4日告示、21日投開票の千葉県知事選挙が始まった。
届け出順に元千葉市長の熊谷俊人氏(43)、政治団体代表の後藤輝樹氏(38)、医師の加藤健一郎氏(71)、党地区役員の金光理恵氏(57)=共産推薦、元高校校長の皆川真一郎氏(66)、元県議の関政幸氏(41)=自民推薦、政治団体代表の平塚正幸氏(39)、会社役員の河合悠祐氏(40)の新人8人が立候補している。
一番手に立候補を表明していたのが、熊谷候補で、ポスター位置は1番。
民間企業や千葉市議を経て、同市長を31歳から3期12年間務めた。市長時代の行財政改革や災害対応などを実績として強調する。
小学生時代から政治に興味があり、中学に進むと日曜日は朝からテレビの討論番組をはしごする“政治マニア”だった。当初は国政に関心を持ったが、高校2年の時に阪神大震災を経験。災害救助や復興の現実を目の当たりにし、地方行政に関心を抱き始めた。
座右の銘は「温故知新」で「物事の経緯を理解した上で新しいものを切り開いていくのが私の信条」と話す。同時に孟子の「千万人と雖も吾往かん」という言葉が好きで、「市長室に掛け軸を飾り、困難な局面にはそれを見て気合を入れ直していた」と振り返る。
尊敬する人物は、近代日本のシステム作りに大きな役割を果たした大久保利通。嫌われても必要なことをやり切った所にも魅力を感じている。趣味は詩吟。早大でサークルに入り、鋸南町付近で合宿をしたこともある。司馬遼太郎の著作も好む。家族は妻と子供2人。
森田県政を固めた自民党が、擁立の候補者がまさかの事態後、難儀しながら県議会から見出した適材だとバックアップするのが関候補。
千葉市緑区選出の県議を10年間務め、弁護士の経験を生かして児童虐待やいじめ防止などに関する7つもの条例制定に携わった。条例や政策について話し始めると止まらない。
中学時代、両親が購入した新築住宅に欠陥があり、業者とのやり取りを見ながら法律に関心を抱いたことが原点。早大3年の時に司法試験への挑戦を決意し、26歳で合格した。弁護士事務所に所属して働いたが、「裁判は法の枠組みでしか解決できない。依頼者が不条理に負けることもあり、理不尽を正したくて法律を作る政治に関心があった」と振り返る。その後、自民党の公募を経て県議候補となった。
座右の銘は米沢藩主の上杉鷹山が残した「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」。
趣味はお笑い鑑賞と筋トレで、「頭ばかり使っていると調子が悪くなる。学生時代からバランスを意識してきた」といい、ちばアクアラインマラソンに出場して完走したこともある。大学時代にサークルで知り合った妻と小学2年の長女との3人暮らし。