国際柔道連盟(IJF)は27日、「ウクライナで続く戦争」を理由に、ロシアのウラジミール・プーチン大統領の名誉会長職と親善大使職を停職とすると発表した。
プーチン大統領は柔道の愛好家として知られ、国際柔道連盟は2012年に「8段」の段位を授与していた。00年に来日した際には柔道の聖地・講道館を訪れ、柔道着姿であいさつ。柔道金メダリストの山下泰裕氏とも対面していた。
12年には当時の朝日新聞主筆らとの会見で日ロ間の領土問題を柔道に例え、「引き分け」という日本語を使って解決に向けた姿勢を示した。
出典;朝日新聞(2/28)
IJFは25日、ロシアのカザンで5月20〜22日に開催予定だった「2022グランドスラム」の中止を発表していた。
IJFのマリウス・ビゼール会長はルーマニア出身、プーチン大統領を名誉会長、大使に選任した当事者。「剥奪」措置になるところ、プーチン氏への恩義もある立場でそこまでできなかったのかとも見られており、プーチン派のビゼール会長でさえも、擁護できない欧州の世論がビゼール会長を動かしたのだと推測されます。プーチン大統領の性格を知るからこそ「停止」という「寸止め」措置にしたのではないでしょうか。
25日の声明で、「我々スポーツ界は互いを支え、我々の普遍的な価値を守るため、常に平和と友好、調和と団結を促進するために、団結と強さを守らなければならない」と訴えた。今後、プーチン大統領が速やかに休戦をすれば「停止」措置を解除し、元に戻すこともあるのかもしれません。
国際体操連盟(FIG)も26日、「ロシアのウクライナに対する軍事侵攻」を理由に、ロシアとベラルーシの国旗は掲揚せず、連盟公認の大会に両国の選手は参加させないと発表した。ロシアとベラルーシで開催予定だったFIGワールドカップ(W杯)とワールドチャレンジカップは中止して、「FIGのほかの大会も追って通知するまでロシアとベラルーシでは開催しない」としている。FIGの渡辺守成会長は「スポーツ団体として、我々の第一の責務は、政治的圧力からの保護も含めて選手全員を守ることにある」との声明を発表し、戦禍に見舞われたウクライナの選手やウクライナ体操連盟関係者への支援を呼びかけた。
出典:CNN(2/28)
つづき
2022年02月28日
2022年02月27日
韓国は海外旅行も解禁へ
韓国では26日、新型コロナウイルス感染症によって命を失った人が112人を記録した。死亡者数が増えたのは、1日の感染者数が17万人前後と急増し続け、重症者が600人を超えたためと見られる。17万人台を記録した23〜24日に次ぐ過去3番目の規模だ。重症者と死亡者の発生規模も増加している。2週間前の12日(33人)に比べると、ほぼ3倍近く増えている。累積死亡者は7895人だ。ただ、感染者の規模が大きいが、致命率は0.29%から同日0.28%へと減少している。重症者は前日より12人減少した643人で、2日連続600人台を記録した。
専門家らは、感染者が急増すれば致命率が低くても、重症者や死亡者は増えざるを得ないとの意見を出している。韓国政府はこの日、死亡者数が増えたことについて、オミクロン株の致命率が低いこと証明し、恐怖心を持つ必要はないと明らかにした。
また、この前日(2022/02/25 09:57配信 )の「 Edaily wowkorea.jp 88」によると、
保健福祉部のクォン・ドクチョル長官は24日、担当記者との対面懇談会で、オミクロンについて 「3月のピークを医療体系が持ちこたえることができれば、日常回復に向かうことができるだろう。防疫緩和は重症患者数と致命率、入院率、病床稼働率などで判断されるもので、持ちこたえられる範囲内だ。ソーシャルディスタンスなどで小規模事業者の困難はあったが、韓国は他の国と違って最大限流行を抑制しながら日常へ向かおうとしている」と付け加えた。
中央防疫対策本部によると、同日午前0時基準のコロナ新規感染者は17万16人に達したが、重症患者は581人、全国の重患者専従病床稼働率は39.1%など、安定した状態が維持されている。昨年12月以降、オミクロンの重症化率は0.38-0.5%、致命率は0.18-0.21%だ。
キム・ブギョム首相もこの日、政府ソウル庁舎でのオミクロン対応専門家懇談会の冒頭発言を通じ、「最近疾病管理庁が韓国内の感染者を対象に分析したところによると、オミクロンの致命率はデルタに比べ4分の1程度、季節型インフルエンザの2倍程度に過ぎないことが分かった」とし、「3回目の接種を終えた人は致命率が季節型インフルエンザと同等になり、さらに60歳未満の場合は死亡の危険性がほとんどないことが確認された」と強調した。
政府はソーシャルディスタンスや防疫パス(接種証明・陰性確認)なども、重症化率と致命率がピークが過ぎた後に安定すれば改編する立場だ。
つづき
専門家らは、感染者が急増すれば致命率が低くても、重症者や死亡者は増えざるを得ないとの意見を出している。韓国政府はこの日、死亡者数が増えたことについて、オミクロン株の致命率が低いこと証明し、恐怖心を持つ必要はないと明らかにした。
また、この前日(2022/02/25 09:57配信 )の「 Edaily wowkorea.jp 88」によると、
保健福祉部のクォン・ドクチョル長官は24日、担当記者との対面懇談会で、オミクロンについて 「3月のピークを医療体系が持ちこたえることができれば、日常回復に向かうことができるだろう。防疫緩和は重症患者数と致命率、入院率、病床稼働率などで判断されるもので、持ちこたえられる範囲内だ。ソーシャルディスタンスなどで小規模事業者の困難はあったが、韓国は他の国と違って最大限流行を抑制しながら日常へ向かおうとしている」と付け加えた。
中央防疫対策本部によると、同日午前0時基準のコロナ新規感染者は17万16人に達したが、重症患者は581人、全国の重患者専従病床稼働率は39.1%など、安定した状態が維持されている。昨年12月以降、オミクロンの重症化率は0.38-0.5%、致命率は0.18-0.21%だ。
キム・ブギョム首相もこの日、政府ソウル庁舎でのオミクロン対応専門家懇談会の冒頭発言を通じ、「最近疾病管理庁が韓国内の感染者を対象に分析したところによると、オミクロンの致命率はデルタに比べ4分の1程度、季節型インフルエンザの2倍程度に過ぎないことが分かった」とし、「3回目の接種を終えた人は致命率が季節型インフルエンザと同等になり、さらに60歳未満の場合は死亡の危険性がほとんどないことが確認された」と強調した。
政府はソーシャルディスタンスや防疫パス(接種証明・陰性確認)なども、重症化率と致命率がピークが過ぎた後に安定すれば改編する立場だ。
つづき
2022年02月26日
アンチエイジング
『運を良くするたったひとつの正しい方法』日本文芸社
一番大切なことは、日々のなかで、自分に何か変化を与え続けるってことだと思う。
ここでポイントとなるのは、《環境》《体験》《人》の三つ。
まず定期的に環境を変える。引っ越しする、職場を変える、などの大きな変化ももちろんいいし、そんな大げさなことじゃなくても部屋の模様替えをする、大掃除をする、通勤・通学路を変えるという方法もある。ちょっとでも環境を変えると、脳に新しい刺激が入る。
それが心を若くする。
そして体験、特に新しい体験は心のアンチエイジングに大きな効果がある。
まだまだやったことのない体験をしてみる。たとえばジムに入る、新しいスポーツを始める。
旅行に行くのも、とてもいい。サークルやボランティアもいい。
そして、新しい人間関係。アテクシの持論ですが、「美味しい食べ物と素敵な人間との出会いは、いつまでたっても飽きない」と思うのよ。
いつまでたっても飽きないということは脳に新しい刺激が入るということ。
友達や恋人を作ることももちろんいいことだ。
環境、体験、人を通じて脳に新しいデータを入れることが大切ってこと。
社会学者・マルチン・ブーバーに『人は創(はじ)めることを忘れない限り、いつまでも老いない』という言葉がある。
何かを始めるとき、一番のきっかけとなるものが「好奇心」だ。これは、「面白そう」「楽しそう」「もっと知りたい」「とっても気になる」という、知的活動の根源となる感情だ。
つまり、次から次へと、もっと知りたいという「探究心」があるということ。
そして、大事なことは、「好奇心」だけで終わらず、そこから何か新しいことを「始める」こと。
ウォルト・ディズニーは、「ディズニーの成功を支えている最も重要な要素は、遊び心と好奇心だ。遊び心とは、笑うことを愛する、というアピールをする気持ち。好奇心とは、常に人間の心にあって、想像力によって刺激されて生まれたものだ」といっていたのも、ディズニーランドをつくったのも、「遊び心と好奇心」が最初にあったという。
心のアンチエイジングのため、好奇心を忘れず、何か新しいことを始めること、人に会う事はアンチエイジングにいい。
一番大切なことは、日々のなかで、自分に何か変化を与え続けるってことだと思う。
ここでポイントとなるのは、《環境》《体験》《人》の三つ。
まず定期的に環境を変える。引っ越しする、職場を変える、などの大きな変化ももちろんいいし、そんな大げさなことじゃなくても部屋の模様替えをする、大掃除をする、通勤・通学路を変えるという方法もある。ちょっとでも環境を変えると、脳に新しい刺激が入る。
それが心を若くする。
そして体験、特に新しい体験は心のアンチエイジングに大きな効果がある。
まだまだやったことのない体験をしてみる。たとえばジムに入る、新しいスポーツを始める。
旅行に行くのも、とてもいい。サークルやボランティアもいい。
そして、新しい人間関係。アテクシの持論ですが、「美味しい食べ物と素敵な人間との出会いは、いつまでたっても飽きない」と思うのよ。
いつまでたっても飽きないということは脳に新しい刺激が入るということ。
友達や恋人を作ることももちろんいいことだ。
環境、体験、人を通じて脳に新しいデータを入れることが大切ってこと。
社会学者・マルチン・ブーバーに『人は創(はじ)めることを忘れない限り、いつまでも老いない』という言葉がある。
何かを始めるとき、一番のきっかけとなるものが「好奇心」だ。これは、「面白そう」「楽しそう」「もっと知りたい」「とっても気になる」という、知的活動の根源となる感情だ。
つまり、次から次へと、もっと知りたいという「探究心」があるということ。
そして、大事なことは、「好奇心」だけで終わらず、そこから何か新しいことを「始める」こと。
ウォルト・ディズニーは、「ディズニーの成功を支えている最も重要な要素は、遊び心と好奇心だ。遊び心とは、笑うことを愛する、というアピールをする気持ち。好奇心とは、常に人間の心にあって、想像力によって刺激されて生まれたものだ」といっていたのも、ディズニーランドをつくったのも、「遊び心と好奇心」が最初にあったという。
心のアンチエイジングのため、好奇心を忘れず、何か新しいことを始めること、人に会う事はアンチエイジングにいい。
2022年02月25日
中国ファン、未だに余韻
フィギュアスケート・羽生結弦(ANA)は中国のファンから2万通以上の手紙を受け取り、ボランティアから熱烈な歓迎を受けた。その羽生人気にに注目した中国地元紙「グローバル・タイムズ」(「環球時報」英語版)は、大会随一の人気を誇った羽生を「氷上の恋人」として紹介し、開催国における熱狂ぶりに触れた。また、「終わりなき瞬間 北京五輪2022を忘れられないものにした心温まる物語」として記事を掲載。
「数百万の中国のネットユーザーが夢を追いかけ、限界を乗り越えようとする若きアスリートを見守る中、日本の五輪連覇王者ユヅル・ハニュウは2022年北京冬季五輪で中国のボランティアとファンに感謝した」「彼はパフォーマンスを通じて、氷上のスポーツの美しさを認識した中国の若者にとって、刺激を与えるモデルになっている」と指摘した。
羽生はフリーの4回転アクセルに挑戦。男子シングル4位だったが、大会最終日のエキシビションで「春よ、来い」を熱演して沸かせた。さらにエキシビションでの最後のワンシーンに着目。「彼はビンドゥンドゥンの帽子を被っていた。ボーヤン・ジンと一致していたことも、愛されるスケーターに声援を送るファンにとっても注目の瞬間になった」と振り返った。耳付きの白と黒のパンダを模した帽子姿が人気だったことも伝えている。
記事では、フィギュアスケートファンのコメントも紹介。上海出身のヤオ・ジャユエさんはこう語っている。
「高校時代からハニュウのパフォーマンスを見続けてきました。エレガントで、リズムをコントロールする彼のスケートを常に楽しみにしてきました。喘息を乗り越えて、訓練を積み、試合で戦う彼の物語には大いなる刺激を受けています」
反日運動で日本商品ボイコットまで激しく起きた数年前を思い起こせば、たった一人のスケーターの演技が国境を越えて愛される存在になったようだ。二連覇後の4年間の努力、そこにメダルはなかったが、メダルなどに表れない努力の尊さを、世に示したということだ。
つづき
「数百万の中国のネットユーザーが夢を追いかけ、限界を乗り越えようとする若きアスリートを見守る中、日本の五輪連覇王者ユヅル・ハニュウは2022年北京冬季五輪で中国のボランティアとファンに感謝した」「彼はパフォーマンスを通じて、氷上のスポーツの美しさを認識した中国の若者にとって、刺激を与えるモデルになっている」と指摘した。
羽生はフリーの4回転アクセルに挑戦。男子シングル4位だったが、大会最終日のエキシビションで「春よ、来い」を熱演して沸かせた。さらにエキシビションでの最後のワンシーンに着目。「彼はビンドゥンドゥンの帽子を被っていた。ボーヤン・ジンと一致していたことも、愛されるスケーターに声援を送るファンにとっても注目の瞬間になった」と振り返った。耳付きの白と黒のパンダを模した帽子姿が人気だったことも伝えている。
記事では、フィギュアスケートファンのコメントも紹介。上海出身のヤオ・ジャユエさんはこう語っている。
「高校時代からハニュウのパフォーマンスを見続けてきました。エレガントで、リズムをコントロールする彼のスケートを常に楽しみにしてきました。喘息を乗り越えて、訓練を積み、試合で戦う彼の物語には大いなる刺激を受けています」
反日運動で日本商品ボイコットまで激しく起きた数年前を思い起こせば、たった一人のスケーターの演技が国境を越えて愛される存在になったようだ。二連覇後の4年間の努力、そこにメダルはなかったが、メダルなどに表れない努力の尊さを、世に示したということだ。
つづき
2022年02月24日
除草剤・グリホサート生産量は2002年の約3倍に
2018年から2019年にかけて、農民連食品分析センターが国内で販売されている小麦粉やパン、パスタなど小麦製品の農薬残留検査を行ったところ、そのほとんどから農薬の成分グリホサートが検出された。国内産の小麦からは検出されていないので、輸入小麦に原因があると思われる。(参照:国内で販売される小麦製品の約7割からモンサントの除草剤「グリホサート」検出)
安全な農薬と考えられてきたグリホサートだが、2015年にWHOの専門機関(IARC 国際がん研究機関)によって発がん性物質に分類されて以降、世界各国はグリホサートの使用削減・禁止に動いている。そんな中で日本は何の対策もとらないばかりではなく、食品残留基準値を緩和しているのだ。
グリホサートは「除草剤耐性遺伝子組み換え作物」に使われる農薬「ラウンドアップ」の成分として知られている。日本では、1996年に遺伝子組み換え作物の輸入が解禁され、除草剤耐性大豆やナタネなど最初の遺伝子組み換え作物が食卓に上り始め(国内では食用の遺伝子組み換え作物は、消費者・生産者の反対が強いため栽培されていない)、20年が経過し、除草剤耐性大豆やナタネの栽培面積は拡大した。大豆の9割、ナタネのほとんどは遺伝子組み換えとなった。
遺伝子組み換え作物の栽培拡大につれて、日本でのグリホサートの使用量も増大。2002年に5000万トンだった生産量は約3倍に増えている。
ラウンドアップは「分解も早く催奇性がない」と言われてきたが、2010年にブエノスアイレス大学のアンドレス・カラスコ教授(医学部・分子胎生学研究所長)らが、「カエルや鶏の胚で実験した結果、極めて低い濃度であってもラウンドアップが先天異常を引き起こした」との研究結果を発表した。大豆栽培が盛んなアルゼンチン・チャコ州政府は「グリホサートと、小児がんや脳腫瘍、先天異常などの発生は関連がある」とするレポートを発表している。
グリホサートは2015年にWHOの専門機関(IARC=国際がん研究機関)によって発がん性物質に分類された。2017年には、ロンドン大学の研究チームが「超低濃度のグリホサートでも、長期間摂取すれば脂肪肝を引き起こす」という研究結果を発表している。
2019年8月、産科医の国際組織である国際産婦人科連合(FIGO)は「グリホサートはガンや神経発達障害、先天性欠損症との関連が疑われる。またメチル水銀同様、胎盤を通過する可能性があり、予防原則の立場から使用を避けるのは社会的責任である」として、グリホサートの使用禁止を勧告している。
アジアではベトナム、スリランカがグリホサートの輸入を禁止、EUではオーストリアやドイツがグリホサートの全面禁止を決めた。フランスは2023年までに段階的に廃止する。チェコは2018年収穫前にグリホサート散布を禁止、デンマークもすべての作物の出芽後の散布を禁止している。イタリアは公共の場での使用を禁止、ベルギーやオランダは専門家以外への販売を禁止した。
ブラジルは昨年、連邦裁判所が「連邦政府が毒性を再評価するまでグリホサートの使用を禁止する」と決定。その他の国や地域、自治体、学校などでも、グリホサートの使用禁止や削減に取り組み始めている。インターネットの署名サイト「アバーズ」は、グリホサート使用禁止を求める署名を実施、全世界から140万件もの署名が集まったという。
それに比べて、日本政府は何の対策を取らないばかりか残留基準値を緩和、その使用量も増加している。日本の多くの環境NGOなどは「世界中で使われなくなったラウンドアップが日本に集まってくるのではないか」と恐れている。
出典:ハーバー・ビジネス・オンライン(2019.09.21 抜粋)
つづき
安全な農薬と考えられてきたグリホサートだが、2015年にWHOの専門機関(IARC 国際がん研究機関)によって発がん性物質に分類されて以降、世界各国はグリホサートの使用削減・禁止に動いている。そんな中で日本は何の対策もとらないばかりではなく、食品残留基準値を緩和しているのだ。
グリホサートは「除草剤耐性遺伝子組み換え作物」に使われる農薬「ラウンドアップ」の成分として知られている。日本では、1996年に遺伝子組み換え作物の輸入が解禁され、除草剤耐性大豆やナタネなど最初の遺伝子組み換え作物が食卓に上り始め(国内では食用の遺伝子組み換え作物は、消費者・生産者の反対が強いため栽培されていない)、20年が経過し、除草剤耐性大豆やナタネの栽培面積は拡大した。大豆の9割、ナタネのほとんどは遺伝子組み換えとなった。
遺伝子組み換え作物の栽培拡大につれて、日本でのグリホサートの使用量も増大。2002年に5000万トンだった生産量は約3倍に増えている。
ラウンドアップは「分解も早く催奇性がない」と言われてきたが、2010年にブエノスアイレス大学のアンドレス・カラスコ教授(医学部・分子胎生学研究所長)らが、「カエルや鶏の胚で実験した結果、極めて低い濃度であってもラウンドアップが先天異常を引き起こした」との研究結果を発表した。大豆栽培が盛んなアルゼンチン・チャコ州政府は「グリホサートと、小児がんや脳腫瘍、先天異常などの発生は関連がある」とするレポートを発表している。
グリホサートは2015年にWHOの専門機関(IARC=国際がん研究機関)によって発がん性物質に分類された。2017年には、ロンドン大学の研究チームが「超低濃度のグリホサートでも、長期間摂取すれば脂肪肝を引き起こす」という研究結果を発表している。
2019年8月、産科医の国際組織である国際産婦人科連合(FIGO)は「グリホサートはガンや神経発達障害、先天性欠損症との関連が疑われる。またメチル水銀同様、胎盤を通過する可能性があり、予防原則の立場から使用を避けるのは社会的責任である」として、グリホサートの使用禁止を勧告している。
アジアではベトナム、スリランカがグリホサートの輸入を禁止、EUではオーストリアやドイツがグリホサートの全面禁止を決めた。フランスは2023年までに段階的に廃止する。チェコは2018年収穫前にグリホサート散布を禁止、デンマークもすべての作物の出芽後の散布を禁止している。イタリアは公共の場での使用を禁止、ベルギーやオランダは専門家以外への販売を禁止した。
