英王室を離脱したヘンリー王子(38)の妻メーガン妃(41)が、英BBCテレビの人気番組の元司会者ジェレミー・クラークソン氏(62)
が、新聞「サン」に「メーガンが細胞レベルで嫌いだ」と綴ったコラムを掲載した。クラークソン氏は「(「ハリー&メーガン」を見た夜)私は眠れずに横たわり、歯軋りしながらメーガンがイギリス中の街を裸で引き回され、『恥を知れ』と叫ぶ群衆から排泄物を投げつけられる日を夢見ていた」と書いていた。
英サン紙に掲載された妃への嫌悪をつづった同氏のコラムを巡っては、英国の新聞と出版業界による自主規制機関(IPSO)に多くの苦情が寄せられ、ロンドン市長やスコットランド自治政府の二コラ・スタージョン首相ら著名人からも批判の声が上がる事態となっていた。新聞「デイリーメール」によるとその数2万件。2021年にIPSOに寄せられたすべての抗議数、約1万4,000件を上回っていることからも反響の大きさがわかる。
クラークソン氏はこの描写はドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のワンシーンだと釈明していたが、読者からは「女性嫌悪だ」と批判が殺到。
ロンドン市長のサディク・カーンもSNSでクラークソンを批判している。「彼もよくわかっているように言葉には結果が伴う。彼のコラムは冗談ではなく、危険で許し難い。私たちは女性や少女に対する暴力が蔓延する時代にいる。強い発言力を持つ男性はもっと正しく振る舞わなくてはいけない」。
同紙は現地時間12月23日(金)に声明を発表した。「コラムニストの意見は個人のものだが、表現の自由には責任が伴うことを認識している。私たち『サン』はこの記事を掲載したことを遺憾に思い、心からお詫びを申し上げる」と謝罪文を発表していた。
夫妻の広報担当者は、「イギリス国民は同紙の謝罪と後悔のコメントを受けるに値する」としつつも「サン紙がサセックス公爵夫人に対して謝罪の連絡をしていないことから同紙の意図がうかがえる。これはPR以外の何物でもない。」と批判、「サン紙が、憎悪や暴力、女性差別から利益を得て悪用し続けなければ、私たちはこのような状況には陥らなかっただろう。本当の謝罪は、彼らの報道と倫理基準の変化だ。残念ながら私たちはそれを期待していません」と声明を発表した。