佐藤佳准教授(東京大学医科学研究所)によりますと、新型コロナウイルスの従来株や変異株に対する中和抗体の働きを調べたところ、ミュー株については、他の変異株と比べ、最も(ワクチン)効果が低かったということです。
佐藤准教授は「感染して治った方とファイザーのワクチンを打った方の血清を使って検討したが、一番、効かないといわれていたベータ株よりもミューの方がファイザー及び感染して治った方のどちらも中和抗体が効きづらい結果だった。ワクチンによって中和抗体以外にも『免疫の記憶』や『細胞性免疫』などが高まるため、ワクチンが全く効かないという意味ではない」としています。
ミュー株をめぐっては、国内でこれまでに2人の感染が空港検疫で確認されています。政府の分科会のメンバーで、日本医師会の常任理事を務める釜萢(かまやつ)敏さんは国としてミュー株をどう備えるべきとみているかというと、これまでは、デルタ株を見つけることに注力していましたが、今は、置き換わってきましたので、これからは新たな変異株をしっかり把握できる体制の確立が必要だと話す。
出典:テレビ朝日(9/8)つづき