2020年05月16日

PCR検査に代わるもの

PCR検査はウイルス感染の標準的診断方法でPCRをしなければ診断できない。 いろいろ議論はあるが、日本はPCR検査の数を絞ってきたと言われる。4月18日現在、日本の人口1000人あたりのPCR検査数は1.4で、イタリア22.1、ドイツ20.9 (4月12日現在)、韓国10.8、アメリカ11.2、フランス7.1 (4月14日現在)と比べると、相対的に見て明らかに少ない。

 韓国が早期からPCR検査を実施したのは、同じコロナウイルスであるMERS(中東呼吸器症候群)の感染を経験しているからだ。知人の韓国政府関係者は「PCR検査をしないと対応できなくなる」と早期から言っていた。

当初世界状況と比べ感染者数が増えたのは、PCRの検査数が増えたことによって、感染していると診断される人の数が増えたことによる可能性がある。厚労省は一貫してPCR検査を抑制してきた。当初から政府の専門家会議は、「すべての感染者を見つけるのではなく、クラスターさえ見つけていれば、ある程度の制御ができる」「PCRの検査を抑えていることから日本は踏みとどまっている」という認識を示してきた。
 
 ちなみに4月14日時点の国内の死者数は162人。院内感染の死者は36人で、高齢者施設を入れると64人となる。実に死者の4割にも及んでいる。日本の致死率を減らすのは高齢者施設を含む院内感染対策にかかっていると言っても過言ではない。超過死亡の数字をみれば、このような形での死亡は、2月から起こっていた可能性がある。

 専門家会議は院内感染には関心がないように見受けられた。4月15日の記者会見で、対策がなければ最悪の場合、40万人以上が死亡するというシミュレーション結果を発表し、「感染拡大の防止には人との接触を減らすことが有効だ。外出を極力控えて人との接触をできるかぎり避けてほしい」と求めた。
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 彼らは感染者数から重篤化する患者数、および死者を推計している。その際、「人工呼吸器が足りず、必要な治療が受けられなくなり、中国でも重篤患者の半数が死亡しているという研究」の存在を考慮したようだが、都市機能が崩壊した湖北省と日本を同列に議論するのは適切だったろうか。

 また、院内での高齢者の感染と市中の若者の感染を一緒くたにしている点にも疑問がある。4月24日現在の中国の感染者数は8万4338人で、死者数は4642人。人口規模が10分の1の日本で、どうやったら40万人の死者が出るのだろう。医学的な見地から大いに問題がある解析と考える。本来、1つの仮説として、医学会で議論すべきレベルのものだ。

 新型コロナウイルスはSARS(重症急性呼吸器症候群)と同じ2類感染症に分類された。新型コロナウイルスは感染力が強く、感染者の2割前後が重症化するため、隔離するのが望ましいとの判断からだろう。一方で、やっかいなことに8割が軽症・中等症あるいは無症状とされる。その点について1月24日には、香港大学の研究者たちが英『ランセット』誌に、無症状の感染者の存在を報告していたが、厚労省が明確な認識を表明したのは1月30日。武漢からの帰国者の中に無症状の感染者がいることが報告されたのを受けて、緊急記者会見を開き、「新たな事態だ。潜伏期間にほかの人に感染させることも念頭において、対策をとらねばならない」と説明した。

 それにもかかわらず、従来の法的措置を杓子定規に当てはめたことで、感染症法で規定していないPCR検査の拡大や、自宅やホテルでの療養のハードルを上げた。たとえ無症状であっても、PCR検査で感染が判明すれば、入院させるしかなくなる。それにより無症状者・軽症者で病床が埋まってしまうと、重症者・重篤者への対応が難しくなる。専門家会議が「PCRの検査を抑えているということが、日本がこういう状態で踏みとどまっている」と主張するのは、このような背景があるのだが、これはあくまで厚労省の都合だ。なぜなら新型コロナウイルスの蔓延で、官邸は緊急性の権限を強化でき、厚労省にも予算がつく。割を食うのは、失業する国民だ。改正特措法以降、感染者が急増し、緊急事態宣言となった。これが本当の患者増なのか、見かけ上なのか、あるいは両方の影響があるのかは、もはや誰も判断できない。当初の判断には疑念が残る。ところが、このことはほとんど議論されない。日本の経験不足によるものだろうが、これを糧にしなければ、また同じことを繰り返すのではないか。.

 実は、新型コロナ肺炎を患う患者をより多く迅速に特定し、それらの患者をより効果的に治療するひとつの方法がある。
その方法では、病院または医院でのコロナウイルス検査を待つ必要はない。普及型の医療器具を使って無症候性の低酸素症を早期に発見することが求められる。その器具とは「パルスオキシメーター」であり、ほとんどの薬局で処方箋なしに購入できる。

 パルスオキシメーターは、体温計と同様、複雑なものではない。この小さな機器はボタン1つで起動する。自宅で使う人は誤って測定した数値を誤解し、不必要にERに来訪することを避けるために、使用にあたってはかかりつけ医に相談したほうがいいだろう。利用者が指先に装着すると数秒で、酸素飽和度と脈拍数を表す2つの数字が表示される。パルスオキシメーターは、酸素化障害および高心拍数を検知する器具として非常に信頼度が高い。この機器については報告者・Richard Levitan氏(緊急医療医)が、この10日間に2人の救急医の命を救うのにも役立ったという。早い段階で治療の必要性を警告したのだ。2人とも自分の酸素レベルが下がっていることに気づき、病院に行って症状回復へと至った(1人ははより長く、高度な治療が必要だったが)。低酸素症の発見、早期治療、詳細なモニタリングは、イギリスのボリス・ジョンソン首相の治療にも役立ったようだ。

 パルスオキシメーターを活用したクリーニングが広く普及することにより、新型コロナ肺炎に関連した呼吸障害を早期に発見できるシステムが確立できる。

筆者、Richard Levitan氏は緊急医療医の報告(抜粋)
(C)2020 The New York Times News Services


出典:東洋経済 オンライン 
https://toyokeizai.net/articles/-/346423?page=4
posted by Nina at 07:08| 千葉 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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