ブラジルは昨年、連邦裁判所が「連邦政府が毒性を再評価するまでグリホサートの使用を禁止する」と決定。その他の国や地域、自治体、学校などでも、グリホサートの使用禁止や削減に取り組み始めている。インターネットの署名サイト「アバーズ」は、グリホサート使用禁止を求める署名を実施、全世界から140万件もの署名が集まったという。
それに比べて、日本政府は何の対策を取らないばかりか残留基準値を緩和、その使用量も増加している。日本の多くの環境NGOなどは「世界中で使われなくなったラウンドアップが日本に集まってくるのではないか」と恐れている。
出典:ハーバー・ビジネス・オンライン(2019.09.21 抜粋)
つづき
2022年02月23日
適応才能がなくてもいい
どんな種類のスキルの習得にも使える「ウルトラ・ラーニング」という勉強法が話題だ。オリンピックの選手たちが、肉体の極限に挑戦して、清々しい姿をみて才能がものをいっているのだと思うわけだが、一般の人たちの能力の使い方の新しいアプローチがあるとのことなので、少しご紹介してみよう。 (下記は、スコット・H・ヤング著『ULTRA LEARNING 超・自習法』〈小林啓倫訳〉からの抜粋です)
このノウハウを体系化したスコット・H・ヤングは、「入学しないまま、MIT4年分のカリキュラムを1年でマスター」「3ヵ月ごとに外国語を習得」「写実的なデッサンが30日で描けるようになる」などのプロジェクトで知られ、TEDにも複数回登場し、世界の勉強法マニアたちを騒然とさせた。このノウハウを初めて書籍化し、ウォール・ストリート・ジャーナル・ベストセラーにもなった話題書『ULTRA LEARNING 超・自習法』の内容から、あらゆるスキルに通用する「究極の学習メソッド」がある。
新しいスキルを学び始めるときは、自分より進んでいる人の例に従うだけで十分な場合が多い。
ウルトラ・ラーニングの原則を考える際には、「メタ学習」(1つ目の原則)が最初に検討される。
あるテーマがどのような要素に分解されるかを把握し、他の人がそれを以前にどのように学んだかを知ることで、有利なスタートを切ることができる。しかし、スキルが向上するにつれ、他の人の例に従うだけでは不十分になる。そうなった時点で、自分の道を見つける試みをつづけていくしかない。その理由の1つは、誰もが最初は同じ場所からスタートするため、学習の最初の段階はすでに大勢の人々が通って踏みならされており、十分なサポートも行われている。しかしスキルが向上するにつれ、教えてくれる人が少なくなり、仲間となる生徒の数も少なくなる(したがって参考書や学校、インストラクターの市場も縮小する)だけでなく、自分自身がこれまで学んできた人々と袂を分かつようになる。たとえば、初心者が2人いたとすると、彼らが持つ知識やスキルは極めて似通っているだろう。しかし専門家が2人いれば、彼らがすでに習得しているスキルセットはまったく違うため、スキルを向上させることは次第に個人化され個々に異なる取り組みとなるのである。
熟練するにつれて実験の価値が高まる第2の理由は、基本をマスターした後に能力の向上が停滞する場合が多いことである。スキルを習得する初期の段階では、学習は蓄積していく行為だ。新しい事実や知識、スキルを身につけ、これまで解決方法を知らなかった問題を処理するのである。しかし上達すると、学習した内容を捨てる必要が出てくる。以前は解けなかった問題を解く方法を学ぶだけでなく、古くて効果のないアプローチは取り除かなければならないのだ。
プログラミングの初心者と上級者の違いは、特定の問題を解けるかどうかではない。上級者は問題を解く最善の方法を知っているのだ。それは最も効率的で無駄がなく、後で頭痛を引き起こすこともない。上達に伴い、知識を蓄積するよりも忘れることが学習になると、実験は学習と同義語になり、安全地帯の外に出て新しいことを試すようになる。
習熟するにつれこうした試みの重要度が増す最後の理由は、多くの技能において、熟練だけでなく独創性からも見返りが得られるからである。たとえば、偉大な数学者とは、他人が解けない問題を解くことのできる人であり、以前に解かれた問題を簡単に解くことのできる人ではない。
成功するとは、単に以前のタイルや戦略を真似できる人ではなく、他の人が見出せなかった点を見つけられる人のことだ。
たとえば、芸術の世界でゴッホを最も有名な画家の1人にしたのは、彼の技能でなく、独創性だった。創造性に価値が置かれるようになると、実験が不可欠になる。
出典:ダイヤモンドオンライン(4/10)
ゴッホには「生まれつきの才能」があったわけではなかった。
もし、作品を見ることなく、フィンセント・ファン・ゴッホの生涯に関する物語を読み始めたら、彼が史上最も有名な画家の1人になるとは思わないだろう。有名な巨匠はその才能を早くから見せつけることが多い。画家の多くは早熟が当たり前の世界であるのに、彼が絵を描き始めたのは遅く、26歳になってからである。
レオナルド・ダ・ヴィンチは10代で画家として弟子入りした。彼が若い頃に、ある農家が持っていた盾に怪物の姿を描いたところ、それがミラノ公に買い上げられたという逸話も残っている。サルバドール・ダリは14歳の誕生日前に作品が展示され、彼を有名にすることになる才能を披歴できた。
パブロ・ピカソも、彼が子どもの頃から大人が驚くほど写実的に上手く描けたことからキュビスムは生まれたので、その彼が「ラファエロのように描くのに4年かかったが、子どものように描くのには一生かかった」と述べている。
巨匠らに比べなくても問題だったのは、ゴッホは写実的に描くのが下手だったという点だ。ロートレックのような後期印象派を代表する画家たちの隣で絵を勉強することもあったが、ロートレックはさっと筆を走らせるだけで目の前の光景を絵に描けたのに対して、ゴッホは苦労を重ねなければならなかった。パリのアトリエに滞在した彼の仲間の1人は、「彼の絵には何ら特別に絵描きらしく巧いところはなかったのだ。私たちは彼の絵をあまりに未熟だと感じていた」と振り返っている。彼の絵は粗雑で、子どもっぽかったのである。写実の才が優れているとは認めらたわけではなかった上に、彼が筆を取ったのは、美術商、牧師としても成功できなかった後だったのでスタートとしても遅れをとっていたのである。
それもあって、ゴッホは仲間たちとも上手くやっていけず、ゴッホの出遅れと明らかな才能の欠如は、彼の気性の激しさによってさらに悪化した。才能もなくマナーも悪かったため、3ヵ月足らずでアトリエを去ることとなった。彼に関わったほぼすべての人々が、最終的に彼を拒絶している。彼の双極性障害による躁状態と、兄弟のような関係を求める態度によって、ゴッホは出会う人々と激しく争うこととなった。
晩年には定期的に精神科にかかるようになり、「全般性せん妄を伴う急性躁病」から「一種のてんかん」までさまざまな病気であると診断された。ゴッホの感情の爆発(彼はそれを「発作」と呼んだ)は、彼を仲間や指導者、教師になり得た人々から遠ざけてしまった。その結果、ゴッホは公的な教育機関に通った経験はあったが、ほとんどの学習は独学だった。伝統的な教育を受けられたのは、彼が人々を追いやってしまうまでの短い期間だけだったのである。
こうした問題があったにもかかわらず、ゴッホは史上最も有名な画家の1人となった。『星月夜』や『アイリス』、『ひまわり』といった傑作を生み出したのだ。8200万ドル以上の値がついた『医師ガシェの肖像』など、ゴッホの作品は4回にわたって、史上最も高値で落札された絵画となった。その特徴的な色の渦巻き、絵の具の厚塗り、そして強烈な輪郭は、多くの人々にゴッホの絵を史上最高だと感じさせた。
この矛盾は、どう説明できるのだろうか?幼少期から明らかな才能も示すことはなく、逆にハンディキャップばかりでスタートも遅かった人物が、どのようにして個性的な画家としてのスタイルを持ち、誰もが知る世界で最も偉大なアーティストの1人になれたのだろうか?
つづき
このノウハウを体系化したスコット・H・ヤングは、「入学しないまま、MIT4年分のカリキュラムを1年でマスター」「3ヵ月ごとに外国語を習得」「写実的なデッサンが30日で描けるようになる」などのプロジェクトで知られ、TEDにも複数回登場し、世界の勉強法マニアたちを騒然とさせた。このノウハウを初めて書籍化し、ウォール・ストリート・ジャーナル・ベストセラーにもなった話題書『ULTRA LEARNING 超・自習法』の内容から、あらゆるスキルに通用する「究極の学習メソッド」がある。
新しいスキルを学び始めるときは、自分より進んでいる人の例に従うだけで十分な場合が多い。
ウルトラ・ラーニングの原則を考える際には、「メタ学習」(1つ目の原則)が最初に検討される。
あるテーマがどのような要素に分解されるかを把握し、他の人がそれを以前にどのように学んだかを知ることで、有利なスタートを切ることができる。しかし、スキルが向上するにつれ、他の人の例に従うだけでは不十分になる。そうなった時点で、自分の道を見つける試みをつづけていくしかない。その理由の1つは、誰もが最初は同じ場所からスタートするため、学習の最初の段階はすでに大勢の人々が通って踏みならされており、十分なサポートも行われている。しかしスキルが向上するにつれ、教えてくれる人が少なくなり、仲間となる生徒の数も少なくなる(したがって参考書や学校、インストラクターの市場も縮小する)だけでなく、自分自身がこれまで学んできた人々と袂を分かつようになる。たとえば、初心者が2人いたとすると、彼らが持つ知識やスキルは極めて似通っているだろう。しかし専門家が2人いれば、彼らがすでに習得しているスキルセットはまったく違うため、スキルを向上させることは次第に個人化され個々に異なる取り組みとなるのである。
熟練するにつれて実験の価値が高まる第2の理由は、基本をマスターした後に能力の向上が停滞する場合が多いことである。スキルを習得する初期の段階では、学習は蓄積していく行為だ。新しい事実や知識、スキルを身につけ、これまで解決方法を知らなかった問題を処理するのである。しかし上達すると、学習した内容を捨てる必要が出てくる。以前は解けなかった問題を解く方法を学ぶだけでなく、古くて効果のないアプローチは取り除かなければならないのだ。
プログラミングの初心者と上級者の違いは、特定の問題を解けるかどうかではない。上級者は問題を解く最善の方法を知っているのだ。それは最も効率的で無駄がなく、後で頭痛を引き起こすこともない。上達に伴い、知識を蓄積するよりも忘れることが学習になると、実験は学習と同義語になり、安全地帯の外に出て新しいことを試すようになる。
習熟するにつれこうした試みの重要度が増す最後の理由は、多くの技能において、熟練だけでなく独創性からも見返りが得られるからである。たとえば、偉大な数学者とは、他人が解けない問題を解くことのできる人であり、以前に解かれた問題を簡単に解くことのできる人ではない。
成功するとは、単に以前のタイルや戦略を真似できる人ではなく、他の人が見出せなかった点を見つけられる人のことだ。
たとえば、芸術の世界でゴッホを最も有名な画家の1人にしたのは、彼の技能でなく、独創性だった。創造性に価値が置かれるようになると、実験が不可欠になる。
出典:ダイヤモンドオンライン(4/10)
ゴッホには「生まれつきの才能」があったわけではなかった。
もし、作品を見ることなく、フィンセント・ファン・ゴッホの生涯に関する物語を読み始めたら、彼が史上最も有名な画家の1人になるとは思わないだろう。有名な巨匠はその才能を早くから見せつけることが多い。画家の多くは早熟が当たり前の世界であるのに、彼が絵を描き始めたのは遅く、26歳になってからである。
レオナルド・ダ・ヴィンチは10代で画家として弟子入りした。彼が若い頃に、ある農家が持っていた盾に怪物の姿を描いたところ、それがミラノ公に買い上げられたという逸話も残っている。サルバドール・ダリは14歳の誕生日前に作品が展示され、彼を有名にすることになる才能を披歴できた。
パブロ・ピカソも、彼が子どもの頃から大人が驚くほど写実的に上手く描けたことからキュビスムは生まれたので、その彼が「ラファエロのように描くのに4年かかったが、子どものように描くのには一生かかった」と述べている。
巨匠らに比べなくても問題だったのは、ゴッホは写実的に描くのが下手だったという点だ。ロートレックのような後期印象派を代表する画家たちの隣で絵を勉強することもあったが、ロートレックはさっと筆を走らせるだけで目の前の光景を絵に描けたのに対して、ゴッホは苦労を重ねなければならなかった。パリのアトリエに滞在した彼の仲間の1人は、「彼の絵には何ら特別に絵描きらしく巧いところはなかったのだ。私たちは彼の絵をあまりに未熟だと感じていた」と振り返っている。彼の絵は粗雑で、子どもっぽかったのである。写実の才が優れているとは認めらたわけではなかった上に、彼が筆を取ったのは、美術商、牧師としても成功できなかった後だったのでスタートとしても遅れをとっていたのである。
それもあって、ゴッホは仲間たちとも上手くやっていけず、ゴッホの出遅れと明らかな才能の欠如は、彼の気性の激しさによってさらに悪化した。才能もなくマナーも悪かったため、3ヵ月足らずでアトリエを去ることとなった。彼に関わったほぼすべての人々が、最終的に彼を拒絶している。彼の双極性障害による躁状態と、兄弟のような関係を求める態度によって、ゴッホは出会う人々と激しく争うこととなった。
晩年には定期的に精神科にかかるようになり、「全般性せん妄を伴う急性躁病」から「一種のてんかん」までさまざまな病気であると診断された。ゴッホの感情の爆発(彼はそれを「発作」と呼んだ)は、彼を仲間や指導者、教師になり得た人々から遠ざけてしまった。その結果、ゴッホは公的な教育機関に通った経験はあったが、ほとんどの学習は独学だった。伝統的な教育を受けられたのは、彼が人々を追いやってしまうまでの短い期間だけだったのである。
こうした問題があったにもかかわらず、ゴッホは史上最も有名な画家の1人となった。『星月夜』や『アイリス』、『ひまわり』といった傑作を生み出したのだ。8200万ドル以上の値がついた『医師ガシェの肖像』など、ゴッホの作品は4回にわたって、史上最も高値で落札された絵画となった。その特徴的な色の渦巻き、絵の具の厚塗り、そして強烈な輪郭は、多くの人々にゴッホの絵を史上最高だと感じさせた。
この矛盾は、どう説明できるのだろうか?幼少期から明らかな才能も示すことはなく、逆にハンディキャップばかりでスタートも遅かった人物が、どのようにして個性的な画家としてのスタイルを持ち、誰もが知る世界で最も偉大なアーティストの1人になれたのだろうか?
つづき
2022年02月22日
BA.2オミクロンは、重症化、感染力倍化
「めざまし8」 2月21日放送に出演、東京大学医科学研究所の佐藤佳准教授によると、ステルスオミクロンの特徴は、感染力がオミクロン株の約1.4倍。元々、オミクロン株は感染力が強いと言われていましたが、ステルスオミクロンはそれを上回る可能性があると言われます。さらに、重症化に関しても、オミクロン株より重症化しやすい可能性があるとのことです。
<Q\.オミクロン株とステルスオミクロンは、かなり異なるウイルス?>
東京大学医科学研究所 佐藤佳准教授:__
そうですね、実験をしている立場からしても全然違うので、ウイルスとしての性質も違いますし、一番わかりやすいところとしては、ウイルスの遺伝子の配列比較した時に、BA.1とBA.2の配列の違いっていうのは、中国で生まれた新型コロナウイルスの一番最初の配列とデルタ株の配列の違いの2倍ぐらいですね。
なので、BA.1とBA.2を同じ名前で呼んでいるっていうこと自体が、そもそもウイルス配列として、冒頭一番最初の新型コロナウイルスとデルタ株の二倍も違うものを同じ名前で呼んでいるということなので、ちょっと不自然じゃないかなって気がします。
<Q.BA.1とBA.2でワクチンの効果に違いは?>
そこは、ほとんど変わらないです
佐藤佳准教授は、ワクチンは3回目の接種を行った方がよいと話します。
「陽性率4割は検査として成立してない」右肩上がりが振り切れて…
現在の感染状況について、佐藤准教授はこう話しています。
(東京都は)感染者数だけじゃなくて、検査数も減ってるんですよね。なので、むしろ検査数の方が減り幅は大きいので、検査自体が減っているので、新規陽性者数が減るのはむしろ当たり前です。むしろ陽性率は東京都はもう4割超えてるんですよね、40%。ちょっとこれはもう検査としては全く成立してないといっても過言ではないレベルの陽性率なので、そう考えるとピークを今現状新規陽性者数として減ってきているという傾向に関しては、単純に右肩上がりの山がもう振り切れてしまって、富士山型になってるんですかね。いわゆるこう頭打ちになって、これ以上分かりませんって状態になっているって状態だと考えた方が良いと思うんですよ
第7波も視野に入れながら、感染拡大防止策をとっていく必要がありそうです。
<Q\.オミクロン株とステルスオミクロンは、かなり異なるウイルス?>
東京大学医科学研究所 佐藤佳准教授:__
そうですね、実験をしている立場からしても全然違うので、ウイルスとしての性質も違いますし、一番わかりやすいところとしては、ウイルスの遺伝子の配列比較した時に、BA.1とBA.2の配列の違いっていうのは、中国で生まれた新型コロナウイルスの一番最初の配列とデルタ株の配列の違いの2倍ぐらいですね。
なので、BA.1とBA.2を同じ名前で呼んでいるっていうこと自体が、そもそもウイルス配列として、冒頭一番最初の新型コロナウイルスとデルタ株の二倍も違うものを同じ名前で呼んでいるということなので、ちょっと不自然じゃないかなって気がします。
<Q.BA.1とBA.2でワクチンの効果に違いは?>
そこは、ほとんど変わらないです
佐藤佳准教授は、ワクチンは3回目の接種を行った方がよいと話します。
「陽性率4割は検査として成立してない」右肩上がりが振り切れて…
現在の感染状況について、佐藤准教授はこう話しています。
(東京都は)感染者数だけじゃなくて、検査数も減ってるんですよね。なので、むしろ検査数の方が減り幅は大きいので、検査自体が減っているので、新規陽性者数が減るのはむしろ当たり前です。むしろ陽性率は東京都はもう4割超えてるんですよね、40%。ちょっとこれはもう検査としては全く成立してないといっても過言ではないレベルの陽性率なので、そう考えるとピークを今現状新規陽性者数として減ってきているという傾向に関しては、単純に右肩上がりの山がもう振り切れてしまって、富士山型になってるんですかね。いわゆるこう頭打ちになって、これ以上分かりませんって状態になっているって状態だと考えた方が良いと思うんですよ
第7波も視野に入れながら、感染拡大防止策をとっていく必要がありそうです。
2022年02月21日
オリンピックは国際理解の一助

参加91か国・地域の旗の前で、バッハ会長が閉会を宣言。開会式が行われた2月4日から17日間、灯り続けた聖火が消え、20日に大会は終了した。2025年夏季五輪はパリ、2026年冬季五輪はイタリアのミラノ市とコルティナダンペッツォ市の両市共催となる。

世界のスポーツファン、中国の観衆をも巻き込んで、美しい羽生ならではのスケート芸術をいつまでも見守っていたいと思わせた、最高のスポーツ観戦の日々だった。北京五輪最終日の20日。フィギアスケートのエキシビションで今大会4位に入賞、4Aアクセル認定となった羽生結弦選手は、松任谷由実の名曲「春よ、来い」をピアニストの清塚信也が演奏したメロディーに合わせて北京のラストリンクで情感こめて桜色の衣装で舞った。
27歳の氷上のスーパースターの羽生には、世界のスケートファンの注目が集まり、日本オリンピック委員会(JOC)側が急遽セッティングした記者会見で時間を限ってのQ&Aとなり、「ショート、フリーともに全力を出し切った。4回転半を含めてやり切りました」と述べ、3月の世界選手権出場については右足首捻挫の状態が思わしくないことから「どこまで戻るのか分からないですけど、総合的に判断して決めたい」と語るにとどめ、今後についても慎重に応えた。 現役続行に関して質問が及ぶと「フィールドは問わないって自分の中では思っています。それがアイスショーなのか、競技なのか、それが報われるのか、報われないのか、僕にはちょっと分からない」とも語っていたが、羽生のスケートを愛する気持ち変わりはないようだ。負傷箇所を完治させ、また元気に高く舞う事を目指すのではないか。楽しみを残してくれた。

今回の覇者ネイサン・チェンも羽生と親しく笑みを交歓していて、微笑まし一瞬がみられた!
