。
花粉症の時期は換気するのを避けたくなりますが、どんな季節でも汚れた空気を入れ換えるために、定期的な換気は必要です。ただし、日中は花粉が多く飛散するので、早朝か夜に行うのがおすすめ。また、花粉が室内に入り込まないようレースカーテンは閉めたままで行ってください。
◆監修・執筆/河野 真希