東北は、雪深い田舎だったから、ばあちゃん、じいちゃんは冬の野良に出られない期間に、囲炉裏端で昔語りをしたという、そして黙って聞いて、物悲しくも人と自然との条理、不条理を受け入れて、黙って頑張ってきたし、高度成長期には金の卵と呼ばれて集団就職してくる義務教育をえたばかりの15才になった若者が多数上野駅に到着して、郷里に仕送りする為に真面目に働いた、という。大物政治家、文化人も多く輩出したし、しかし、このところは冬、夏のスポーツで世界に大注目されている「誰もできない」でいたことを適えている東北出身者が二人もいる。
一人は、エンゼルス大谷翔平選手でメジャー5年目のMLBの試合はNHK-BSで生中継されるようになって、世界同時に感激が度重なる。今季、投手として12登板で6勝4敗、防御率2.90。68回1/3を投げて90三振を奪っている。打者としては打率.298、6本塁打、17打点。二塁打6本、三塁打1本でOPSは.972に達する。こちらも9日(同10日)以降に限定すれば打率.355、OPSは1.189となる。
○6月9日(同10日)、本拠地レッドソックス戦「14連敗ストップ」
大型連敗を止めたヒーローになった。「2番・投手兼DH」で先発出場した試合、大谷は打っては1点を追う5回1死一塁に逆転12号2ラン。投げても101マイル(約162.5キロ)を計測するなど剛速球を連発し、7回4安打1失点4勝目を挙げた。ジョー・マドン監督の解任につながった連敗を14でストップ。ついにエンゼルスに光をもたらす、リアル二刀流の活躍となった。9日(同10日)のレッドソックス戦から21イニング無失点を続けており、今季5度目の2桁奪三振で今季100奪三振にも到着した。ファンからは「彼は別世界にいる」「球界で最高の投手と球界最高の打者が同一人物だなんてことが起こり得るのか」「オオタニは世界最高のアスリート」という称賛の声があがった。
○6月16日(同17日)、敵地マリナーズ戦「敵地にまで増殖した二刀流ファン」
二刀流のファンは敵地にまで増殖している。この日も「3番・投手兼DH」のリアル二刀流で出場した大谷。6回5安打無失点の好投で今季5勝目を挙げたが、同地区ライバルの本拠地にもかかわらず、試合前に意外なシーンがあった。ブルペンでウォーミングアップする背番号17。すぐ近くの観客席には、大谷を一目見ようとファンが詰めかけ、スマートフォンを構えて、すし詰め状態に。「大谷」と漢字で書かれた垂れ幕、マリナーズグッズを身に着けたファンの姿もあった。エンゼルスの地元地元局「バリー・スポーツ・ウェスト」で解説を務めるボビー・バレンタイン氏も、試合前の番組で「彼は準備万端ですね」と注目。同局は公式ツイッターで「敵地でなかなかのショーだ」と紹介しており、日本人ファンからも「人口密度が 見てるだけなのにこっちが緊張しちゃう(笑)」との反響が寄せられていた。現代野球で投手・野手の両方で活躍する日本人の注目度はうなぎのぼりのようだ。
投打二刀流の活躍で6月の月間MVP有力候補に挙がっている大谷。7月には19日(同20日)にオールスターゲームが行われ、先発出場野手を決める第1次ファン投票のア・リーグ指名打者2位(166万4012票)で最終投票進出を決めた。今月もさらなる活躍に期待が集まる。
〇エンジェルス球団は29日(日本時間30日)のホワイトソックス戦の試合中、公式ツイッターで9日(同10日)のレッドソックス戦以降の驚愕の数字を紹介。
その投球について、大谷を“溺愛する”アナリストとして知られるベン・バーランダー氏と、「ピッチング・ニンジャ」の愛称で知られる投球分析家ロブ・フリードマン氏がポッドキャスト番組で考察。フリードマン氏は、投手に専念すれば「サイ・ヤング賞を複数回受賞する」などと改めて絶賛している。2人はバーランダー氏が司会を務めるポッドキャスト番組「フリッピン・バッツ・ポッドキャスト」でオンライン対談。フリードマン氏は、NPBでプレーしていた頃から大谷を追い続けているといい、「打者オオタニよりも投手オオタニの方が良いと思います」と語った。その理由として100マイル(約160.9キロ)以上を計測する速球に加え、「打つのが不可能」なスプリットや、「球界最大級」の曲がり幅を誇るスライダーなどを持っていることを挙げ、「彼はほとんど何でもできる。ファンタスティック」と賛辞を並べた。
その他にも、球界最高の投手の一人としてよく名前が挙がるのが2018&19年にサイ・ヤング賞を受賞したメッツのジェイコブ・デグロム。MLB通算213勝&154セーブをマークして殿堂入りを果てしているジョン・スモルツ氏は最近、大谷が投手に専念すれば「デグロムになるだろう」と語り、話題を呼んだ。フリードマン氏は「オオタニは、デグロムとは違うタイプだと思います」とした上で、投手に専念した場合は「ものすごく支配的になるでしょう。サイ・ヤング賞に複数回輝くのは間違いないと思っています」と述べた。
“投手・大谷賛歌”はまだ続いた。フリードマン氏は「彼はメジャーのほぼ全ての投手が嫉妬する武器を持っています。彼のように投げることは誰もできません」とも。投手としての能力も“別格”であることを強調していた。
(参照:THE ANSWER編集部、Full-Count編集部)
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