つづき
2022年02月20日
人生の楽しみ
『やりたいことをぜんぶ実現する方法』(海竜社)でゆうきゆう氏がいうには、世の中の楽しみにはABCの三つのレベルがあるという、楽しみの低い楽しみのレベルCというのの「刺激」という意味では、とにかく「誰かと接する」「誰かの作ったモノに、何でもいいので接する」というのは、喜びやエネルギーになりえる楽しみです。
そして、その次の二番目の楽しみBは、「誰かの作った、素晴らしい作品に接すること」です。
偉大な芸術家の絵を見る。面白い本を読む。もしくは、面白いマンガを読むなど、他の作家の索引に触れるというような事です。
それこそ、大自然が作った「風景」などでも本質的には変わりません。
とにかく「これは面白い!」「これは素晴らしい!」という、あなたが劇的に楽しめるものと接することです。
たとえ世間的に売れてなくても、もしくは評価されてなくても、あなたが「いい!」と思えば、それは楽しいことなのです。
とにかくあなたが「読んで良かった」「見て良かった」というものに接すること こそが、何より重要なのです。
これが、上から二番目の楽しみ、娯楽です。
では、一番上の娯楽は何か分かりますでしょうか。
Aレベルとは「あなたが、何かを作ること」です。
今までに述べたすべてのものを、あなたが「作る側に回る」こと。生み出すこと。
これこそが、何よりも素晴らしい、極上の娯楽なのです。
作った作品の、評価の善し悪しはあるかもしれません。
しかしどんな作品であっても、あなたが夢中になって「作る」こと。
これこそが、何よりも上質な快感と幸せにつながります。
もちろん、仕事や作品でなくても構いません。
新しい企画書を作る、ブログを書 く、小説を書く...などなど、何でもOKです。
あなた自身が、新しい何かを作る。それこそが、世の中で最大の快感だと言えます。
要は、主催者か、観客か、ということ。
それは、人を楽しませる人か、自分だけ楽しむ人か、ということ。
多くの人を楽しませることこそ、楽しいことはない。
「この世の最上の娯楽とは?」
人を楽しませることができる人になるという事です。
世界の頂点で活躍するトップ・アスリートたちは、自らを律して厳しいトレーニングに耐えられるのも、
楽しませられる境地に至っているからなのだろう。
そして、その次の二番目の楽しみBは、「誰かの作った、素晴らしい作品に接すること」です。
偉大な芸術家の絵を見る。面白い本を読む。もしくは、面白いマンガを読むなど、他の作家の索引に触れるというような事です。
それこそ、大自然が作った「風景」などでも本質的には変わりません。
とにかく「これは面白い!」「これは素晴らしい!」という、あなたが劇的に楽しめるものと接することです。
たとえ世間的に売れてなくても、もしくは評価されてなくても、あなたが「いい!」と思えば、それは楽しいことなのです。
とにかくあなたが「読んで良かった」「見て良かった」というものに接すること こそが、何より重要なのです。
これが、上から二番目の楽しみ、娯楽です。
では、一番上の娯楽は何か分かりますでしょうか。
Aレベルとは「あなたが、何かを作ること」です。
今までに述べたすべてのものを、あなたが「作る側に回る」こと。生み出すこと。
これこそが、何よりも素晴らしい、極上の娯楽なのです。
作った作品の、評価の善し悪しはあるかもしれません。
しかしどんな作品であっても、あなたが夢中になって「作る」こと。
これこそが、何よりも上質な快感と幸せにつながります。
もちろん、仕事や作品でなくても構いません。
新しい企画書を作る、ブログを書 く、小説を書く...などなど、何でもOKです。
あなた自身が、新しい何かを作る。それこそが、世の中で最大の快感だと言えます。
要は、主催者か、観客か、ということ。
それは、人を楽しませる人か、自分だけ楽しむ人か、ということ。
多くの人を楽しませることこそ、楽しいことはない。
「この世の最上の娯楽とは?」
人を楽しませることができる人になるという事です。
世界の頂点で活躍するトップ・アスリートたちは、自らを律して厳しいトレーニングに耐えられるのも、
楽しませられる境地に至っているからなのだろう。
2022年02月19日
冬季北京五輪、閉幕へ
女子スピードスケート1000mで高木美帆選手が金メダル、カーリング女子が、決勝戦へ!昨年の夏季五輪と同様に女子選手の躍進が目立っています。メダル総数からみて、これまでの冬季五輪で過去最高です。
男子フィギュアスケート三連覇のかかった羽生結弦選手は中国でも熱狂的に迎えられ、明日のエキジビションでの演技のための練習にも取材が押し寄せ、記者会見には200人もの記者が集まったそうです。メダルは逃しましたが、人類未踏の4回転アクセルを初認定されたこともあって、日本国内だけでなく海外のファンからも多くファンレターが寄せられています。北京の五輪委員会には2万超も届くやら、羽生選手の出場前に600万人だった視聴者数は、同選手が演技を始めると1000万人に増え、中国で多くのファンを獲得していました。スポーツの世界のスーパースターといえます。
「連覇に向けて困難な道を歩み続け大願成就した計り知れない意志の強さ。日本のみならず世界中に共感するファンを生み出しました。これほどスポーツを超えて影響を与えるアスリートがいるのでしょうか」(46歳・男性)
「ただ自分の勝利や栄光だけを求めるのではなく、被災した故郷への愛、応援してくれる人への愛、自分の演技が人の力になることを願う志が素晴らしいです」(21歳・女性)
「ソチは衝撃でした。日本人にこんなフィギュアスケーターがいるのか……と。平昌では奇跡としか言えない大怪我からの金メダル。これ以上のスケーターは今後出てこないかもと思わせてくれる選手です」(32歳・女性)
平昌五輪後の2018年には、個人史上最年少で国民栄誉賞を受賞した羽生選手。類まれな意志の強さや他人思いの人柄も、圧倒的な支持を集めた要因のようです。
「So talented, cool and beautiful. My favorite athlete.」(40歳・女性)
「ソチオリンピック前の2017年から羽生結弦選手に注目しはじめ、1000万人の外国人ファンの1人として、フィギュアスケートへの情熱に感動し、痛みを克服する根性に励まされました! 今月の30日に彼は私たちの首都・北京に来るので、テレビの前で熱烈な拍手を捧げます!(日本語があまり上手ではありません。私の気持ちが届くように)」(27歳・男性)
コロナ禍で開催されて、選手、監督らにも感染者を出しながら、20日の閉会式を迎えます。外交ボイコット、人権問題などによるいつもとは違った緊張、多くの感動と選手への様々な規定に問題を抱えながらも,アスリートたちの熱い戦いを最後まで見届けたいところです。
出典:NumberWeb(1/17)つづき
男子フィギュアスケート三連覇のかかった羽生結弦選手は中国でも熱狂的に迎えられ、明日のエキジビションでの演技のための練習にも取材が押し寄せ、記者会見には200人もの記者が集まったそうです。メダルは逃しましたが、人類未踏の4回転アクセルを初認定されたこともあって、日本国内だけでなく海外のファンからも多くファンレターが寄せられています。北京の五輪委員会には2万超も届くやら、羽生選手の出場前に600万人だった視聴者数は、同選手が演技を始めると1000万人に増え、中国で多くのファンを獲得していました。スポーツの世界のスーパースターといえます。
「連覇に向けて困難な道を歩み続け大願成就した計り知れない意志の強さ。日本のみならず世界中に共感するファンを生み出しました。これほどスポーツを超えて影響を与えるアスリートがいるのでしょうか」(46歳・男性)
「ただ自分の勝利や栄光だけを求めるのではなく、被災した故郷への愛、応援してくれる人への愛、自分の演技が人の力になることを願う志が素晴らしいです」(21歳・女性)
「ソチは衝撃でした。日本人にこんなフィギュアスケーターがいるのか……と。平昌では奇跡としか言えない大怪我からの金メダル。これ以上のスケーターは今後出てこないかもと思わせてくれる選手です」(32歳・女性)
平昌五輪後の2018年には、個人史上最年少で国民栄誉賞を受賞した羽生選手。類まれな意志の強さや他人思いの人柄も、圧倒的な支持を集めた要因のようです。
「So talented, cool and beautiful. My favorite athlete.」(40歳・女性)
「ソチオリンピック前の2017年から羽生結弦選手に注目しはじめ、1000万人の外国人ファンの1人として、フィギュアスケートへの情熱に感動し、痛みを克服する根性に励まされました! 今月の30日に彼は私たちの首都・北京に来るので、テレビの前で熱烈な拍手を捧げます!(日本語があまり上手ではありません。私の気持ちが届くように)」(27歳・男性)
コロナ禍で開催されて、選手、監督らにも感染者を出しながら、20日の閉会式を迎えます。外交ボイコット、人権問題などによるいつもとは違った緊張、多くの感動と選手への様々な規定に問題を抱えながらも,アスリートたちの熱い戦いを最後まで見届けたいところです。
出典:NumberWeb(1/17)つづき
2022年02月18日
ウイズコロナへの検討
2月16日現在、外国人の新規入国は原則停止です。しかし来月からは、一定の条件を満たせば、観光目的ではない外国人の新規入国が認められる方針で、一日あたりの入国者数の上限は3500人から5000人に引き上げられる方向で調整しています。
さらに、原則7日の待機期間を、例外的に3日に短縮することも認める方向で調整を進めています。
岸田首相は17日、水際対策の緩和について、会見で発表する方針です。
(2月16日放送『news zero』より)
さらに、原則7日の待機期間を、例外的に3日に短縮することも認める方向で調整を進めています。
岸田首相は17日、水際対策の緩和について、会見で発表する方針です。
(2月16日放送『news zero』より)
2022年02月17日
変異種への対策はいかに
ウイルスの命名に関して補足すると、科学者たちは一般的にBA.2を「亜系統」または「亜種」と呼んでいる。これは世界保健機関がBA.2について、ギリシャ文字で命名すべき独立した変異株として分類していないからだ。BA.2が発見された初期段階の調査で、南アフリカの研究グループは「BA.3」も発見している。つまり、ウイルスの変異はエンドレスに続くのであって、人類もまた地上の一種として、共存していかなくてはならない宿命、駆逐するなどないのだ。それでも、感染症状が軽症になるようにワクチンを開発して、罹患してもなるべく継承に、そして生命を救おうと研究を続けている。
ロックフェラー財団のチームは、CDCが優先的な調査対象から外した軽症例にこそ、極めて重要な情報が隠されている可能性があると考えている。多くのウイルス学者は、決して楽観視はできないと語る。「軽症で済むように進化したウイルスなど、歴史的に見てひとつも思い当たりません」と、ウイルス学者で米生物医学先端研究開発局の前局長のリック・ブライトは言う。「進化は感染力が強まる方向へと進むのです。軽症例こそウイルスが変異して進化している場所であり、変異株発生の温床なのです。軽症患者のウイルスのゲノム解析に力を入れなければなりません。そうすれば、このウイルスが変化や進化を続けている現場に光を当てることができます」と、ブライトは付け加える。「このウイルスの水面下での進化を観察すれば、このウイルスが今後どの方向に向かっていくのか予測できるはずです。そうすれば、こうした危険な変異株の不意打ちを食らうことはなくなります」と、ブライトは指摘する。
現在はロックフェラー財団の予防イニシアチヴの責任者を務めるブライトは、変異株の出現をより迅速に検出できるツールを構築する機会があるにもかかわらず、米国はそれを逃し続けていると指摘する。米国のCDCは、オミクロン株が上陸する前にブレイクスルー感染を起こした感染者のほとんどを調査対象から外し、入院または死亡した感染者の調査のみを分析する体制に移行したのだ。
オミクロン株、それに次いでBA.2が米国に上陸したことを示す最初の兆候のうちいくつかは、下水のサンプリング調査から得られたものだった。下水のサンプリング調査は、患者の検査と比べて比較的ローテクで安価で実施できる調査方法である。
患者を検査すれば、検査結果は州の当局が管理する情報システムに報告しなければならない。それに検査結果は、国のプライヴァシー関連の法律の対象にもなる。これに対して下水のサンプリング調査なら、こうした制約が一切ない。
最新の変異株が到来したことが判明すれば、その変異株を追跡するために、追加の情報源からデータを収集するようになるかもしれない。例えば、受動的に収集された人流の情報、家庭での迅速検査の結果、郵便番号が同じ地区ごとや国勢統計区ごとの免疫状況の調査などの情報源が考えられる。
しかし、世界中で警戒を張り巡らせても、新たな変異の発生を止めることはできない。新型コロナウイルスは複数の動物種を宿主にできるようになったことで、地球から根絶することはできないのだ。しかし、新型コロナウイルスが人間の免疫系を突破する方向に適応していくことは防げる。過去の感染経験があれば感染防御になる可能性はあるが、これは完全に感染しない保証にはならない。オミクロン株では、すでにデルタ株への感染歴があった人でも再感染が起きており、ワクチンを接種した人でもブレイクスルー感染が起きている。
それに感染のみを通して免疫を形成するという作戦では、感染したときにどんな症状が出るのかもわからないし、どのように回復するのかもわからない。長期的な後遺症の心配だけでなく、子どもの場合は小児多系統炎症性症候群といって全身が炎症を起こす危険もある。
ところが、よりシンプルな解決法がある。ブースター接種も含む接種完了に必要な回数分のワクチンを、可能な限り広く配布すればいいのだ。
「より危険な、またはより感染力が強い変異株がさらに多く発生してしまう状況を防ぐには、ウイルスが広がり放題になる状況を断ち切ることがベストである。それには、さまざまな公衆衛生上の対策を統合的に実施していく必要があり、なかでもワクチンの平等な分配は極めて重要だ」と、オックスフォード大学教授で進化と遺伝学を専門とするアリス・カズラキスは1月下旬の『Nature』で指摘している。
世界のパンデミック対応は、ワクチンの平等な分配という問題において何度もつまずいて停滞を繰り返してきた。研究者たちは、ワクチンがより入手しやすい状況にならない限りパンデミックは決して制御できないと言い続けている。これまで何度もそう言い続けてきたその声は、いまや絶望のトーンを帯びている。世界では、まだ30億人を超える人々が1回もワクチン接種を受けていないのだ。
「いまこの瞬間にも、何十億人もの人の体の中で何十億個ものウイルスが複製を繰り返しています。このため、次の変異株は必ず出てきます。そうなったとき、運の転びようによってはオミクロン株よりはるかに危険な変異株が出てくる可能性を否定できる理由は一切ありません」と、マギル大学の疫学・公衆衛生研究でカナダを統括するマドゥカル・パイはいう。「このウイルスに関して蓄積してきた知見から考えると、これ以上の変異株は出てこないと望める理由は一切ありません。また、オミクロン株が大規模な集団免疫の獲得の機会となり、パンデミックの終焉につながっていくことを望める理由も一切ありません」
日本政府の対応が鎖国状態で、海外からの渡航者を受け入れないと非難も高まってきた。これらの研究の段階を踏まえて、生活のための行き来、交流を検討する時期にきている。
つづき
ロックフェラー財団のチームは、CDCが優先的な調査対象から外した軽症例にこそ、極めて重要な情報が隠されている可能性があると考えている。多くのウイルス学者は、決して楽観視はできないと語る。「軽症で済むように進化したウイルスなど、歴史的に見てひとつも思い当たりません」と、ウイルス学者で米生物医学先端研究開発局の前局長のリック・ブライトは言う。「進化は感染力が強まる方向へと進むのです。軽症例こそウイルスが変異して進化している場所であり、変異株発生の温床なのです。軽症患者のウイルスのゲノム解析に力を入れなければなりません。そうすれば、このウイルスが変化や進化を続けている現場に光を当てることができます」と、ブライトは付け加える。「このウイルスの水面下での進化を観察すれば、このウイルスが今後どの方向に向かっていくのか予測できるはずです。そうすれば、こうした危険な変異株の不意打ちを食らうことはなくなります」と、ブライトは指摘する。
現在はロックフェラー財団の予防イニシアチヴの責任者を務めるブライトは、変異株の出現をより迅速に検出できるツールを構築する機会があるにもかかわらず、米国はそれを逃し続けていると指摘する。米国のCDCは、オミクロン株が上陸する前にブレイクスルー感染を起こした感染者のほとんどを調査対象から外し、入院または死亡した感染者の調査のみを分析する体制に移行したのだ。
オミクロン株、それに次いでBA.2が米国に上陸したことを示す最初の兆候のうちいくつかは、下水のサンプリング調査から得られたものだった。下水のサンプリング調査は、患者の検査と比べて比較的ローテクで安価で実施できる調査方法である。
患者を検査すれば、検査結果は州の当局が管理する情報システムに報告しなければならない。それに検査結果は、国のプライヴァシー関連の法律の対象にもなる。これに対して下水のサンプリング調査なら、こうした制約が一切ない。
最新の変異株が到来したことが判明すれば、その変異株を追跡するために、追加の情報源からデータを収集するようになるかもしれない。例えば、受動的に収集された人流の情報、家庭での迅速検査の結果、郵便番号が同じ地区ごとや国勢統計区ごとの免疫状況の調査などの情報源が考えられる。
しかし、世界中で警戒を張り巡らせても、新たな変異の発生を止めることはできない。新型コロナウイルスは複数の動物種を宿主にできるようになったことで、地球から根絶することはできないのだ。しかし、新型コロナウイルスが人間の免疫系を突破する方向に適応していくことは防げる。過去の感染経験があれば感染防御になる可能性はあるが、これは完全に感染しない保証にはならない。オミクロン株では、すでにデルタ株への感染歴があった人でも再感染が起きており、ワクチンを接種した人でもブレイクスルー感染が起きている。
それに感染のみを通して免疫を形成するという作戦では、感染したときにどんな症状が出るのかもわからないし、どのように回復するのかもわからない。長期的な後遺症の心配だけでなく、子どもの場合は小児多系統炎症性症候群といって全身が炎症を起こす危険もある。
ところが、よりシンプルな解決法がある。ブースター接種も含む接種完了に必要な回数分のワクチンを、可能な限り広く配布すればいいのだ。
「より危険な、またはより感染力が強い変異株がさらに多く発生してしまう状況を防ぐには、ウイルスが広がり放題になる状況を断ち切ることがベストである。それには、さまざまな公衆衛生上の対策を統合的に実施していく必要があり、なかでもワクチンの平等な分配は極めて重要だ」と、オックスフォード大学教授で進化と遺伝学を専門とするアリス・カズラキスは1月下旬の『Nature』で指摘している。
世界のパンデミック対応は、ワクチンの平等な分配という問題において何度もつまずいて停滞を繰り返してきた。研究者たちは、ワクチンがより入手しやすい状況にならない限りパンデミックは決して制御できないと言い続けている。これまで何度もそう言い続けてきたその声は、いまや絶望のトーンを帯びている。世界では、まだ30億人を超える人々が1回もワクチン接種を受けていないのだ。
「いまこの瞬間にも、何十億人もの人の体の中で何十億個ものウイルスが複製を繰り返しています。このため、次の変異株は必ず出てきます。そうなったとき、運の転びようによってはオミクロン株よりはるかに危険な変異株が出てくる可能性を否定できる理由は一切ありません」と、マギル大学の疫学・公衆衛生研究でカナダを統括するマドゥカル・パイはいう。「このウイルスに関して蓄積してきた知見から考えると、これ以上の変異株は出てこないと望める理由は一切ありません。また、オミクロン株が大規模な集団免疫の獲得の機会となり、パンデミックの終焉につながっていくことを望める理由も一切ありません」
