
18日夕方、日没時刻の頃、天気晴れ、滝前不動(にて
若月仙之助さんが 「将門」を舞いますので お時間ある方はいらしてください。
寛平年間(889-898)には、大日照りにも涸れないほどの滝の水が落ちていたというこの地を、平将門の祖父である高望王が通りかかり、空海作の不動尊像を祀ったとの謂れがあり、その不動尊は中峠不動尊の胎内に納められているといいます。不動明王浮彫碑には寛政11年(1799年)造立とあります。
涌き水の小滝の側に、倶利伽羅竜五像と芭蕉の句碑「清滝や波にちりこむ青松葉」があります。
但し、清滝は京都嵐山の保津川の支流清滝川のこと。芭蕉がここを訪れて詠んだものではないということですが、慶応3年(1867)取手の商人有志が建てたと言われています。
藤棚もあり、花の季節には勝手知ったる地元の人々の名所になります。志賀直哉の作品「矢島柳堂」にも、この場所が登場しました。
我孫子に暮らした志賀直哉は大正14年〜15年にかけて『白藤』、『赤い帯』、『鶴』、『百舌』という四つの短篇を発表しています。この四つの短篇を集めたものが『矢島柳堂』で、矢島柳堂とは主人公の画家の名前です。
この中の『白藤』には、主人公が弟子を呼んで使いを頼む次のようなくだりがあります。
矢島柳堂は眼を覚すなり、今西を呼んだ。「気の毒だが、不動の滝前にある藤を見て来て呉れ。いいか。よく見て来て呉れよ」
現在、滝前山宝積寺は、正泉寺が管理しているといいます。新四国相馬霊場八十八ヶ所36番であり、草葺きの小堂があります。
つまり、四国の大師霊場八十八ヶ所の各札所から御砂を頂いて地元に持帰り、新たな札所に大師さまの像を祀って、頂いてきた御砂を埋めて霊場札所としました。以前は全国各地に沢山あったのですが、今では八十八ヶ所全てが残っているというのは稀。真言は3種類あるうちの1つで、中咒または慈救咒とも呼ばれている『ノウマク・サンマンダバザラダン・センダ・マカロシャダ・ソワタヤ・ウンタラタ・カンマン』。
しかも、この『新四国相馬霊場』は八十八ヶ所+番外1ヶ所が残っています。明るいうちに巡ってみるといいでしょう。
お不動様には、なかなか立派なもので彫刻がされて素晴らしい。正面軒先に吊り下げられた仏具の一種『鰐口』は、『嘉永三年(1850)正月二十八日 別当白泉寺 粉川市三作』と記されています。粉川市三という人は鋳物師で成田山新勝寺不動堂の鰐口もこの人の手によるものらしく名工だったようです。
案内にあるように、期間中はスタンプラリーが愉しめ、特に18日のオープニングイベント(4〜6時。無料)では、ルミエールの合唱や筝曲、バンドの演奏があり、この周辺の竹灯籠ライトアップが始まり、そして、若竹さんの演舞と子ども歌舞伎が演じられます。ボランティア団体「NPO/住みよい街づくり研究所」の皆さんでこの地の整備で進められ、駐車場もあります。竹林の伐採、竹灯籠の制作の準備をして開催に漕ぎつけました。昨年は我孫子市市制50周年事業の1つとしてもとりくまれました。
今期間は2020/12/18(土)〜2021/1/10(日)、ライトアップの時間は16:30〜22:00となっています。
幻想的な空間での野外ステージでの将門の舞は、見どころであるので、是非行ってみよう!
オマケ;オープニングイベントでは、先着30名に干支の竹灯籠のプレゼントがあります。
参照HP:https://anotherworld.izakayahopping.com/takimae-fudo/