大谷翔平選手はメキシコ戦を前に、WBCで日本が勝つことの意味について「日本のファンもそうですし、韓国も台湾も中国も、その他の国も、今回は残念ながら予選で負けてしまったと思うんですけど、僕らが勝っていって、優勝することによって、次は自分たちの番だって、そういう気持ちになるんじゃないかなと思いますし、勝つだけではなくて、中国もそうですし、日本もそうですけど、まだまだ可能性が、大きくなれる可能性を持っていると思いますし、そのためにも勝ちというのが一番大事かなと思います」と、思いを語っていた。
アメリカ・フロリダ州で現地時間3月21日に行われた決勝では、マイク・トラウト選手などMLBのスター選手を擁するアメリカに3-2で競り勝ち、14年ぶりのWBC優勝を手にした。
大谷選手は、大会のMVPに選ばれ、興奮冷めやらぬ試合後のインタビューで「最高の形になって良かった」と喜びを語った。
さらに、「日本の野球がますます注目されていくことになると思うが、この先に向けてどんな思いか」と聞かれて「日本だけじゃなくて、韓国もそうですし台湾も中国も、その他の国も、もっともっと野球を大好きになってもらえるように、その一歩として優勝できたことがよかったなと思いますし、そうなってくれることを願っています」と回答。アジアや世界の国々への思いや、深い野球愛を口にした。
2023年のWBCには、韓国や台湾、中国も参加したが、アジアの国で予選を突破して準々決勝に進むことができたのは日本だけだった。
大谷選手の言葉に、SNSには「スポーツマンの鑑」や「尊敬できる」のほか「台湾のことを考えてくれてありがとう」といったコメントも投稿されている。
韓国メディア・スポーツ韓国は、この話に目を止めて「インタビューまでも完璧な大谷翔平」と題する記事で「彼には本当に欠点がない」「インタビューの場でも他国を配慮する姿を見ると、彼を愛さずにはいられない」と伝えた。また、韓国の記事は「優勝の歓喜に沸く中で、日本以外の他のアジアの国にも頑張る気持ちになってほしいという考えが持てるなんて、大谷はどこまで完璧なのだろうか」と驚きを示し、「大谷の言葉は、アジアのチームで8強入りしたのが日本だけだったことを残念がるニュアンスだった」と伝えている。「単に個人の満足や日本の栄光を超えてアジアの野球のことまで考えている。野球を心から愛している」と、脱帽。「大谷はアジアの野球が世界の舞台で競争力を備える事を望んでいる」と、記した。
そして、この記事を見た韓国のネットユーザーからは「実力、人柄、容姿まで完璧」「器の大きさが違う」「すごい。本当にヒーローのような人」「これが実力者の余裕」「プロとは何か、ということを教えてくれた」「全てを兼ねそろえた大谷がうらやましい」「実力もマナーもインタビューも韓国の完敗。反論の余地もない」「韓国からは出てくるはずもない偉大な選手」「もうやめてくれ。自分がどんどん惨めになる」「ここまで完璧な人間が存在していいのか?頭の整理が追いつかない」など、感嘆の声が上がっている。
韓国のテレビ局「MBC」がイ・ジョンフへのインタビューの中でWBCの敗戦について「我々の実力通りの成績だと受け入れなければならない。あまりにも残念だが認めることは認めて、また立ち上がる良いきっかけにしたい」と語っている。また、日本代表の大谷の言動から学ぶことが多かったという。大谷が優勝後のインタビューで、「日本だけじゃなくて韓国や台湾も中国も、もっともっと野球を大好きになってもらえるように、その一歩として優勝できたことがよかった」と発言したことについて「そういう言葉を言ってくれたのはとてもすばらしかった。私たちもファンの方のために、もっといい結果を残さなければならないと思いました」と述べていた。
参照 Record China 3/22(翻訳・編集/堂本)