日本政府の対応が鎖国状態で、海外からの渡航者を受け入れないと非難も高まってきた。これらの研究の段階を踏まえて、生活のための行き来、交流を検討する時期にきている。
つづき
2022年02月16日
専用スケート場がないメキシコ選手
フィギュアスケート競技ではメキシコ人としては30年ぶり、そしてカリージョ自身にとっては初のオリンピック参加となった。さらに、22歳のスケーターは母国のフィギュアスケート史上初となる、オリンピックでフリー進出を果たすという快挙を達成。スペイン紙『MARCA』のメキシコ版は、2月15日付けで「22歳のスケーターの名前は同国の歴史に刻まれ、その一部となった」と称えている。
また、カリージョは北京では各国のスケーターたちと競技に参加できたことを「本当に素晴らしい、最高の体験だった」とコメントしている。
「北京にはレベルの高い、良いスケーターたちがたくさんいた。みんな一生懸命に競技に打ち込んでいたが、やはりトップ3は印象的だった。4回転ジャンプを最も多く決めて金メダルを獲得したネイサン・チェンはもちろん、ショーマ(宇野昌磨、銅メダル)、ユウマ(鍵山優真、銀メダル)……彼らの氷上でのテクニックは素晴らしく、選手全員にとってすばらしい刺激、最高の体験となった。戦い続けるモチベーションが生まれたよ!」
また、カリージョは4位となった羽生結弦にも言及。「伝説の選手と競演できたことは信じられない体験だった」と明かした。
「彼はとても神秘的な人。でも、少しずつ詳しく知ることで、彼が我々と同じ普通の人間であることにも気づかされる。もちろん、彼のウォーミングアップの仕方やリンク上での動きなど、すごく多くのことを学ばせてもらった。これを自分のスケートに反映させて、もっと向上したいと思っている」
カリージョにとって、チェンと羽生は「“アイドル”のような存在」。コロナ禍のために十分な交流は叶わなかったようだが、非常に嬉しそうであったと伝えている。
ちなみに、中南米のメキシコは、日常的に雪や氷がない。また、経済的な理由のため、カリージョは今もなおショッピングモールの中にある公共のリンクで練習を続けているという。だが、辛抱強い努力が実を結び、メキシコの国内大会では4度の優勝。北京五輪への出場切符は、2021年の世界選手権で20位に入り、自らつかみ取った。
幼いころからのオリンピック出場という夢を叶えたカリージョ。実際に出場した反響について、このように述べている。
「嬉しかったことは、競技を終えたとき、SNSで10万人以上フォロワーが増えたんだ。これは僕が新しいスポンサーを見つけるのに役立つし、将来のキャリア、そしてメキシコのフィギュア界の未来にも繋がると信じている」
メダルを獲らなくとも、オリンピックの場で夢を叶えている選手がいる。少なくともメキシコではカリージョの挑戦に大きな反響があったことは間違いなさそうだ。つづき
また、カリージョは北京では各国のスケーターたちと競技に参加できたことを「本当に素晴らしい、最高の体験だった」とコメントしている。
「北京にはレベルの高い、良いスケーターたちがたくさんいた。みんな一生懸命に競技に打ち込んでいたが、やはりトップ3は印象的だった。4回転ジャンプを最も多く決めて金メダルを獲得したネイサン・チェンはもちろん、ショーマ(宇野昌磨、銅メダル)、ユウマ(鍵山優真、銀メダル)……彼らの氷上でのテクニックは素晴らしく、選手全員にとってすばらしい刺激、最高の体験となった。戦い続けるモチベーションが生まれたよ!」
また、カリージョは4位となった羽生結弦にも言及。「伝説の選手と競演できたことは信じられない体験だった」と明かした。
「彼はとても神秘的な人。でも、少しずつ詳しく知ることで、彼が我々と同じ普通の人間であることにも気づかされる。もちろん、彼のウォーミングアップの仕方やリンク上での動きなど、すごく多くのことを学ばせてもらった。これを自分のスケートに反映させて、もっと向上したいと思っている」
カリージョにとって、チェンと羽生は「“アイドル”のような存在」。コロナ禍のために十分な交流は叶わなかったようだが、非常に嬉しそうであったと伝えている。
ちなみに、中南米のメキシコは、日常的に雪や氷がない。また、経済的な理由のため、カリージョは今もなおショッピングモールの中にある公共のリンクで練習を続けているという。だが、辛抱強い努力が実を結び、メキシコの国内大会では4度の優勝。北京五輪への出場切符は、2021年の世界選手権で20位に入り、自らつかみ取った。
幼いころからのオリンピック出場という夢を叶えたカリージョ。実際に出場した反響について、このように述べている。
「嬉しかったことは、競技を終えたとき、SNSで10万人以上フォロワーが増えたんだ。これは僕が新しいスポンサーを見つけるのに役立つし、将来のキャリア、そしてメキシコのフィギュア界の未来にも繋がると信じている」
メダルを獲らなくとも、オリンピックの場で夢を叶えている選手がいる。少なくともメキシコではカリージョの挑戦に大きな反響があったことは間違いなさそうだ。つづき
2022年02月15日
The Swan(原曲・瀕死の白鳥、イタリア曲・星降る夜)
中国のウインタースポーツの普及がさほどでない中で、二人の選手がダントツに注目された。スキーフリースタイルの谷愛凌選手のような米国生まれの中国代表が金メダル獲得は愛国心を満たしてくれる存在だ。谷選手の金メダル獲得直後はウェイボに祝福コメントが殺到し、サーバーが一時ダウンした。さらに、「谷愛凌の情報を(Twitter中国版の)ウェイボや(TikTok中国版の)抖音(Douyin)で検索したら、羽生選手の動画も次々に出てきた」と話すのは大連に住む27歳の会社員女性だ。フィギュア男子SPで全員が滑り終わった夕方、ウェイボのトレンドトップ10は谷選手と羽生選手関連のハッシュタグで埋め尽くされた。
アメリカ人の父と中国人の母の間に生まれた谷選手は、英語名を「アイリーン・グー」という。アメリカで生まれ育ち、15歳でワールドカップ(W杯)初優勝を果たした2019年に中国国籍を取得し、「スキーを通じて中国の何百万人もの若者を応援し手助けをしたい」「人々を団結させ、共通理解を促進し、コミュニケーションを生み出し、国家間の友好を築くことを望んでいる」と述べた。モデルとしても活動する谷選手の市場価値は急上昇し、現時点でラグジュアリーブランドのルイ・ヴィトン、ティファニー、EC2位の京東(JD.com)、乳飲料大手の蒙牛、家電大手の美的、無糖飲料の元気森林、クレジットカードのVISA、コーヒーチェーンのluckin coffee、下着ブランドのヴィクトリアズ・シークレット、国有銀行の中国銀行、同じく国有企業で通信キャリア最大手のチャイナモバイル(中国移動)など、23社とアンバサダーやスポンサー契約を結んでいる。17日、グーはフリースタイルスキー女子ハーフパイプ予選に出場予定。この競技はグーが北京冬季五輪で出場する最後の種目であり、最も得意とする種目で若者を代表する国家の顔、広告塔という勢いである。

中国では冬季競技が盛んとは言えず、夏季五輪に比べると冬季五輪のメダル獲得数も振るわない。中国人の競技への認知も高くないため、SNSから選手を知って応援する流れが主流だ。となると、分かりやすいイメージ、とりわけ容姿が人気の源になりやすい。2002 FIFAワールドカップ日韓大会でイングランド代表のデビッド・ベッカム氏の追っかけが多数現れた状況と近い。10〜20代の中国人に羽生選手を知ったきっかけを尋ねると、比較的古いファンの回答は「ポスターを見てかっこいい男だなあと思って調べて、フィギュアの選手だと知った」「平昌五輪で演技を見て感動した」と多様性があるのに対し、この1〜2年で羽生選手を認知した人は、ほとんどがSNS経由だった。
2人は学歴を極端に重んじる中国の価値観にもフィットしている。谷選手は2021年3月1日、Weiboで、サンフランシスコ大学付属高校から2021年1月の候補者として、アメリカ合衆国大統領奨学生プログラムに認定されたが、最終的に奨学金を獲得できず、早期卒業することになった。ワシントン・ポストによると、スポーツと学業(SAT1580点など)の成果を発揮し、2022年の冬季オリンピック後に、母親の母校であるスタンフォード大学に進学が内定。他方、羽生選手は既に五輪二連覇と並行して取り組んだ早稲田大学の卒業論文が高く評価されている。
出典:Bisiness Insider Japan浦上 早苗 (2/15 抜粋)
他方、北京五輪は7日、フィギュアスケート女子で米国生まれの中国選手ジュ・イー(朱易)は転倒が相次ぎ、演技後は涙ながらに頭を下げた。ところが、その後、中国のSNS上では批判が相次ぐ事態に。地元メディアはこうした声に苦言を呈していたが、この日の演技後も中国ファンによる批判の声は止まなかった。論説員を務めるメディア関係者が冷静に発信を心がけるようにとの苦言を発したが、非難は止まらないでいる。
つづき
アメリカ人の父と中国人の母の間に生まれた谷選手は、英語名を「アイリーン・グー」という。アメリカで生まれ育ち、15歳でワールドカップ(W杯)初優勝を果たした2019年に中国国籍を取得し、「スキーを通じて中国の何百万人もの若者を応援し手助けをしたい」「人々を団結させ、共通理解を促進し、コミュニケーションを生み出し、国家間の友好を築くことを望んでいる」と述べた。モデルとしても活動する谷選手の市場価値は急上昇し、現時点でラグジュアリーブランドのルイ・ヴィトン、ティファニー、EC2位の京東(JD.com)、乳飲料大手の蒙牛、家電大手の美的、無糖飲料の元気森林、クレジットカードのVISA、コーヒーチェーンのluckin coffee、下着ブランドのヴィクトリアズ・シークレット、国有銀行の中国銀行、同じく国有企業で通信キャリア最大手のチャイナモバイル(中国移動)など、23社とアンバサダーやスポンサー契約を結んでいる。17日、グーはフリースタイルスキー女子ハーフパイプ予選に出場予定。この競技はグーが北京冬季五輪で出場する最後の種目であり、最も得意とする種目で若者を代表する国家の顔、広告塔という勢いである。

中国では冬季競技が盛んとは言えず、夏季五輪に比べると冬季五輪のメダル獲得数も振るわない。中国人の競技への認知も高くないため、SNSから選手を知って応援する流れが主流だ。となると、分かりやすいイメージ、とりわけ容姿が人気の源になりやすい。2002 FIFAワールドカップ日韓大会でイングランド代表のデビッド・ベッカム氏の追っかけが多数現れた状況と近い。10〜20代の中国人に羽生選手を知ったきっかけを尋ねると、比較的古いファンの回答は「ポスターを見てかっこいい男だなあと思って調べて、フィギュアの選手だと知った」「平昌五輪で演技を見て感動した」と多様性があるのに対し、この1〜2年で羽生選手を認知した人は、ほとんどがSNS経由だった。
2人は学歴を極端に重んじる中国の価値観にもフィットしている。谷選手は2021年3月1日、Weiboで、サンフランシスコ大学付属高校から2021年1月の候補者として、アメリカ合衆国大統領奨学生プログラムに認定されたが、最終的に奨学金を獲得できず、早期卒業することになった。ワシントン・ポストによると、スポーツと学業(SAT1580点など)の成果を発揮し、2022年の冬季オリンピック後に、母親の母校であるスタンフォード大学に進学が内定。他方、羽生選手は既に五輪二連覇と並行して取り組んだ早稲田大学の卒業論文が高く評価されている。
出典:Bisiness Insider Japan浦上 早苗 (2/15 抜粋)
他方、北京五輪は7日、フィギュアスケート女子で米国生まれの中国選手ジュ・イー(朱易)は転倒が相次ぎ、演技後は涙ながらに頭を下げた。ところが、その後、中国のSNS上では批判が相次ぐ事態に。地元メディアはこうした声に苦言を呈していたが、この日の演技後も中国ファンによる批判の声は止まなかった。論説員を務めるメディア関係者が冷静に発信を心がけるようにとの苦言を発したが、非難は止まらないでいる。
つづき
2022年02月14日
追加接種が本格化する前に第6波は収束?
TVで新型コロナウイルスにコメントしてきたナビタスクリニックの久住英二医師が13日、自身のツイッターを連続更新。風邪症状での受診が激減、第6波の収束が近づいている兆しがあることを医療現場から発信した。
「3月から(ワクチンの)追加接種が本格化するらしいが、すでにオミクロンはピークを越えつつあり、接種率は極めて低調になろう。風邪症状で受診される方、激減しました」と日曜診療の現場の雰囲気を報告し「追加接種が全然進まない中で、犠牲者を出しつつ、第6波は終焉します」とツイートした。
参照:中日スポーツ(2/13)
「3月から(ワクチンの)追加接種が本格化するらしいが、すでにオミクロンはピークを越えつつあり、接種率は極めて低調になろう。風邪症状で受診される方、激減しました」と日曜診療の現場の雰囲気を報告し「追加接種が全然進まない中で、犠牲者を出しつつ、第6波は終焉します」とツイートした。
参照:中日スポーツ(2/13)
2022年02月13日
HDLコレステロールの大事な働き
かつて、HDLとLDLを併せた「総コレステロール」という検査項目がありました。コレステロールは大きくは、回収を担うHDL(善玉)コレステロールと、運搬を担うLDL(悪玉)コレステロールに分類されますが、これは単なる役割の違いであって、そのコレステロールそのものが善い・悪いということではありません。血中の脂質のバランスが崩れると血管にダメージを与え、動脈硬化の原因となると言われます。
通常、悪玉コレステロールと呼ばれるのは LDL(低比重リポ蛋白)で、HDL(高比重リポ蛋白)は善玉コレステロールと呼ばれています。高コレステロール血症と診断されるのは、LDLコレステロール値160mg/dl以上(総コレステロール値240mg/dl以上)です。
ですがこれはHDL(善玉コレステロール)が高く、LDL(悪玉コレステロール)が低くても引っかかってしまうため、最近になって検査項目から外されるようになりました。クリニックの検診の際に、なかには医師がこの変化をしらない場合があるので、真にうけて高価なサプリにお金をかけすぎたり、気にしすぎたりしたりしないように、ご自身でも更新されている情報をチェックしておきましょう。
近年は、HDL(善玉)とLDL(悪玉)は別々に考えるのではなく、両方のバランスが重要とされ、脂質異常症の診断では「LH比」が重視されるようなってきました。LDLとHDLがどちらも多い場合はあまり心配がないとも言われていますが、それでも全体の数値があまりにも高い場合は注意が必要になります。 血液検査では、高コレステロール血症と診断されるのは、LDLコレステロール値160mg/dl以上(総コレステロール値240mg/dl以上)です。中性脂肪が少ないようなら問題はないと判断される場合もあります。
HDLコレステロールは、動脈硬化を阻止する働きがあります。HDLコレステロール値が高ければ、コレステロールの回収量も多いことを意味し、血管にたまったコレステロールを肝臓に戻します。脂質異常症になりにくいことになります。身体が必要としている以上のコレステロールは血管の通り道を狭くするだけなので、しっかり回収をしてもらわないと動脈硬化の原因となります。つまり回収を担うHDL(善玉)コレステロールが低すぎのは大きな問題なのです。
悪玉コレステロールがとにかく酸化しやすいです。血中の悪玉コレステロールは活性酵素によって酸化してしまい、超悪玉コレステロール(通称:酸化LDLコレステロール)というものに変化してしまいます。この動脈硬化の進行は、心筋梗塞や狭心症・脳梗塞などの動脈硬化性疾患を誘発させる可能性があります。コレステロール対策の鍵は“LDLの酸化抑制”にあります。
【高コレステロール血症の診断基準】
・LDL(悪玉)コレステロール値126mg/dl
・HDL(善玉)コレステロール値42mg/dl
だった場合、HDL(善玉)コレステロールは男性40〜80、女性40〜90が正常範囲、LDL(悪玉)コレステロールは70〜139が正常範囲なので、この場合は、どちらも正常範囲に入っているので個々にみると問題ないように見えますが、126(悪玉)÷42(善玉)=3で、LH比は3.0となります。
LH比でみると3.0という値になり、実は動脈硬化が進んだ「かなり危険な状態」という領域になります。
HL比は(悪玉÷善玉)と簡単に計算できるので、血液検査の結果があれば計算してみて、HL比からご自分の血管内の状態(コレステロールのバランス)を把握してみてください。
LH比の値の出し方
LH比=LDL(悪玉)÷HDL(善玉)
例えば
・LH比1.5以下→きれいで健康な状態
・LH比2.0以上→コレステロールの蓄積が増えて動脈硬化が疑われる状態
・LH比2.5以上→血栓ができている可能性があり心筋梗塞や脳梗塞のリスクある状態
LH比率の目安は、他に病気がない場合は2.0以下、高血圧・糖尿病・心筋梗塞などの前歴がある場合は1.5以下にすることが望ましいといわれています。
※高血圧症や糖尿病、喫煙習慣など、動脈硬化の危険因子が他にもある場合は、診断基準が厳しくなります。
(追記にレシピあり)
つづき
通常、悪玉コレステロールと呼ばれるのは LDL(低比重リポ蛋白)で、HDL(高比重リポ蛋白)は善玉コレステロールと呼ばれています。高コレステロール血症と診断されるのは、LDLコレステロール値160mg/dl以上(総コレステロール値240mg/dl以上)です。
ですがこれはHDL(善玉コレステロール)が高く、LDL(悪玉コレステロール)が低くても引っかかってしまうため、最近になって検査項目から外されるようになりました。クリニックの検診の際に、なかには医師がこの変化をしらない場合があるので、真にうけて高価なサプリにお金をかけすぎたり、気にしすぎたりしたりしないように、ご自身でも更新されている情報をチェックしておきましょう。
近年は、HDL(善玉)とLDL(悪玉)は別々に考えるのではなく、両方のバランスが重要とされ、脂質異常症の診断では「LH比」が重視されるようなってきました。LDLとHDLがどちらも多い場合はあまり心配がないとも言われていますが、それでも全体の数値があまりにも高い場合は注意が必要になります。 血液検査では、高コレステロール血症と診断されるのは、LDLコレステロール値160mg/dl以上(総コレステロール値240mg/dl以上)です。中性脂肪が少ないようなら問題はないと判断される場合もあります。
HDLコレステロールは、動脈硬化を阻止する働きがあります。HDLコレステロール値が高ければ、コレステロールの回収量も多いことを意味し、血管にたまったコレステロールを肝臓に戻します。脂質異常症になりにくいことになります。身体が必要としている以上のコレステロールは血管の通り道を狭くするだけなので、しっかり回収をしてもらわないと動脈硬化の原因となります。つまり回収を担うHDL(善玉)コレステロールが低すぎのは大きな問題なのです。
悪玉コレステロールがとにかく酸化しやすいです。血中の悪玉コレステロールは活性酵素によって酸化してしまい、超悪玉コレステロール(通称:酸化LDLコレステロール)というものに変化してしまいます。この動脈硬化の進行は、心筋梗塞や狭心症・脳梗塞などの動脈硬化性疾患を誘発させる可能性があります。コレステロール対策の鍵は“LDLの酸化抑制”にあります。
【高コレステロール血症の診断基準】
・LDL(悪玉)コレステロール値126mg/dl
・HDL(善玉)コレステロール値42mg/dl
だった場合、HDL(善玉)コレステロールは男性40〜80、女性40〜90が正常範囲、LDL(悪玉)コレステロールは70〜139が正常範囲なので、この場合は、どちらも正常範囲に入っているので個々にみると問題ないように見えますが、126(悪玉)÷42(善玉)=3で、LH比は3.0となります。
LH比でみると3.0という値になり、実は動脈硬化が進んだ「かなり危険な状態」という領域になります。
HL比は(悪玉÷善玉)と簡単に計算できるので、血液検査の結果があれば計算してみて、HL比からご自分の血管内の状態(コレステロールのバランス)を把握してみてください。
