ウクライナへ侵略した側となるロシアの市民社会でも、政権の厳しい弾圧や愛国心を求める圧力の高まりにもかかわらず、反戦を表明する動きがいまも続く。
46人が死亡した1月14日のウクライナ中部ドニプロの集合住宅への攻撃後、モスクワにあるウクライナの詩人の記念碑には、大勢の市民が献花に訪れていた。1月21日、エカテリーナ・バレニクさんはこの碑の前で「ウクライナは私たちの敵でなく、兄弟だ」というメッセージを掲げて立った。バレニクさんはすぐに警察に連行されたが、それを横目に、花を捧げる人もいた。
ロシアの人権団体や独立メディアなどによると、今月に入っても、極東ウラジオストクで男性が「殺すな」と書いた紙を持って立ち、サンクトペテルブルクでも男性が「戦争反対」のメッセージを掲げた。
2人とも警察に拘束されたが、知人らが撮影した写真がSNSに投稿され、連帯のメッセージを送った。
出典 朝日新聞2/23