衆議院選も終盤、お隣り柏では市長選挙とダブル選挙だ。いかに時代に乗るか、やはりSNSの使い方も考慮されるのではないか。
成毛眞『バズる書き方』(SB新書)に、「ひと昔まえまでは、書かれている知識や情報=文章を買っているという意識が強かったものだ。しかし最近の傾向としては、むしろ文字の少ない本のほうが、読みやすいということで人気がある。スマホで読むSNSならば、スマホ画面に最低でも2ヵ所は1行空きが入るようにする。
スクロールしないと1行空きが現れないようでは詰めすぎだ。これだとスマホ画面が文字で真っ黒になって読む気が失せてしまう。
SNS上の文章では、適度に空白を入れることも重要である。
かといって1行や2行ごとに1行空きがあるのは、多すぎである。何度もスクロールしなくてはならないため、読む人を疲れさせてしまう。
スクロールする親指には過酷なのである。文字数にして、100〜140字くらいを目安に段落変えをする(1行空きを入れる)、と心得ておくといいだろう。」とあった。
ツイッターの文字数制限は、140文字。ツイッターに投稿できるくらいの文字数の文章を、いくつもつなげていくという手法だ。
SNSはスマホで読まれる率が圧倒的に高い。
現代は、SNSのフォロワーを多く持っている発信力のある人は強い。SNSアウトプットしなければ誰も気に留めてくれない時代になってきている。だから逆に、どんなに素晴らしい知識や有益な情報を持っていようと、その人がまったく発信していないとしたら、それはこの世に存在しないのと同じこと、お金にならない、振り返られない、業績、存在すら忘れられてしまうのだ。
また、書く力を身につけるには、著名な書き手の中の気に入った文章を書き写すのもいい。
それにオリジナルなコメントをつけてSNSで発信する。そういう発信する力を身につけたい。
SNSは気軽な発信の場だが、少しでもバズらせたいのなら真剣に書くことだ。
文章を書くという行為は自分の感情や思考の発露である。
つまり文章を真剣に書くというのは自分の感情や思考を真剣に伝えるということだ。
書いた人の感情や思考がありありと伝わってくる。そんな文章こそがバズるエネルギーを帯びる。
では真剣に書くとはどういうことか。これには2つ要件がある。
まず1つめだが、とりあえず400字なりの文章を書く練習を積み重ねるといいだろう。
いくら10メートルを速く走れるとしても、100メートル走で記録を出せるわけではない。
100メートル走で記録を出したいのなら、ひたすら100メートルを走り続けるしかない。
文章も似たようなものだ。
何かを伝え、読んだ人に影響を及ぼすには、それなりにボリュームのある文章を書く必要がある。
細切れの短い文章を書き続けていてもその能力は身につかないのだ。
そして2つめは、いったん書き上げたものを読み直しては手を加える、つまり「推敲」を重ねることだ。
誤字脱字や助詞の誤りといった明らかな間違いを正すことはもちろん、誤解を生みやすい表現を書き換えたり、具体例や背景など詳細を書き加えたりして、自分の真意が誤解なく読み手に伝わるようにして推敲していくのである。
最低でも400字なりの文章を、第一稿で満足のいく出来にするのはプロでも難しい。
推敲こそ書き手の真剣味が問われるところだ。この仕上げの作業をしっかりと行うか否かで、バスる文章になるかどうかは9割決まるといっていい。
あるとき、本書の担当編集者から次のように言われた。
「成毛さんのフェイスブック投稿を見ていると、一度アップしたあとに10回も20回も手直しされていてびっくりしました。
手を加える前と後を見比べるとたしかにブラッシュアップされていると感じます」と。
*バズる=マーケティング用語で「バズマーケティング」という言葉があり、売りたいものを口コミなどで広げて売り上げにつなげる方法を意味した。それをネット上でBUZZと使うようになった俗語で,特定の言葉や特定の話題が拡散されて広まり影響をもたらすことをさす。