LH比の値の出し方
LH比=LDL(悪玉)÷HDL(善玉)
例えば
・LH比1.5以下→きれいで健康な状態
・LH比2.0以上→コレステロールの蓄積が増えて動脈硬化が疑われる状態
・LH比2.5以上→血栓ができている可能性があり心筋梗塞や脳梗塞のリスクある状態
LH比率の目安は、他に病気がない場合は2.0以下、高血圧・糖尿病・心筋梗塞などの前歴がある場合は1.5以下にすることが望ましいといわれています。
※高血圧症や糖尿病、喫煙習慣など、動脈硬化の危険因子が他にもある場合は、診断基準が厳しくなります。
(追記にレシピあり)
つづき
2022年02月12日
ヨガ15分の効用
ジムに行かずにすむので、時間を有効活用できるのもメリット。毎朝、たった数分間ヨガで瞑想するだけで、1日中集中力をキープすることができるように。
●姿勢が良くなる
毎日のヨガは姿勢の改善にも効果的。歩くときに背筋がすっと伸び、デスクワーク中の着席姿勢も良くなるんだそう。腰痛は、姿勢の悪さが原因で発症することがある症状。ヨガを続けることで痛みが緩和されることも。
●全身運動にもなる
ヨガは有酸素運動と筋力トレーニングの要素を併せもつ、全身運動。 さまざまなポーズを組み合わせれば、自宅で全身をくまなくしっかり動かすことができる。
●代謝を促進
ヨガは体内のストレスホルモンのレベルを下げ、神経系を落ち着かせてくれるもの。研究によると、定期的にヨガを行うことでサイトカインなどの炎症誘発マーカーのレベルが下がり、慢性的な炎症を抑えることができるのだとか。
●幸福感が高まる
研究によると、定期的にヨガや瞑想を行うと、セロトニン(幸せホルモン)のレベルが高まることが判明。つまり朝15分ヨガを行うと、脳内が変化し、1日を良い気分でスタートできるということに!ヨガをすると脳のy-アミノ酪酸(GABA)レベルが高くなることもわかっているそう。GABAのレベルが高いことは、うつ病や不安感のレベルが低いことと関連。
長期的にヨガを実践している人は、脳内の満足感を感じる部分の量が多いことが証明されているのだとか。
●集中力を高める
ヨガのポーズや瞑想中、呼吸に集中することはとても重要。呼吸をしている状態を自ら意識し観察することで心が落ち着き、リラックスできる。精神の安定は記憶力の向上にも効果がある。
●ダイエット効果
ホットヨガに毎日通ったり、難しいポーズを無理してがんばらなくても、ベーシックなヨガで減量効果を得られることも。毎日無理なくヨガを続けるだけで代謝システムが活性化し、脂肪の燃焼を助け、減量に繋がるのだそう。毎日のヨガは体内のホルモンバランスを正常化し、本来の体型に合った体重に戻してくれるという効果も。
●ストレス軽減
ヨガのストレス軽減効果は広く知られている。短い時間であっても、ヨガはポーズ、呼吸法、瞑想の3つの要素で構成されていることが鉄則。
この3つの要素を含んだヨガを定期的に実践している人は、心拍変動(HRV)を調整する能力が高いという結果が。心拍数が下がり、ストレスに柔軟に対応する能力を体得できるとか。
●安眠効果
強度のストレスから熟睡できず、夜中に何度も目が覚めてしまうときは、立体前屈(ウッタナーサナ)や仰向けに寝て両足を壁に上げるなど、リラックスできる姿勢(アーサナ)やポーズを試してみて。深く穏やかに呼吸をすることは、すべてのヨガに欠かせないことも忘れずに。呼吸を意識しつつリラックスできるポーズを取ることで、体も心も落ちくことが実感できるはず。
●姿勢が良くなる
毎日のヨガは姿勢の改善にも効果的。歩くときに背筋がすっと伸び、デスクワーク中の着席姿勢も良くなるんだそう。腰痛は、姿勢の悪さが原因で発症することがある症状。ヨガを続けることで痛みが緩和されることも。
●全身運動にもなる
ヨガは有酸素運動と筋力トレーニングの要素を併せもつ、全身運動。 さまざまなポーズを組み合わせれば、自宅で全身をくまなくしっかり動かすことができる。
●代謝を促進
ヨガは体内のストレスホルモンのレベルを下げ、神経系を落ち着かせてくれるもの。研究によると、定期的にヨガを行うことでサイトカインなどの炎症誘発マーカーのレベルが下がり、慢性的な炎症を抑えることができるのだとか。
●幸福感が高まる
研究によると、定期的にヨガや瞑想を行うと、セロトニン(幸せホルモン)のレベルが高まることが判明。つまり朝15分ヨガを行うと、脳内が変化し、1日を良い気分でスタートできるということに!ヨガをすると脳のy-アミノ酪酸(GABA)レベルが高くなることもわかっているそう。GABAのレベルが高いことは、うつ病や不安感のレベルが低いことと関連。
長期的にヨガを実践している人は、脳内の満足感を感じる部分の量が多いことが証明されているのだとか。
●集中力を高める
ヨガのポーズや瞑想中、呼吸に集中することはとても重要。呼吸をしている状態を自ら意識し観察することで心が落ち着き、リラックスできる。精神の安定は記憶力の向上にも効果がある。
●ダイエット効果
ホットヨガに毎日通ったり、難しいポーズを無理してがんばらなくても、ベーシックなヨガで減量効果を得られることも。毎日無理なくヨガを続けるだけで代謝システムが活性化し、脂肪の燃焼を助け、減量に繋がるのだそう。毎日のヨガは体内のホルモンバランスを正常化し、本来の体型に合った体重に戻してくれるという効果も。
●ストレス軽減
ヨガのストレス軽減効果は広く知られている。短い時間であっても、ヨガはポーズ、呼吸法、瞑想の3つの要素で構成されていることが鉄則。
この3つの要素を含んだヨガを定期的に実践している人は、心拍変動(HRV)を調整する能力が高いという結果が。心拍数が下がり、ストレスに柔軟に対応する能力を体得できるとか。
●安眠効果
強度のストレスから熟睡できず、夜中に何度も目が覚めてしまうときは、立体前屈(ウッタナーサナ)や仰向けに寝て両足を壁に上げるなど、リラックスできる姿勢(アーサナ)やポーズを試してみて。深く穏やかに呼吸をすることは、すべてのヨガに欠かせないことも忘れずに。呼吸を意識しつつリラックスできるポーズを取ることで、体も心も落ちくことが実感できるはず。
2022年02月11日
失敗と成功のあとには
『人生の教養が身につく名言集』三笠書房
稲盛和夫氏は「この世に何しにきたのか」という問いに対して『私たち人間が生きている意味、人生の目的はどこにあるのでしょうか。
その根本的な問いかけに、私は真正面から、それは「心を高める」こと、「魂を磨く」ことにあると答えたいと思います。
欲に迷い、惑うのが、人間という生き物の性です。放っておけば、私たちは際限なく財産や地位、名誉を欲しがり、快楽に溺れかねない存在です。生きている限り、衣食が足りていなくてはなりませんし、不自由なく暮らしていけるだけのお金も必要です。
立身出世を望むことも生きるエネルギーとなるだけに、一概に否定すべきものでもないでしょう。しかし、そういうものはいくらたくさん溜め込んだとしても、どれ一つとしてあの世へ持ち越すことはできません。この世のことは、この世限りでいったん清算しなくてはならないのです。そのような中で、たった一つだけ滅びないものがあるとすれば、それは、「魂」というものなのではないでしょうか。死を迎えるときには、現世でつくりあげた地位も名誉も財産もすべて脱ぎ捨て、「魂」だけ携えて、新しい旅立ちをしなくてはなりません。だから、「この世に何しにきたのか」と問われたら、私は、「生まれたときより、少しでもましな人間になる、すなわち、わずかなりとも美しく崇高な魂を持って死んでいくためだ」と答えます。
様々な苦楽を味わい、幸不幸の波に洗われながら、息絶えるその日まで、倦まず弛まず一所懸命に生きていく。その日々を磨砂として、人間性を高め、精神を修養し、この世にやってきたときよりも少しでも高い次元の魂を持ってこの世を去っていく。
私はこのことよりほかに、人間が生きる目的はないと思うのです。
「人はなんのために勉強をするのか? 」という問いに対する答えは人により様々だ。出口氏のように、「自分の頭で考え、自分の言葉で自分の意見を表明できるようになるため」という答えもあるだろう。しかし、それでは、何のために、「自分の頭で考え、自分の言葉で自分の意見を表明できるようになる」必要があるのだろうか。「それは何のため」を何回か繰り返すと本質に突き当たるという。
その本質はおそらく、「生まれたときより、少しでもましな人間になる、すなわち、わずかなりとも美しく崇高な魂を持って死んでいくため」という答えに帰結すると思う。
、、、、、、、、、、、、、、、、、
立命館アジア太平洋大学学長、出口治明『人生の教養が身につく名言集』三笠書房 『人生の教養が身につく名言集』三笠書房
山本義隆さんという人がいます。大学というアカデミズムに属さない在野の科学史家として、「磁力と重力の発見」(みすず書房)などすばらしい本を何冊も出されています。
長いあいだ、予備校の物理学の名物講師としても活躍された人です。その山本さんがアウトプットとは何か。
その基本は、母語(マザータング)による「言語化」です。しかも、インプットしたままの他人の言葉ではなくて、それを自分の頭で咀嚼して、自分の言葉に引き直して言語化する。その作業を経ることによってはじめて、自分の頭の中の「情報のタンスの中の引き出し」(自分の辞書)を整理することができます。
整理されれば、引き出しやすくもなります。必要なときに、さっとその知識を取り出せるわけです。
逆に、言語化の作業を経ないと、情報は頭の中の「タンス」の中でグチャグチャになったままです。タンスの外にはみ出しているかもしれません。これは別の言葉で言えば、自分の「血肉」になっていない状態。モノになっていない。だから、適切に取り出せないばかりかすぐに忘れてしまうのです。
日本では、経営学者のピーター・ドラッカーが非常に人気があります。読者もファンもたくさんいます。私の好きな学者の1人です。
では、彼が暮らしていたアメリカではどうなのでしょう。あるドラッカーの研究者の方に伺ったら、彼の書籍の出版部数を人口で割ったら、アメリカ全体の中でドラッカーを読んでいる人の割合は、日本のそれの3分の1くらいなのだそうです。
この数字にも驚きましたが、もっと「あれ?」と思ったのは、それだけドラッカーを読んでいる人が多いのに、日本ではアメリカほどベンチャー企業が起こらないのは、どうしてなのだろう、ということです。
アメリカの起業活動率は12.7%。対する日本は3.7%と、なんとその半分以下です。つまり、日本のドラッカー愛読者の割合はアメリカの3倍でも、起業する人は2分の1以下だというわけです。
理由は明白でしょう。どれだけだラッカーを読もうと、日本では「すばらしい本だ!」の段階でストップしてしまっているから。そこから得た知識やアイデアを自分に合った形に修正して、実行に移さないケースがおそらく圧倒的に多いのです。厳しい言い方をすれば、とりあえずドラッカーを読んだものの、自分の頭で考えていないのです。
ドラッカーに限らず、インプットした知識は、あくまでも自分の人生の参考にすぎません。それを材料にして、自分の頭で考える。
そこではじめて、獲得した知識が自分の血となり、肉となる。インプットしたら即刻アウトプット(言語化)をする。
巷にはさまざまな勉強法が存在していますが、これこそが、確実に力がつく一番の方法なのではないでしょうか。
つづき
稲盛和夫氏は「この世に何しにきたのか」という問いに対して『私たち人間が生きている意味、人生の目的はどこにあるのでしょうか。
その根本的な問いかけに、私は真正面から、それは「心を高める」こと、「魂を磨く」ことにあると答えたいと思います。
欲に迷い、惑うのが、人間という生き物の性です。放っておけば、私たちは際限なく財産や地位、名誉を欲しがり、快楽に溺れかねない存在です。生きている限り、衣食が足りていなくてはなりませんし、不自由なく暮らしていけるだけのお金も必要です。
立身出世を望むことも生きるエネルギーとなるだけに、一概に否定すべきものでもないでしょう。しかし、そういうものはいくらたくさん溜め込んだとしても、どれ一つとしてあの世へ持ち越すことはできません。この世のことは、この世限りでいったん清算しなくてはならないのです。そのような中で、たった一つだけ滅びないものがあるとすれば、それは、「魂」というものなのではないでしょうか。死を迎えるときには、現世でつくりあげた地位も名誉も財産もすべて脱ぎ捨て、「魂」だけ携えて、新しい旅立ちをしなくてはなりません。だから、「この世に何しにきたのか」と問われたら、私は、「生まれたときより、少しでもましな人間になる、すなわち、わずかなりとも美しく崇高な魂を持って死んでいくためだ」と答えます。
様々な苦楽を味わい、幸不幸の波に洗われながら、息絶えるその日まで、倦まず弛まず一所懸命に生きていく。その日々を磨砂として、人間性を高め、精神を修養し、この世にやってきたときよりも少しでも高い次元の魂を持ってこの世を去っていく。
私はこのことよりほかに、人間が生きる目的はないと思うのです。
「人はなんのために勉強をするのか? 」という問いに対する答えは人により様々だ。出口氏のように、「自分の頭で考え、自分の言葉で自分の意見を表明できるようになるため」という答えもあるだろう。しかし、それでは、何のために、「自分の頭で考え、自分の言葉で自分の意見を表明できるようになる」必要があるのだろうか。「それは何のため」を何回か繰り返すと本質に突き当たるという。
その本質はおそらく、「生まれたときより、少しでもましな人間になる、すなわち、わずかなりとも美しく崇高な魂を持って死んでいくため」という答えに帰結すると思う。
、、、、、、、、、、、、、、、、、
立命館アジア太平洋大学学長、出口治明『人生の教養が身につく名言集』三笠書房 『人生の教養が身につく名言集』三笠書房
山本義隆さんという人がいます。大学というアカデミズムに属さない在野の科学史家として、「磁力と重力の発見」(みすず書房)などすばらしい本を何冊も出されています。
長いあいだ、予備校の物理学の名物講師としても活躍された人です。その山本さんがアウトプットとは何か。
その基本は、母語(マザータング)による「言語化」です。しかも、インプットしたままの他人の言葉ではなくて、それを自分の頭で咀嚼して、自分の言葉に引き直して言語化する。その作業を経ることによってはじめて、自分の頭の中の「情報のタンスの中の引き出し」(自分の辞書)を整理することができます。
整理されれば、引き出しやすくもなります。必要なときに、さっとその知識を取り出せるわけです。
逆に、言語化の作業を経ないと、情報は頭の中の「タンス」の中でグチャグチャになったままです。タンスの外にはみ出しているかもしれません。これは別の言葉で言えば、自分の「血肉」になっていない状態。モノになっていない。だから、適切に取り出せないばかりかすぐに忘れてしまうのです。
日本では、経営学者のピーター・ドラッカーが非常に人気があります。読者もファンもたくさんいます。私の好きな学者の1人です。
では、彼が暮らしていたアメリカではどうなのでしょう。あるドラッカーの研究者の方に伺ったら、彼の書籍の出版部数を人口で割ったら、アメリカ全体の中でドラッカーを読んでいる人の割合は、日本のそれの3分の1くらいなのだそうです。
この数字にも驚きましたが、もっと「あれ?」と思ったのは、それだけドラッカーを読んでいる人が多いのに、日本ではアメリカほどベンチャー企業が起こらないのは、どうしてなのだろう、ということです。
アメリカの起業活動率は12.7%。対する日本は3.7%と、なんとその半分以下です。つまり、日本のドラッカー愛読者の割合はアメリカの3倍でも、起業する人は2分の1以下だというわけです。
理由は明白でしょう。どれだけだラッカーを読もうと、日本では「すばらしい本だ!」の段階でストップしてしまっているから。そこから得た知識やアイデアを自分に合った形に修正して、実行に移さないケースがおそらく圧倒的に多いのです。厳しい言い方をすれば、とりあえずドラッカーを読んだものの、自分の頭で考えていないのです。
ドラッカーに限らず、インプットした知識は、あくまでも自分の人生の参考にすぎません。それを材料にして、自分の頭で考える。
そこではじめて、獲得した知識が自分の血となり、肉となる。インプットしたら即刻アウトプット(言語化)をする。
巷にはさまざまな勉強法が存在していますが、これこそが、確実に力がつく一番の方法なのではないでしょうか。
つづき
2022年02月10日
夢見るだけでなく挑戦し続けた
10日、羽生選手が挑戦したクワッドアクセル(4回転半)が、今回の採点では完ぺきに成功はしなかったが、ジャンプの種類として4回転半と認定された。挑戦する人は爽やかで、それがすぐに成功といえる処にいかなくても、これまでに不可能とされた壁に立ち向かっていく人には、誰もが応援し続けていくことだろう。昨日、寝られなかったファンは沢山いたとおもう、海津にいなもその一人だ。
羽生は94年ぶりの3連覇とメダルを逃したが、国際スケート連盟(ISU)の公認大会で初の認定となった。実戦初投入だった昨年末の全日本よりも天高く舞い、鋭く回転し、明らかな進化を見せた。全日本は両足着氷で回転が足りず、ダウングレードの判定で3回転半の基礎点(8点)になる進化をみせた。今回の北京五輪では全日本よりも回転が効いており、アンダーローテーションの判定で基礎点は4回転半の80%(10点)と進化をみせた。
この日の朝、羽生はクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)を一度も練習で跳ばなかった。前日の公式練習で同じジャンプを転倒した際、またも古傷の右足首を痛め、右足の感覚ない状態でやっていた、それでも演技直前の6分間練習で2度跳んだ。転倒したが、両足着氷で「形」にするよりも、全力で回転をかけ、氷上に降り立とうとした結果だった。だから冒頭の1本に懸けていた。
羽生は同じ東北高校、早大の先輩で、幼い頃から知るトリノ五輪の金メダリスト・荒川静香のインタビューを受けて、「あ〜、ちょっと待って」というと荒川氏に背を向け、うつむき、頭を壁につけて何かを堪えるように動かなくなってしまった。
羽生が「しいちゃんの顔を見たらいけなかったな」と声をつまらせると、荒川も「私もいまグッときてます」と応じた。
「よっしゃー」と気持ちを落ち着け、改めて応対した羽生は「いろいろな思いがあってのオリンピックだったと思います。どんな思いで戦いましたか」と問われると、思いを吐露した。
「いや、正直悔しいですよ。これ以上ないくらい頑張ったと思います。なんで報われないんだろうなって思いながら、この3日間、ずっと過ごしていました。すごく努力したし、苦しかったし。うまくいかなかったことしかないですけど。でも一生懸命頑張りました。みなさんの中で勝敗関係なく、やっぱ羽生結弦のスケート良かったなって、ちょっとでも思ってもらえる瞬間があったら、それだけで、今日頑張って滑った意味があったのかなって思ったんです」と話した。
羽生は試合後、「全部出し切ったというのが正直な気持ちです。明らかに前の大会よりもいいアクセルを飛んでいましたし、もうちょっとだったなと思う気持ちももちろんあるんですけど、でもあれが僕のすべてかなって」と語り、「もちろんミスをしないということは大切だとおもいますし、そうしないと勝てないのは分かるんですけど、でもある意味、前半の2つのミスがあってこその「天と地と」という物語が出来上がっていたのかなという気もします」とフリーの演技を振り返った。
『人が「やらないこと」をやる人!』(ニティン・ノーリア&ジェイムズ・チャンピ―三笠書房)の本文の後がきに、次のようなことが書かれていた。
ただ頭の中で思っているのと、実行するのとでは、天と地ほども違う。それが、夢想家なのとの違いだ。
自分がそれをやるんだったら、どんなふうにやるかと、プランを練る。
そして、そのアイデアを実行に移す。夢見るだけでなく、挑戦を続けていくことで、夢を現実にしていった。
つづき
羽生は94年ぶりの3連覇とメダルを逃したが、国際スケート連盟(ISU)の公認大会で初の認定となった。実戦初投入だった昨年末の全日本よりも天高く舞い、鋭く回転し、明らかな進化を見せた。全日本は両足着氷で回転が足りず、ダウングレードの判定で3回転半の基礎点(8点)になる進化をみせた。今回の北京五輪では全日本よりも回転が効いており、アンダーローテーションの判定で基礎点は4回転半の80%(10点)と進化をみせた。
