厚生労働省は30日、新型コロナウイルスのワクチン接種後、新たに40〜100歳代の男女9人が死亡したと公表した。接種後の死亡は計19人となった。厚労省の有識者検討会は、接種との因果関係は「評価できない」とし、現時点でワクチンの接種への重大な懸念はないとしている。
報告された30〜100歳代の男女で、死因は心室細動や敗血症など。このうち37歳の男性は不整脈と診断されたことがあり、102歳の女性は接種前に誤嚥ごえん性肺炎を患っていた。27日までに、新たに死亡が報告された9人のうち、46歳男性に持病はなかったが、接種翌日に急性大動脈解離で亡くなった。90歳女性は接種後、急性アレルギー反応のアナフィラキシー疑いとして医療機関から報告があったが、2日後に肺血栓塞栓そくせん症で死亡した。死亡した90歳女性のケースが国際基準に該当するかは今後調べる。
国内では22日までに、米ファイザー製ワクチンで、251万7045回(うち一般高齢者5万1479回)の接種が行われ、国際基準に基づき、94件がアナフィラキシーと判断された。発生頻度は接種10万回あたり3・7件。
厚労省は「病気で治療中の人や体調に不安がある人は、接種するかどうかをかかりつけ医に相談してほしい」としている。
出典:読売オンライン(5/2)