ファイザーは16歳から85歳までの感染者に対するワクチンの緊急使用に向け米当局に承認を求める見通しだ。そのためには治験参加者4万4000人の約半数からの安全性に関する2カ月間のデータが必要という。
ファイザーとビオンテックは米政府と19億5000万ドルの契約を締結しており、今年から1億回分のワクチンを供給する。また、欧州連合(EU)、英国、カナダ、日本とも供給契約を結んでいる。
すでにワクチン製造に着手しており、年内に最大5000万回分(2500万人分)が製造される見込み。21年には最大13億回分のワクチンを製造するという。
発表によると、現時点で安全性を巡る重大な懸念はなく、今月中にもワクチンの緊急使用に関する米当局の承認を求める見通しという。
ファイザーのブーラ会長兼最高経営責任者(CEO)は「感染率が過去最高に達し、病院が対応能力の限界に近づき、経済再開も難しく、世界が最もワクチンを必要としている今、ワクチン開発プログラムにおいて重大な節目に達した」と述べた。
ビオンテックのサヒンCEOはロイターに対し、ワクチンの免疫効果は1年間持続するとの楽観的な見方を示したが、まだ確実ではないとした。
アザー米厚生長官はFOXニュースに対し、規制当局がファイザーから治験データを受け取り、データを検証する作業には数週間かかるだろうと述べた。
ファイザーとビオンテックが開発するワクチンはメッセンジャーRNA(mRNA)技術に基づくもの。遺伝子を人工的に合成するため、短期間で大量のワクチンを製造できる利点がある。
出典;ADVERTISEMENT(11月9日)