この日の朝、羽生はクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)を一度も練習で跳ばなかった。前日の公式練習で同じジャンプを転倒した際、またも古傷の右足首を痛め、右足の感覚ない状態でやっていた、それでも演技直前の6分間練習で2度跳んだ。転倒したが、両足着氷で「形」にするよりも、全力で回転をかけ、氷上に降り立とうとした結果だった。だから冒頭の1本に懸けていた。
羽生は同じ東北高校、早大の先輩で、幼い頃から知るトリノ五輪の金メダリスト・荒川静香のインタビューを受けて、「あ〜、ちょっと待って」というと荒川氏に背を向け、うつむき、頭を壁につけて何かを堪えるように動かなくなってしまった。
羽生が「しいちゃんの顔を見たらいけなかったな」と声をつまらせると、荒川も「私もいまグッときてます」と応じた。
「よっしゃー」と気持ちを落ち着け、改めて応対した羽生は「いろいろな思いがあってのオリンピックだったと思います。どんな思いで戦いましたか」と問われると、思いを吐露した。
「いや、正直悔しいですよ。これ以上ないくらい頑張ったと思います。なんで報われないんだろうなって思いながら、この3日間、ずっと過ごしていました。すごく努力したし、苦しかったし。うまくいかなかったことしかないですけど。でも一生懸命頑張りました。みなさんの中で勝敗関係なく、やっぱ羽生結弦のスケート良かったなって、ちょっとでも思ってもらえる瞬間があったら、それだけで、今日頑張って滑った意味があったのかなって思ったんです」と話した。
羽生は試合後、「全部出し切ったというのが正直な気持ちです。明らかに前の大会よりもいいアクセルを飛んでいましたし、もうちょっとだったなと思う気持ちももちろんあるんですけど、でもあれが僕のすべてかなって」と語り、「もちろんミスをしないということは大切だとおもいますし、そうしないと勝てないのは分かるんですけど、でもある意味、前半の2つのミスがあってこその「天と地と」という物語が出来上がっていたのかなという気もします」とフリーの演技を振り返った。
『人が「やらないこと」をやる人!』(ニティン・ノーリア&ジェイムズ・チャンピ―三笠書房)の本文の後がきに、次のようなことが書かれていた。
ただ頭の中で思っているのと、実行するのとでは、天と地ほども違う。それが、夢想家なのとの違いだ。
自分がそれをやるんだったら、どんなふうにやるかと、プランを練る。
そして、そのアイデアを実行に移す。夢見るだけでなく、挑戦を続けていくことで、夢を現実にしていった。
つづき
2022年02月09日
因果関係不明
<日本では年間で約17万人が異状死体として発見されるが、その多くが死亡した原因をきちんと調べてもらえない現実>
新型コロナ感染症によって自宅などで死亡する人が増えている。厚生労働省が公式サイトで公開しているワクチン接種後の死亡ケースの一覧を見ても、すべて「因果関係は不明」「因果関係を証明できない」とまとめられている。本当に、因果関係はわからないのだろうか。奥田教授は言う。
「実際にそういうご遺体を解剖もしたこともありますが、因果関係はなかなか証明が難しい。医学界でも、まだその因果関係ははっきりと言えていないのが現実です。ワクチン後の心筋炎がニュースになったりしていますが、まだそれらも明確にワクチンが原因だと言えるほどではないと思います」
つまり、未知の感染症である新型コロナの予防策として、急ピッチで製造・接種が行われたワクチンの安全性については、これまでの接種者などにからむデータなどから、かなり安全であるとも言われている。ただその一方で、まだその真の怖さや破壊力までわかっていないと懸念する声もある。死因究明をする法医学者の世界でも、まだわからないことが多い、ということだろう。
警察が9月に発表したところによれば、2020年3月から2021年8月までに、新型コロナにより自宅などで死亡した人の数は817人になるという。しかもこの数字は、前月である7月から8倍に急増しており、その半数は、比較的若い50代までが占めていた。
新型コロナ禍であまり語られないのが、病院以外で死亡した感染者たちが発見後にどうなるのかという処遇の問題である。その実態を見て行く前に、まず日本の死にまつわる実態を見ていきたい。
そもそも、日本では年間に何人が死んでいるのか。日本では年間に137万人ほど(2021年)が死亡する。その中で、病院で死亡したり、通院していたなど明らかな治療中に自宅などで亡くなったといった場合には、病院の担当医などが「死亡診断書」を書くことになる。それを遺族などが役所に届け出をして死亡が確認される。
では病院以外で死ぬ場合はどうなるのか。そういう死は、日本では「普通ではない死」として「異状死」と呼ばれる。誤解ないように書くが、「異常」ではなく「異状」である。
日本全国で年間、約17万人が異状死体として発見される。そして、その多くが、死亡した原因をきちんと調べてもらえない可能性が高い。そんな現実が日本にあることはあまり知られていない。
外表を見るだけで死因を推定
異状死体が発見されれば、まず110番がなされ、それに対応するのは警察官ということになる。警察官が死亡者の発見現場に赴き、外見で遺体の様子を見て死因に当たりをつける。見るからに殺人の可能性がある場合、「司法解剖」が行われる。さらに犯罪の可能性が低くとも状況が異状な場合などは警察が「調査法解剖」を行うと決める。そしてどちらの場合も、遺体は基本的にその地域にある大学の法医学教室(法医学部)に送られて解剖が実施される。年間の解剖数は合わせて、全国で1万体ほどだ。
それ以外の場合は、警察と繋がりのある地域の開業医を呼び、遺体を見てもらって死因を推定で書いてもらう。問題は、警察も開業医も基本的に外表を見るだけで死因を推定していること。外から観察して死因を決めているために、体の中で実際には何が起きているのかはわからないのだ。それでも医師のみが書ける異状死体用の「死体検案書」の死因欄に推定で死因を書いておしまいとなる。
そんな表面的な死因究明が行われているため、これまでも殺人事件の見逃しなどが数多く起きてきた。ちなみに遺体の死因究明を専門とする法医学者である大学教授ですら、見た目で死因を推定すれば、40%ほどいわゆる「誤診」しているという指摘もある。
出典:newsweek(2021年9月30日)
新型コロナ感染症によって自宅などで死亡する人が増えている。厚生労働省が公式サイトで公開しているワクチン接種後の死亡ケースの一覧を見ても、すべて「因果関係は不明」「因果関係を証明できない」とまとめられている。本当に、因果関係はわからないのだろうか。奥田教授は言う。
「実際にそういうご遺体を解剖もしたこともありますが、因果関係はなかなか証明が難しい。医学界でも、まだその因果関係ははっきりと言えていないのが現実です。ワクチン後の心筋炎がニュースになったりしていますが、まだそれらも明確にワクチンが原因だと言えるほどではないと思います」
つまり、未知の感染症である新型コロナの予防策として、急ピッチで製造・接種が行われたワクチンの安全性については、これまでの接種者などにからむデータなどから、かなり安全であるとも言われている。ただその一方で、まだその真の怖さや破壊力までわかっていないと懸念する声もある。死因究明をする法医学者の世界でも、まだわからないことが多い、ということだろう。
警察が9月に発表したところによれば、2020年3月から2021年8月までに、新型コロナにより自宅などで死亡した人の数は817人になるという。しかもこの数字は、前月である7月から8倍に急増しており、その半数は、比較的若い50代までが占めていた。
新型コロナ禍であまり語られないのが、病院以外で死亡した感染者たちが発見後にどうなるのかという処遇の問題である。その実態を見て行く前に、まず日本の死にまつわる実態を見ていきたい。
そもそも、日本では年間に何人が死んでいるのか。日本では年間に137万人ほど(2021年)が死亡する。その中で、病院で死亡したり、通院していたなど明らかな治療中に自宅などで亡くなったといった場合には、病院の担当医などが「死亡診断書」を書くことになる。それを遺族などが役所に届け出をして死亡が確認される。
では病院以外で死ぬ場合はどうなるのか。そういう死は、日本では「普通ではない死」として「異状死」と呼ばれる。誤解ないように書くが、「異常」ではなく「異状」である。
日本全国で年間、約17万人が異状死体として発見される。そして、その多くが、死亡した原因をきちんと調べてもらえない可能性が高い。そんな現実が日本にあることはあまり知られていない。
外表を見るだけで死因を推定
異状死体が発見されれば、まず110番がなされ、それに対応するのは警察官ということになる。警察官が死亡者の発見現場に赴き、外見で遺体の様子を見て死因に当たりをつける。見るからに殺人の可能性がある場合、「司法解剖」が行われる。さらに犯罪の可能性が低くとも状況が異状な場合などは警察が「調査法解剖」を行うと決める。そしてどちらの場合も、遺体は基本的にその地域にある大学の法医学教室(法医学部)に送られて解剖が実施される。年間の解剖数は合わせて、全国で1万体ほどだ。
それ以外の場合は、警察と繋がりのある地域の開業医を呼び、遺体を見てもらって死因を推定で書いてもらう。問題は、警察も開業医も基本的に外表を見るだけで死因を推定していること。外から観察して死因を決めているために、体の中で実際には何が起きているのかはわからないのだ。それでも医師のみが書ける異状死体用の「死体検案書」の死因欄に推定で死因を書いておしまいとなる。
そんな表面的な死因究明が行われているため、これまでも殺人事件の見逃しなどが数多く起きてきた。ちなみに遺体の死因究明を専門とする法医学者である大学教授ですら、見た目で死因を推定すれば、40%ほどいわゆる「誤診」しているという指摘もある。
出典:newsweek(2021年9月30日)
2022年02月08日
2022冬季オリンピックの注目
北京五輪の開会式で聖火の点火方式ではなかったことや、バッハ会長の9分スピーチ(東京大会より寒さの為か、3分短かった!)などが話題となったが、習体制の中でウイグル族への人権侵害が国際社会も問題視する中で行われている。
小林 陵侑選手のスキージャンプで日本選手団で最初の金メダルを獲得、同日、北京入りしたフィギュアスケートの羽生結弦選手。男子スケートのショートとフリーの演技プログラムで、クワッドアクセルを入れると明言している羽生選手の演技は、8日と10日に予定される。
元オリンピアンの小塚崇彦氏(32)が、冒頭で飛ぶはずだった4回転サルコ―ジャンプが1回転になる氷上のアクシデントについて語った。
「試合中に穴にはまることは、まれです。羽生選手は過去の経験からサルコーを同じ軌道で跳び続けた結果、溝にはまって失敗した経験があり、それを避けるために数センチ軌道をずらしたら穴があったと説明していました。溝と穴は違います。溝はサルコーやループなどのエッジジャンプでできます。グッと踏み込み滑るために氷に道ができます。はまると足を誘導されるように持っていかれ、踏み切りが狂います。
穴はトー系のジャンプ、つま先をついて跳ぶ際にできます。穴の上を通ってしまうとガタッとなり、足元が揺らぐ。今回起こったのは後者かと思われます。強引にジャンプに持っていくと、軸が斜めになって氷にたたきつけられたり、捻挫の恐れもある。避けるために、羽生選手は回転をほどかざるを得ませんでした。
60メートル×30メートルのリンクに開いた10センチほどの穴。ピンポイントでそこにはまるのは不運以外の何物でもありません。ルールで12人が滑ったら、穴埋めして整氷を行いますし、意図して開けられたわけではありません。過去の経験を生かしたら、そこに新しい出来事が起きた。1つの苦い記憶からいかに同じことをしないかと貫徹したら、そこに新しい出来事が起きたという事態でした。
サルコー以外の演技自体は、素晴らしかった昨年末の全日本選手権を思い出させました。ただ、やはり失敗に対して演技構成点も引きずられるので、上位とは大きな差になっています。ジャンプ1つでこれだけ順位が下がる。逆に他選手はフリーでミスできないと感じるでしょう。他選手の動向も含め、順位が大きく上がる可能性はあります。」と語った。
羽生結弦は全日本選手権のフリープログラムにクワッドアクセルを盛り込んだが、両足着氷と回転不足という結果で成功には届かなかった。
練習風景でクワッドアクセルを飛んでいる動画がUPされていた。
王様のジャンプといわれる「クワッドアクセル」はどれほど難しいのか。
フィギュアスケートの6種類あるジャンプのうち、19世紀後半にノルウェーのアクセル・ポールセン選手が生み出したことにちなんで名付けられたアクセルだけが前向きに踏み切る。生体力学の専門家によると、前方へのジャンプは跳ぶタイミングもまた一筋縄ではいかない。前に跳ぶ角度が無数にある中で、スピードと正確性がちょうど釣り合う「スイートスポット」を見つけ出すのが簡単ではないからだ。4回転にもう半回転を加えて4回転半しなければ、クワッドアクセルとは判定されない。
ジャンプの種類の説明↓
https://yossense.com/about-figure-skating-jump/
https://real-sports.jp/page/articles/608195697195352891
千葉大学大学院国際学術研究院・国際教養学部で生体力学を専門にし、フィギュアスケート国際審判員も務める吉岡伸彦教授は、「理想的には(トリプルアクセルと)同じカーブでスピードを上げていければいいが、タイミングを含め全く同じ跳び方では行けない」と指摘。高さと回転を得るには加速する必要があるが、「スピードが高いと踏み切りのタイミングが非常に難しくなり、どこに行くか分からなくなる」と説明する。アクセルの成功が難しい理由はもう一つある。吉岡氏によると、それは身体的なものではなく、単純に「怖い」からだ。「崖から飛び降りるのに後ろ向きに落ちた方が前向きより怖くないというような。前向きはそれだけで怖いので、苦手な選手が結構いる」と話した。
羽生を「トリプルアクセルの神」と称するスウェーデンのニコライ・マヨロフは「誰かがクワッドアクセルの扉をこじ開けるとすれば彼ではないか。一部のスケーターはアクセルにかなり苦労している。羽生は流れに乗っている。頭の中に雑念が全くなく、ただ動作をこなすだけだ」と2日に行われた北京五輪の練習会場でロイターが取材した際に予想した。
米イサカ・カレッジで生体力学を研究するデボラ・キング氏は、まばたきを3回するかしないかのうちにこれだけ多くの回転をするには、できるだけ身を縮めて着氷までその状態を維持しなければならないと指摘した。イサカ・カレッジのキング氏も、羽生がクワッドアクセルに挑戦する姿について、これまでに見てきたどの選手よりも完成に近づいているとの見方を示した。「彼はジャンプの全課程を通じて身のこなしが素早く、しっかりと引き締まった態勢で、まるで自分がどう動くかが分かっているようだった。これを見る限り、彼が見事に着氷できないと考える理由は見当たらない。(成功は)間近に思える」と述べた。
つづき
小林 陵侑選手のスキージャンプで日本選手団で最初の金メダルを獲得、同日、北京入りしたフィギュアスケートの羽生結弦選手。男子スケートのショートとフリーの演技プログラムで、クワッドアクセルを入れると明言している羽生選手の演技は、8日と10日に予定される。
元オリンピアンの小塚崇彦氏(32)が、冒頭で飛ぶはずだった4回転サルコ―ジャンプが1回転になる氷上のアクシデントについて語った。
「試合中に穴にはまることは、まれです。羽生選手は過去の経験からサルコーを同じ軌道で跳び続けた結果、溝にはまって失敗した経験があり、それを避けるために数センチ軌道をずらしたら穴があったと説明していました。溝と穴は違います。溝はサルコーやループなどのエッジジャンプでできます。グッと踏み込み滑るために氷に道ができます。はまると足を誘導されるように持っていかれ、踏み切りが狂います。
穴はトー系のジャンプ、つま先をついて跳ぶ際にできます。穴の上を通ってしまうとガタッとなり、足元が揺らぐ。今回起こったのは後者かと思われます。強引にジャンプに持っていくと、軸が斜めになって氷にたたきつけられたり、捻挫の恐れもある。避けるために、羽生選手は回転をほどかざるを得ませんでした。
60メートル×30メートルのリンクに開いた10センチほどの穴。ピンポイントでそこにはまるのは不運以外の何物でもありません。ルールで12人が滑ったら、穴埋めして整氷を行いますし、意図して開けられたわけではありません。過去の経験を生かしたら、そこに新しい出来事が起きた。1つの苦い記憶からいかに同じことをしないかと貫徹したら、そこに新しい出来事が起きたという事態でした。
サルコー以外の演技自体は、素晴らしかった昨年末の全日本選手権を思い出させました。ただ、やはり失敗に対して演技構成点も引きずられるので、上位とは大きな差になっています。ジャンプ1つでこれだけ順位が下がる。逆に他選手はフリーでミスできないと感じるでしょう。他選手の動向も含め、順位が大きく上がる可能性はあります。」と語った。
羽生結弦は全日本選手権のフリープログラムにクワッドアクセルを盛り込んだが、両足着氷と回転不足という結果で成功には届かなかった。
練習風景でクワッドアクセルを飛んでいる動画がUPされていた。
王様のジャンプといわれる「クワッドアクセル」はどれほど難しいのか。
フィギュアスケートの6種類あるジャンプのうち、19世紀後半にノルウェーのアクセル・ポールセン選手が生み出したことにちなんで名付けられたアクセルだけが前向きに踏み切る。生体力学の専門家によると、前方へのジャンプは跳ぶタイミングもまた一筋縄ではいかない。前に跳ぶ角度が無数にある中で、スピードと正確性がちょうど釣り合う「スイートスポット」を見つけ出すのが簡単ではないからだ。4回転にもう半回転を加えて4回転半しなければ、クワッドアクセルとは判定されない。
ジャンプの種類の説明↓
https://yossense.com/about-figure-skating-jump/
https://real-sports.jp/page/articles/608195697195352891
千葉大学大学院国際学術研究院・国際教養学部で生体力学を専門にし、フィギュアスケート国際審判員も務める吉岡伸彦教授は、「理想的には(トリプルアクセルと)同じカーブでスピードを上げていければいいが、タイミングを含め全く同じ跳び方では行けない」と指摘。高さと回転を得るには加速する必要があるが、「スピードが高いと踏み切りのタイミングが非常に難しくなり、どこに行くか分からなくなる」と説明する。アクセルの成功が難しい理由はもう一つある。吉岡氏によると、それは身体的なものではなく、単純に「怖い」からだ。「崖から飛び降りるのに後ろ向きに落ちた方が前向きより怖くないというような。前向きはそれだけで怖いので、苦手な選手が結構いる」と話した。
羽生を「トリプルアクセルの神」と称するスウェーデンのニコライ・マヨロフは「誰かがクワッドアクセルの扉をこじ開けるとすれば彼ではないか。一部のスケーターはアクセルにかなり苦労している。羽生は流れに乗っている。頭の中に雑念が全くなく、ただ動作をこなすだけだ」と2日に行われた北京五輪の練習会場でロイターが取材した際に予想した。
米イサカ・カレッジで生体力学を研究するデボラ・キング氏は、まばたきを3回するかしないかのうちにこれだけ多くの回転をするには、できるだけ身を縮めて着氷までその状態を維持しなければならないと指摘した。イサカ・カレッジのキング氏も、羽生がクワッドアクセルに挑戦する姿について、これまでに見てきたどの選手よりも完成に近づいているとの見方を示した。「彼はジャンプの全課程を通じて身のこなしが素早く、しっかりと引き締まった態勢で、まるで自分がどう動くかが分かっているようだった。これを見る限り、彼が見事に着氷できないと考える理由は見当たらない。(成功は)間近に思える」と述べた。
つづき
2022年02月07日
日英の罹患シュミレーション
■会話15分…距離とリスクは?
