南アフリカで見つかった新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」について、日本政府は、先月26日、「注目すべき変異株」に位置づけ、警戒をしていたが、日本でも現時点で4例の感染が報告された。国内1例目の濃厚接触者は現在、成田空港近くの宿泊施設で待機中。最初の二人のうちもう1人は国内2例目の濃厚接触者で帰宅後、県内の宿泊療養施設にいる。入国時の検査で2人は陰性だった。
そこで、日本が導入した全世界を対象とする外国人入国禁止措置を決めたが、これにWHOが異議を呈していた。WHOで緊急対応を統括するライアン氏は1日、新型コロナウイルスのオミクロン株出現を受けてについて外国人の入国規制は「疫学的に原則が理解困難だ」と指摘した。「ウイルスは国籍や滞在許可証を見るわけではない」と述べ、自国民か否かで判断するような対応は「矛盾している」と批判した。
他方、橋下徹氏はオミクロン株の水際対策で日本到着便の国際線予約停止について日本人も対象することについて、「感染症の専門家のみなさんからすればそういう考え方があるのかもしれません」としたうえで「法的には完全に憲法違反です」と指摘した。「外国人を水際で止める。これは仕方がないと思います。日本国民を入国拒否するというのは絶対あってはならないことですよ」と持論を述べた。
理由として「本来だったら政治行政の実務上の大変なことがあるかも分からないけど日本国民の入国を認めたうえで日本国内で隔離すべきなんですよ。我々の同胞が海外でいざ困ってる時に、例えば紛争とかで日本に逃げ込みたいという時にゲートを閉めるって、どんな国なんですか」と話した。
国際機関からは、日本は全世界を対象とする入国禁止措置であったが、外国からの入国措置が自国民と外国人で入国の差別をするのは免疫学的に疑問だと言われ、国内からは日本人も入国拒否かと言われているとなると、緊急措置の実態が内外で誤解を受けてしまったようだ。日本語の曖昧さからおきる伝達の難しさの結果だろうか。
その後に日本政府が航空会社に日本着の国際線の新規予約停止を要請は、一転して撤回した。ソウルの駐在員は「在外日本人の帰国すら拒否しようとする日本の風潮には違和感がある」と憤った。ニューデリーの男性駐在員は「ウイルスが弱毒なのかどうか判断する間の予約停止は妥当だと思ったが、言ったことをすぐに撤回するトップは印象が悪い」と指摘。
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