「以前は“脳は糖分しか栄養にできない”というのが常識でした。しかしいまではケトン体という、脂肪を分解してできる物質も脳を動かしてくれることがわかってきた。むしろ空腹な状態を保ち、ケトン体をエネルギーとして脳を動かすほうが、集中力が切れず、クリエイティブな仕事ができると考えられます」(同前)
福島氏は胃の不調を訴える患者にも炭水化物抜きの食事をすすめているという。「最初は夜に一切糖質を摂らないようにし、豚のソテーとキャベツを2週間毎日食べました。昼は食堂でラーメンの麺なしを提供してもらい、麺は食べずにスープと具材だけを食べていました。肉だけを食べていると、最初は低血糖になって脂汗をかき、慌ててパンを少し食べたりしましたが、しだいに体が順応してきて、肉だけでも血糖値が安定するようになった。
これを2か月続けると、10kg痩せ、中性脂肪も20にまで一気に落ちました。毎日肉を2枚も3枚も食べ、焼く時には油を使い、オリーブオイルなども摂っていましたが、自分でも信じられないほどの減量効果でしたね」
「朝はパンをやめてベーコンと卵だけにする。最初の2〜3日は空腹との戦いですが、私はゴマ油をかけたり、野菜にオリーブオイルをたっぷりかけて食べたりして空腹を紛らわせました。2週間実践すれば、胃の不調が消え、効果が実感できると思います」(同前)