不織布のマスクをしている時に、どれくらい(新型コロナウイルスへの)感染リスクがあるのか、神戸・理化学研究所などのチームが行った、スーパーコンピューター『富岳』による、オミクロン株では初のシミュレーションが発表されました。
「イベントを想定し、一番後ろの人が感染者だとして、右隣の人と1時間会話した場合の影響をまず比べてみましょう。感染者がマスクをしていないと、前の席の人など広い範囲に飛沫が飛んでいます」
「ただ、感染者がマスクをしていれば、飛沫は隣の人だけにとどまっています。さらに、1席おきに座ると、感染リスクがかなり下がることが分かります。やはりマスクと距離は非常に大事だと分かります」
小栗泉・日本テレビ解説委員
「オミクロン株の感染力をデルタ株の1.5倍と想定して、不織布のマスクを着け、15分話している感染者と対面した時のリスクをシミュレーションした。1m以上の距離を取れば、リスクはゼロでした。一方で、50cm以内になると徐々に感染リスクが高まり、25cmだと最大30%ほどの感染リスクとなることが分かります」
有働キャスター
「『たった15分』と思ってしまいますが、距離は本当に意識しないとダメということですね」
■マスクで…ウイルスなど「3分の1」
小栗委員
「さらに、マスクはうつさないだけでなく、うつらないためにも大切です。マスクなしだと、飛沫の多くが上気道に取り込まれています。一方、マスクをしていれば多少隙間があっても、多くがマスクで食い止められ、取り込まれるウイルスなどの数は3分の1に抑えられることが分かりました」
辻愛沙子・クリエイティブディレクター(「news zero」パートナー)
「このようにスパコンで効果を検証した上で、実際に必要な対策やリスクが提示されることは、改めてとても大事だなと思いました」
(2月2日『news zero』より)つづき
不織布のマスクをしている時に、どれくらい(新型コロナウイルスへの)感染リスクがあるのか、神戸・理化学研究所などのチームが行った、スーパーコンピューター『富岳』による、オミクロン株では初のシミュレーションが発表されました。
「イベントを想定し、一番後ろの人が感染者だとして、右隣の人と1時間会話した場合の影響をまず比べてみましょう。感染者がマスクをしていないと、前の席の人など広い範囲に飛沫が飛んでいます」
「ただ、感染者がマスクをしていれば、飛沫は隣の人だけにとどまっています。さらに、1席おきに座ると、感染リスクがかなり下がることが分かります。やはりマスクと距離は非常に大事だと分かります」
小栗泉・日本テレビ解説委員
「オミクロン株の感染力をデルタ株の1.5倍と想定して、不織布のマスクを着け、15分話している感染者と対面した時のリスクをシミュレーションした。1m以上の距離を取れば、リスクはゼロでした。一方で、50cm以内になると徐々に感染リスクが高まり、25cmだと最大30%ほどの感染リスクとなることが分かります」
有働キャスター
「『たった15分』と思ってしまいますが、距離は本当に意識しないとダメということですね」
■マスクで…ウイルスなど「3分の1」
小栗委員
「さらに、マスクはうつさないだけでなく、うつらないためにも大切です。マスクなしだと、飛沫の多くが上気道に取り込まれています。一方、マスクをしていれば多少隙間があっても、多くがマスクで食い止められ、取り込まれるウイルスなどの数は3分の1に抑えられることが分かりました」
辻愛沙子・クリエイティブディレクター(「news zero」パートナー)
「このようにスパコンで効果を検証した上で、実際に必要な対策やリスクが提示されることは、改めてとても大事だなと思いました」
(2月2日『news zero』より)つづき
2022年02月06日
腸活、免疫システムUP
「腸」の働きをよくすることで、体全体の免疫力を高める効果も期待されています。今話題の「アダムスキー式腸活法」を提唱するアダムスキー博士は「腸は、腸内細菌と協力して、免疫システムの80%を担っている」と『腸がすべて』の中で明記しています。私たちの腸のなかには、「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3種類の菌がいますが、ヨーグルトに含まれている「乳酸菌」や「ビフィズス菌」は、「善玉菌」の仲間で、「悪玉菌」の増殖を抑えて「腸内フローラ」を整えるはたらきがあるといいます。
「アダムスキー式腸活法」では、「腸に『汚れ』をため込まないこと」が健康への第一歩だと考えられており、その「腸の汚れ」をとるために最も効果的な洗浄剤は「フルーツ」だとされています。
【1】フルーツヨーグルト
フルーツに含まれる「食物繊維」は、ヨーグルトに含まれる「乳酸菌」や「ビフィズス菌」のエサとなり、これらを増やす効果があるそうなので、「ヨーグルト×フルーツ」を一緒に食べれば、腸活効果は抜群です。アダムスキー博士は、「フルーツは1日1回、それもなるべくなら2〜3種類食べるとよい」と話しています。選ぶときには、なるべくいろいろなフルーツが入ったヨーグルトを買うようにしましょう。
ご自宅でフルーツヨーグルトをつくるときにフレッシュな果物をたくさん用意するのが大変であれば、「冷凍フルーツ」を追加するのもいいし、「ドライフルーツ」を一晩ヨーグルトにつけて戻して食べるのもおすすめです。フルーツを選ぶときには、みかんやオレンジなどの「かんきつ類」を入れるのがおすすめです。アダムスキー博士は「『腸のお掃除効果』が最も期待できるフルーツは、かんきつ類だ」と話しています。また、「糖分のとりすぎを控えたい」という方は、いちごやブルーベリーといった「GI値の低い果物」を選ぶといいとも、アダムスキー博士は話しています。「GI値」が低い食品は、体内で糖が穏やかに吸収されるため、血糖値が気になる人でも比較的安心して食べることができ、ベリー類は冷凍でも売られているので、買いおきができるのもうれしいですね。
【2】バナナヨーグルト
そのオリゴ糖が豊富に含まれる食品の代表が「バナナ」です。「腸内の善玉菌のエサになる」といわれている成分に「オリゴ糖」があります。バナナは腹持ちがいいので、バナナとヨーグルトを朝食にするのもおすすめです。
【3】はちみつヨーグルト
「アダムスキー式腸活法」でもうひとつ強く推奨されているのが「はちみつ」です。アダムスキー博士は、はちみつを「最高の甘味料」と絶賛しています。はちみつは栄養のかたまりで滋養強壮があるうえに、内臓の働きを高める効果もあるのだそうです。のどの炎症を抑え、咳を鎮める効果も期待できるので、風邪をひきやすいこの季節にはぴったりですね。
「アダムスキー式腸活法」では、はちみつは、ヨーグルトだけでなくフルーツとも組み合わせていいと考えられています。そのため、バナナヨーグルトをはじめとしたフルーツヨーグルトに、はちみつをかけるのもOKです。
じつは、ヨーグルトによって入っている「乳酸菌」には違いがあり、種類も効果もさまざまなのだそうです。
『腸がすべて』の医学監修をつとめた澤田幸男医学博士(澤田肝臓・消化器内科クリニック院長)は、「人によって体に合う乳酸菌は違うので、ヨーグルトは2週間ほど同じ種類を継続的に食べて、体の変化を観察するとよい」と話しています。
まずは「自分の体のお悩み」を解決してくれそうなヨーグルトを2週間食べてみて、効果を実感できないようであれば、違う種類を試してみるというのがよいのではないでしょうか。
「アダムスキー式腸活法」では、「腸に『汚れ』をため込まないこと」が健康への第一歩だと考えられており、その「腸の汚れ」をとるために最も効果的な洗浄剤は「フルーツ」だとされています。
【1】フルーツヨーグルト
フルーツに含まれる「食物繊維」は、ヨーグルトに含まれる「乳酸菌」や「ビフィズス菌」のエサとなり、これらを増やす効果があるそうなので、「ヨーグルト×フルーツ」を一緒に食べれば、腸活効果は抜群です。アダムスキー博士は、「フルーツは1日1回、それもなるべくなら2〜3種類食べるとよい」と話しています。選ぶときには、なるべくいろいろなフルーツが入ったヨーグルトを買うようにしましょう。
ご自宅でフルーツヨーグルトをつくるときにフレッシュな果物をたくさん用意するのが大変であれば、「冷凍フルーツ」を追加するのもいいし、「ドライフルーツ」を一晩ヨーグルトにつけて戻して食べるのもおすすめです。フルーツを選ぶときには、みかんやオレンジなどの「かんきつ類」を入れるのがおすすめです。アダムスキー博士は「『腸のお掃除効果』が最も期待できるフルーツは、かんきつ類だ」と話しています。また、「糖分のとりすぎを控えたい」という方は、いちごやブルーベリーといった「GI値の低い果物」を選ぶといいとも、アダムスキー博士は話しています。「GI値」が低い食品は、体内で糖が穏やかに吸収されるため、血糖値が気になる人でも比較的安心して食べることができ、ベリー類は冷凍でも売られているので、買いおきができるのもうれしいですね。
【2】バナナヨーグルト
そのオリゴ糖が豊富に含まれる食品の代表が「バナナ」です。「腸内の善玉菌のエサになる」といわれている成分に「オリゴ糖」があります。バナナは腹持ちがいいので、バナナとヨーグルトを朝食にするのもおすすめです。
【3】はちみつヨーグルト
「アダムスキー式腸活法」でもうひとつ強く推奨されているのが「はちみつ」です。アダムスキー博士は、はちみつを「最高の甘味料」と絶賛しています。はちみつは栄養のかたまりで滋養強壮があるうえに、内臓の働きを高める効果もあるのだそうです。のどの炎症を抑え、咳を鎮める効果も期待できるので、風邪をひきやすいこの季節にはぴったりですね。
「アダムスキー式腸活法」では、はちみつは、ヨーグルトだけでなくフルーツとも組み合わせていいと考えられています。そのため、バナナヨーグルトをはじめとしたフルーツヨーグルトに、はちみつをかけるのもOKです。
じつは、ヨーグルトによって入っている「乳酸菌」には違いがあり、種類も効果もさまざまなのだそうです。
『腸がすべて』の医学監修をつとめた澤田幸男医学博士(澤田肝臓・消化器内科クリニック院長)は、「人によって体に合う乳酸菌は違うので、ヨーグルトは2週間ほど同じ種類を継続的に食べて、体の変化を観察するとよい」と話しています。
まずは「自分の体のお悩み」を解決してくれそうなヨーグルトを2週間食べてみて、効果を実感できないようであれば、違う種類を試してみるというのがよいのではないでしょうか。
2022年02月05日
ピークアウト、鬼は外!
松本 浩彦(芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、日本臍帯プラセンタ学会会長)は、患者さんのようすから、感染状況について、次のようなお見立てを述べておられたので、概要すると:
人類が初めて遭遇するオミクロンウイルス、すべての人が感染してもおかしくない感染力ですが、重症者・死者は圧倒的に少なく、すでにピークアウトしつつある国もあり、オミクロンはかかってもまず死なない、と言っていいでしょう。
オミクロンに感染した患者さんの症状ですが、共通してまず軽い喉の痛みから始まり、翌日には38度の発熱と強い頭痛を訴えます。その時点で検査を受けられる方がほとんどですが、翌日には熱は平熱から37度前後の微熱になり、それも4〜5日で消失します。
感染者といたので濃厚接触でPCR検査をした場合、陽性とはいえ限りなく陰性に近い数値をです。つまり、症状があって検査をする人はごく稀で、症状が出た人によっての濃厚接触者に指定されて検査することで、自身が初めて感染していたという自覚ナシの無症状がいちばん多い。私が診察した患者さんの中で、オミクロンの感染で重症化した方は一人もいません。
参照HP(2/4)
人類が初めて遭遇するオミクロンウイルス、すべての人が感染してもおかしくない感染力ですが、重症者・死者は圧倒的に少なく、すでにピークアウトしつつある国もあり、オミクロンはかかってもまず死なない、と言っていいでしょう。
オミクロンに感染した患者さんの症状ですが、共通してまず軽い喉の痛みから始まり、翌日には38度の発熱と強い頭痛を訴えます。その時点で検査を受けられる方がほとんどですが、翌日には熱は平熱から37度前後の微熱になり、それも4〜5日で消失します。
感染者といたので濃厚接触でPCR検査をした場合、陽性とはいえ限りなく陰性に近い数値をです。つまり、症状があって検査をする人はごく稀で、症状が出た人によっての濃厚接触者に指定されて検査することで、自身が初めて感染していたという自覚ナシの無症状がいちばん多い。私が診察した患者さんの中で、オミクロンの感染で重症化した方は一人もいません。
参照HP(2/4)
2022年02月04日
もしかして…と思ったら1日3回「荊芥連翹湯」
昨日は節分、鬼は外!!!!!!
