フィンランドのマリン首相は26日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問し、ゼレンスキー大統領と会談した。ロシア軍のウクライナ侵攻が続く中での現地入りは、連帯の姿勢を強調する狙いがあるとみられる。
ウクライナ大統領府の発表によると、マリン氏は会談で、ウクライナ国民に対する共感の思いを強調したという。ゼレンスキー氏はフィンランドの軍事支援や対露制裁に感謝を述べた。
ロシアの隣国でもあるフィンランドは今回の侵攻を受けて対露警戒を強め、18日にスウェーデンと共に北大西洋条約機構(NATO)への新規加盟を申請したばかり。長年の非同盟・中立路線を大きく転換した形だ。
ロイター通信によると、マリン氏は会談後、「ロシアがしたことは欧州全体にとって転機となった。(ロシアとの)過去の関係に戻ることはない」と語った。マリン氏はこの日、露軍によって大勢の民間人が殺害されたとみられるキーウ近郊ブチャなども訪問した。
フィンランドなど2カ国がNATOに加盟するためには全加盟国の承認が必要となる。加盟国のトルコは、2カ国がトルコの非合法組織クルド労働者党(PKK)などを支援していると非難し、加盟に反対姿勢を示している。
【5/27】