オミクロン株の初期の症状は、咳や鼻水、鼻詰まり、喉の痛みなどに出るといわれる。家庭内感染した人の話を聞くと、「家族が『風邪っぽい』と言っていたら、翌日には熱が出てコロナ陽性。自分も風邪だと思って油断していて、家庭内感染した」。いつコロナに感染するかという不安を胸に抱えて生活することを考えると、医療用にも利用される「荊芥連翹湯」を備えておいてはいかがでしょう。保険診療で手に入れるより費用はかかるかもしれませんが、インターネットなどで事前に「荊芥連翹湯」を入手し、もしものときに備えておくのはいい家庭内処方です。漢方薬に詳しい東邦鎌谷病院内科の柳一夫医師が勧めている予防薬としての飲み方は、1日1回、帰宅後、または寝る前に1包を服用する。日中、濃厚接触したかもしれないと感じた時には、昼に1包を追加しても構わない。
「風邪を疑ったらすぐに「荊芥連翹湯」を1包を服用し、それを1日3回。その後、検査で確定診断をつけてください。
オミクロン株は、肺などの下気道よりも鼻や喉などの上気道で増殖しやすい。そこで、明治時代に創薬された日本の漢方薬である「荊芥連翹湯」は結膜、鼻腔、気管などの上気道や皮膚の炎症を抑えるので、効能ありです。肺で増殖しやすいデルタ株に対し、荊芥連翹湯は、オミクロン株では一層の効果が期待できるとみられます。
1月14日には米ファイザーが経口の抗ウイルス薬パクスロビド(商品名リトナビル)を承認申請。まもなく承認が下りる見通しだ。「パクスロビドは重症化予防効果が90%ですので、これが処方された際には、荊芥連翹湯の併用は必要ないでしょう」
荊芥連翹湯は、病院で医療用漢方薬として処方してもらえ、また、インターネットやドラッグストアで一般用漢方薬として入手できる。ただし、一般用漢方薬は、1日の服用量が医療用の約半分に設定されている。「用量が半分だからといって予防効果が半分になるわけではないため、一般漢方薬を予防薬として服用する時は、表示されている量で構いません。治療薬として服用する時は、規定量の倍量の服用をお勧めします」
なお、医療用を病院で処方してもらうには、慢性副鼻腔炎、慢性鼻炎、慢性扁桃炎、尋常性ざ瘡(にきび)などと診断されることが必須(保険診療の場合)。予防薬の処方も保険診療では禁止されているので、「コロナの予防のために」と言っても処方されない。
重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患のある人と同居していれば、より感染対策に敏感にならなければならない。また、オミクロン株がピークアウトしても、次の株が猛威を振るうかもしれない。荊芥連翹湯を、コロナ対策の一つに加える価値は大いにありそうだ。
つづき
オミクロン株の初期の症状は、咳や鼻水、鼻詰まり、喉の痛みなどに出るといわれる。家庭内感染した人の話を聞くと、「家族が『風邪っぽい』と言っていたら、翌日には熱が出てコロナ陽性。自分も風邪だと思って油断していて、家庭内感染した」。いつコロナに感染するかという不安を胸に抱えて生活することを考えると、医療用にも利用される「荊芥連翹湯」を備えておいてはいかがでしょう。保険診療で手に入れるより費用はかかるかもしれませんが、インターネットなどで事前に「荊芥連翹湯」を入手し、もしものときに備えておくのはいい家庭内処方です。漢方薬に詳しい東邦鎌谷病院内科の柳一夫医師が勧めている予防薬としての飲み方は、1日1回、帰宅後、または寝る前に1包を服用する。日中、濃厚接触したかもしれないと感じた時には、昼に1包を追加しても構わない。
「風邪を疑ったらすぐに「荊芥連翹湯」を1包を服用し、それを1日3回。その後、検査で確定診断をつけてください。
オミクロン株は、肺などの下気道よりも鼻や喉などの上気道で増殖しやすい。そこで、明治時代に創薬された日本の漢方薬である「荊芥連翹湯」は結膜、鼻腔、気管などの上気道や皮膚の炎症を抑えるので、効能ありです。肺で増殖しやすいデルタ株に対し、荊芥連翹湯は、オミクロン株では一層の効果が期待できるとみられます。
1月14日には米ファイザーが経口の抗ウイルス薬パクスロビド(商品名リトナビル)を承認申請。まもなく承認が下りる見通しだ。「パクスロビドは重症化予防効果が90%ですので、これが処方された際には、荊芥連翹湯の併用は必要ないでしょう」
荊芥連翹湯は、病院で医療用漢方薬として処方してもらえ、また、インターネットやドラッグストアで一般用漢方薬として入手できる。ただし、一般用漢方薬は、1日の服用量が医療用の約半分に設定されている。「用量が半分だからといって予防効果が半分になるわけではないため、一般漢方薬を予防薬として服用する時は、表示されている量で構いません。治療薬として服用する時は、規定量の倍量の服用をお勧めします」
なお、医療用を病院で処方してもらうには、慢性副鼻腔炎、慢性鼻炎、慢性扁桃炎、尋常性ざ瘡(にきび)などと診断されることが必須(保険診療の場合)。予防薬の処方も保険診療では禁止されているので、「コロナの予防のために」と言っても処方されない。
重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患のある人と同居していれば、より感染対策に敏感にならなければならない。また、オミクロン株がピークアウトしても、次の株が猛威を振るうかもしれない。荊芥連翹湯を、コロナ対策の一つに加える価値は大いにありそうだ。
つづき
これからの日本
アンドリュー・スコット&リンダ・グラットン『ライフシフト2 100年時代の行動戦略』東洋経済新報社
世界で5歳未満の人口より65歳以上の人口のほうが多くなりつつある時代に、新型コロナは人類が経験したパンデミックだ。
こうした側面で日本社会に大きな変革が求められていることは、以前から指摘されていたしこれまでに進歩もあった。
それでも、長寿化の進展とテクノロジーの進歩がもたらす試練に対処するにはまだ十分とは言い難いが、今回のパンデミックが変革を加速させる可能性があると、私は考えている。
パンデミックが変革を加速させる3つの理由は、以下の3つだ。
第一に、新型コロナが社会のあり方を激しく揺さぶったことで、現状維持の力が弱まった。
そうなれば、おのずと変革を推進しやすくなる。
第二に、多くの人が指摘しているように、いま日本は経済成長を強く必要としている。
これは、コロナ対策で政府の債務が膨張したこと、そして飲食や観光などの主要産業が大きな打撃を被ったことが理由だ。
長寿化の進展とテクノ ロジーの進化を経済成長の原動力に転換しなくてはならないのだ。
第三に、パンデミックは、 変革を加速させると同時に、個人、企業、国にとって、将来のリスクへの対応力を試すストレス・テストの機会になり、変化に適応するための学びの機会にもなった。
では、日本社会のストレス・テストの結果はどうだったのか。
テクノロジーの面では、日本はすでに世界で最先端のロボット技術をもっており、とくに製造業では、それが年長の働き手の生産性と雇用を維持する切り札になってきた。その一方で、
《はっきりわかったこと――お金より健康が重要》
日本は感染拡大により露呈したのは、多くの日本企業 が「デジタル化」で後れを取っているという現実だった。
イギリスとアメリカではリモートワークが生産性に悪影響を及ぼした様子はないが、日本では生産性が低下したというデータがある。
2020年、日本のGDP(国内総生産) は5%縮小した。
これは、感染拡大を受けて人々の行動が変わり、政府が人命を救うための措置を講じた結果てある。
お金は確かに重要だが、人々はそれ以上に健康を重んじているのだ。
その意味で、長寿化に関して日本が成し遂げた進歩は称賛すべきものと言える。それに対し、健康と長寿の面での状況は、(少なくとも私がこの文章を書いている時点では) テクノロジーの面よりも良好だ。
人口比で見ると、新型コロナによる死者数は、アメリカとイ ギリスは日本の16倍、ドイツは9倍に達している。
もっとも、日本が現時点で出生時平均寿命が最も高い国であることを考えれば、これは意外なことではないのかもしれない。
日本が平均寿命を大きく延ばしたことの価値は大きい。
今回のパンデミックで私たちが痛感させられたことのひとつは、健康の大切さだった。
しかし、長寿化で目覚ましい成果を挙げたからこそ、日本はいっそう経済のあり方を大きく変える必要に迫られている。
人々がただ長く生きるだけでなく、長く生産性を保ち続けるため に、それが不可欠なのだ。
いまどの国でも高齢者人口が増大しているが、そのペースが日本ほど速い国はない。
日本は世界のどの国よりも、長寿化と健康の改善を経済成長に結びつけ、いわば「長寿の配当」を経済面でも獲得する必要がある。
60歳を超えた高齢者の雇用を増やすだけでは十分でない。
いまから最も長く生きて、テクノ ロジーの影響により生活と仕事とキャリアが大きく変貌する可能性が最も高いのは、若い世代 だ。
「長寿の配当」を実現するには、新しい人生のあり方を構築することが求められる。
人々が長い人生を金銭面で支えるために、長期の職業人生を送れるようにし、健康な人生を生きるために、柔軟な働き方とキャリアの道筋を選べるようにする必要がある。
具体的には、人々がスキ ルを錆びつかせず、アップデートする機会を用意し、子どもと老親の世話をする時間を確保できるようにしなくてはならない。ひとことで言えば、本当に大切なものを重んじて生きるために、バランスの取れた生き方を実践できるようにすべきなのだ。
本書のあとがきにはこんな文章があった。
『政府、企業、教育といった既存の制度は、私たちのニーズに応えられているとは言い難い。この事実は、やがて激しい苛立ちを生むだろう。
その半面、逆説的に聞こえるかもしれないが、 制度が現実に追いついていない状況は、人々の自己表現と協働の可能性を大きく広げる面もある。そこで、政府や企業や教育機関が指針を示すことを期待するのではなく、つねに社会を見渡して、革新的な取り組みを探すほうが理にかなっている。そのような新しい生き方が強く求 められる時代が訪れつつある。これからは、誰もが過去の世代とは異なる思考と行動をするようになるからだ。
思考と行動を変えようとしない人は、様変わりした世界、大きく変貌を遂げつつある世界に対応する準備ができない可能性が高い。
本書の主要なメッセージは、人生が長くなる半面、人生で多くの移行を経験するようになる結果として、ひとつひとつの活動の期間やステージが短期化するということだ。』
長く生きるということは、長くお金がかかるということだ。
そのためには、年金の必要性はもちろんだが、本質的にはどれだけ長く働くことができるか、が問題となる。
あたりまえだが、長く働くには、時代の変化に合わせることが必要となる。
現代でいうなら、ITやDXといったデジタルテクノロジーの変化に如何に合わせていけるか、ということ。
時代の変化のスピードがますます加速化している。これは、個人もそうだが、会社も、政府も、地方自治体もすべてにわたって後手後手となっているのが現状だ。高齢化の急速な進行で、実はコロナの有無にかかわらず、日本の死亡率は長らく“毎年、過去最高”を更新していた。11年の東日本大震災以降も一貫して増加傾向が続いており、平均すると毎月10万〜13万人程度が亡くなっている。数十年単位のスパンで眺めると、今年の死亡者数が際立った上昇を示している点は見られず、超過死亡についてはより冷静な議論が必要だからこそ、そこにビジネスのニーズやシーズが隠されているともいえる。
思考と行動を常にアップデートし、この「人生100年時代」を生き抜きたい。
つづき
世界で5歳未満の人口より65歳以上の人口のほうが多くなりつつある時代に、新型コロナは人類が経験したパンデミックだ。
こうした側面で日本社会に大きな変革が求められていることは、以前から指摘されていたしこれまでに進歩もあった。
それでも、長寿化の進展とテクノロジーの進歩がもたらす試練に対処するにはまだ十分とは言い難いが、今回のパンデミックが変革を加速させる可能性があると、私は考えている。
パンデミックが変革を加速させる3つの理由は、以下の3つだ。
第一に、新型コロナが社会のあり方を激しく揺さぶったことで、現状維持の力が弱まった。
そうなれば、おのずと変革を推進しやすくなる。
第二に、多くの人が指摘しているように、いま日本は経済成長を強く必要としている。
これは、コロナ対策で政府の債務が膨張したこと、そして飲食や観光などの主要産業が大きな打撃を被ったことが理由だ。
長寿化の進展とテクノ ロジーの進化を経済成長の原動力に転換しなくてはならないのだ。
第三に、パンデミックは、 変革を加速させると同時に、個人、企業、国にとって、将来のリスクへの対応力を試すストレス・テストの機会になり、変化に適応するための学びの機会にもなった。
では、日本社会のストレス・テストの結果はどうだったのか。
テクノロジーの面では、日本はすでに世界で最先端のロボット技術をもっており、とくに製造業では、それが年長の働き手の生産性と雇用を維持する切り札になってきた。その一方で、
《はっきりわかったこと――お金より健康が重要》
日本は感染拡大により露呈したのは、多くの日本企業 が「デジタル化」で後れを取っているという現実だった。
イギリスとアメリカではリモートワークが生産性に悪影響を及ぼした様子はないが、日本では生産性が低下したというデータがある。
2020年、日本のGDP(国内総生産) は5%縮小した。
これは、感染拡大を受けて人々の行動が変わり、政府が人命を救うための措置を講じた結果てある。
お金は確かに重要だが、人々はそれ以上に健康を重んじているのだ。
その意味で、長寿化に関して日本が成し遂げた進歩は称賛すべきものと言える。それに対し、健康と長寿の面での状況は、(少なくとも私がこの文章を書いている時点では) テクノロジーの面よりも良好だ。
人口比で見ると、新型コロナによる死者数は、アメリカとイ ギリスは日本の16倍、ドイツは9倍に達している。
もっとも、日本が現時点で出生時平均寿命が最も高い国であることを考えれば、これは意外なことではないのかもしれない。
日本が平均寿命を大きく延ばしたことの価値は大きい。
今回のパンデミックで私たちが痛感させられたことのひとつは、健康の大切さだった。
しかし、長寿化で目覚ましい成果を挙げたからこそ、日本はいっそう経済のあり方を大きく変える必要に迫られている。
人々がただ長く生きるだけでなく、長く生産性を保ち続けるため に、それが不可欠なのだ。
いまどの国でも高齢者人口が増大しているが、そのペースが日本ほど速い国はない。
日本は世界のどの国よりも、長寿化と健康の改善を経済成長に結びつけ、いわば「長寿の配当」を経済面でも獲得する必要がある。
60歳を超えた高齢者の雇用を増やすだけでは十分でない。
いまから最も長く生きて、テクノ ロジーの影響により生活と仕事とキャリアが大きく変貌する可能性が最も高いのは、若い世代 だ。
「長寿の配当」を実現するには、新しい人生のあり方を構築することが求められる。
人々が長い人生を金銭面で支えるために、長期の職業人生を送れるようにし、健康な人生を生きるために、柔軟な働き方とキャリアの道筋を選べるようにする必要がある。
具体的には、人々がスキ ルを錆びつかせず、アップデートする機会を用意し、子どもと老親の世話をする時間を確保できるようにしなくてはならない。ひとことで言えば、本当に大切なものを重んじて生きるために、バランスの取れた生き方を実践できるようにすべきなのだ。
本書のあとがきにはこんな文章があった。
『政府、企業、教育といった既存の制度は、私たちのニーズに応えられているとは言い難い。この事実は、やがて激しい苛立ちを生むだろう。
その半面、逆説的に聞こえるかもしれないが、 制度が現実に追いついていない状況は、人々の自己表現と協働の可能性を大きく広げる面もある。そこで、政府や企業や教育機関が指針を示すことを期待するのではなく、つねに社会を見渡して、革新的な取り組みを探すほうが理にかなっている。そのような新しい生き方が強く求 められる時代が訪れつつある。これからは、誰もが過去の世代とは異なる思考と行動をするようになるからだ。
思考と行動を変えようとしない人は、様変わりした世界、大きく変貌を遂げつつある世界に対応する準備ができない可能性が高い。
本書の主要なメッセージは、人生が長くなる半面、人生で多くの移行を経験するようになる結果として、ひとつひとつの活動の期間やステージが短期化するということだ。』
長く生きるということは、長くお金がかかるということだ。
そのためには、年金の必要性はもちろんだが、本質的にはどれだけ長く働くことができるか、が問題となる。
あたりまえだが、長く働くには、時代の変化に合わせることが必要となる。
現代でいうなら、ITやDXといったデジタルテクノロジーの変化に如何に合わせていけるか、ということ。
時代の変化のスピードがますます加速化している。これは、個人もそうだが、会社も、政府も、地方自治体もすべてにわたって後手後手となっているのが現状だ。高齢化の急速な進行で、実はコロナの有無にかかわらず、日本の死亡率は長らく“毎年、過去最高”を更新していた。11年の東日本大震災以降も一貫して増加傾向が続いており、平均すると毎月10万〜13万人程度が亡くなっている。数十年単位のスパンで眺めると、今年の死亡者数が際立った上昇を示している点は見られず、超過死亡についてはより冷静な議論が必要だからこそ、そこにビジネスのニーズやシーズが隠されているともいえる。
思考と行動を常にアップデートし、この「人生100年時代」を生き抜きたい。
つづき
2022年02月03日
AI予測、コロナ明け3月ごろ
国の規模や季節などは関係なく、ピークを合わせると、各国“波”が重なります。ピークの前後である45日、つまり90日間、約3か月で波が収束しているということが読み取れます。
これを日本の第6波に当てはめていくと、日本では3月ごろには第6波が収束するのではないかというふうにCATsは予測をしています。
社会学者グループCATsでのAI予測では、「2日から感染者の人数把握のとり方が変わった分だけ改めて計算し直すが、ピークアウトのタイミングは変わらないと思う」としています。
出典:(FNN「イット!」2月2日放送より)つづき
これを日本の第6波に当てはめていくと、日本では3月ごろには第6波が収束するのではないかというふうにCATsは予測をしています。
社会学者グループCATsでのAI予測では、「2日から感染者の人数把握のとり方が変わった分だけ改めて計算し直すが、ピークアウトのタイミングは変わらないと思う」としています。
出典:(FNN「イット!」2月2日放送より)つづき
2022年02月02日
カナダ首相、ワクチン接種でも感染者に
カナダのトルドー首相は1月31日、新型コロナウイルスの検査で陽性になったと自身のツイッターで明らかにした。体調は良いという。
カナダメディアによると、トルドー氏は3人の子供のうち1人の感染が判明し、5日間の隔離中だった。引き続きリモートで勤務するという。
カナダの首都オタワでは週末、トラック運転手らによるワクチンの接種義務化に抗議するデモが起き、国会議事堂前に多くの車が集まった。
トルドー氏は感染を報告するツイッターへの投稿で「皆さん、ワクチンを打ち、ブースター接種も受けてください」と呼びかけた。
カナダメディアによると、トルドー氏は3人の子供のうち1人の感染が判明し、5日間の隔離中だった。引き続きリモートで勤務するという。
カナダの首都オタワでは週末、トラック運転手らによるワクチンの接種義務化に抗議するデモが起き、国会議事堂前に多くの車が集まった。
トルドー氏は感染を報告するツイッターへの投稿で「皆さん、ワクチンを打ち、ブースター接種も受けてください」と呼びかけた。
2022年02月01日
台湾もウィズコロナ政策の可能性
新型コロナウイルス対策の「優等生」と言われてきた。台湾の蔡英文政権は水際対策や隔離の徹底などでゼロコロナを目指してきた。2021年5月にデルタ株の感染者が急増した際も、行動規制を徹底。同年8月下旬以降、市中感染はほぼ無くなったが、1月以降、台湾でも変異株「オミクロン株」が広がり、市中感染者が増加している。22日には今年最多となる82人の市中感染を確認した。1月の市中感染者は約400人に上り、このうち9割超はオミクロン株だ。
新型コロナ対策を統括する陳時中・衛生福利部長(衛生相)は18日の記者会見で「ウイルスと共存する心の準備をする必要がある」と、将来的なウィズコロナ政策の可能性に言及した。21日にあった台湾中央通信社のインタビューでは、今後の対策について「ゼロコロナを手段とするものの、目標にはしない」と踏み込んだ。だが25日の記者会見で「ウィズコロナに転じる条件は何か」と聞かれると「現時点ではまだゼロコロナの努力をしている」と軌道修正した。
英国のジョンソン政権は27日、人口の約8割が住むイングランドでコロナ対策の規制をほぼ撤廃。デンマークも2月1日に国内の行動規制を廃止すると発表した。欧米を中心にコロナとの共存を図る「ウィズコロナ」が主流となる中で、台湾では「ゼロコロナ」政策を続けるかどうかを巡り、議論が起きている。台湾では、オミクロン株感染者に重症者が比較的少ないことや、経済への悪影響などから「ウィズコロナに転換すべきだ」との意見が出始めている。
台湾のワクチン接種率は1回目を終えた人が81%、2回目は74%。1月29日〜2月6日の春節(旧正月)休暇に旅行や外出を控える動きはある。
出典:毎日新聞【台北・1/30】
中央大学法科大学院教授で弁護士の野村修也氏は、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演して、次のように語っている。
野村)「新型インフルエンザ等感染症」について、以前は指定感染症でしたが、いまは改正されて、2類相当のパッケージになってしまっています。最初は指定感染症だったので、必要な条文をつまみ食い的に政令でアレンジできるものでした。しかし、期限が2年しかなくて、指定感染症ではもう持たなくなって来たため、条文上ではっきり位置付けてしまったのです。
オミクロン株は特殊ですから、もう1度、指定感染症に戻した方がいいと思います。あるいはデルタ株は現状のままで、オミクロン株を指定感染症に戻し、必要な条文をアレンジして適用できるようにした方がいいと思います。そうすると「2類か5類か」という議論よりは、むしろ柔軟になると思います。保険適用もあれば入院勧告はあまり強制しないというやり方もできるようになると思うので、それを国会で議論すべきだと思うのですが、どうしてやらないのでしょうか。
飯田)指定感染症に戻すためには、もう1度法改正が必要だということですね。
野村)「オミクロン株を指定感染症にする」と法律で位置付けなければ先に進みません。いわゆる2類、5類の問題なのですが、もう少し柔軟に議論すべきだと思います。
出典;Yahoo News(1/31)つづき
新型コロナ対策を統括する陳時中・衛生福利部長(衛生相)は18日の記者会見で「ウイルスと共存する心の準備をする必要がある」と、将来的なウィズコロナ政策の可能性に言及した。21日にあった台湾中央通信社のインタビューでは、今後の対策について「ゼロコロナを手段とするものの、目標にはしない」と踏み込んだ。だが25日の記者会見で「ウィズコロナに転じる条件は何か」と聞かれると「現時点ではまだゼロコロナの努力をしている」と軌道修正した。
英国のジョンソン政権は27日、人口の約8割が住むイングランドでコロナ対策の規制をほぼ撤廃。デンマークも2月1日に国内の行動規制を廃止すると発表した。欧米を中心にコロナとの共存を図る「ウィズコロナ」が主流となる中で、台湾では「ゼロコロナ」政策を続けるかどうかを巡り、議論が起きている。台湾では、オミクロン株感染者に重症者が比較的少ないことや、経済への悪影響などから「ウィズコロナに転換すべきだ」との意見が出始めている。
台湾のワクチン接種率は1回目を終えた人が81%、2回目は74%。1月29日〜2月6日の春節(旧正月)休暇に旅行や外出を控える動きはある。
出典:毎日新聞【台北・1/30】
中央大学法科大学院教授で弁護士の野村修也氏は、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演して、次のように語っている。
野村)「新型インフルエンザ等感染症」について、以前は指定感染症でしたが、いまは改正されて、2類相当のパッケージになってしまっています。最初は指定感染症だったので、必要な条文をつまみ食い的に政令でアレンジできるものでした。しかし、期限が2年しかなくて、指定感染症ではもう持たなくなって来たため、条文上ではっきり位置付けてしまったのです。
オミクロン株は特殊ですから、もう1度、指定感染症に戻した方がいいと思います。あるいはデルタ株は現状のままで、オミクロン株を指定感染症に戻し、必要な条文をアレンジして適用できるようにした方がいいと思います。そうすると「2類か5類か」という議論よりは、むしろ柔軟になると思います。保険適用もあれば入院勧告はあまり強制しないというやり方もできるようになると思うので、それを国会で議論すべきだと思うのですが、どうしてやらないのでしょうか。
飯田)指定感染症に戻すためには、もう1度法改正が必要だということですね。
野村)「オミクロン株を指定感染症にする」と法律で位置付けなければ先に進みません。いわゆる2類、5類の問題なのですが、もう少し柔軟に議論すべきだと思います。
出典;Yahoo News(1/31)つづき