1991年11月24日、Queenのフレディー・マーキュリーはHIV感染合併症によるニューモシスチス肺炎のため45歳でなくなった。
2018年に作られた映画『ボヘミアン・ラプソディ』は、Queenのボーカルであったフレディを主人公にしており、世界中で大ヒットして話題になった。そのころ、日本では『アナと雪の女王』や『君の名は。』が大ヒットしていたが、それを凌ぐヒットとされる。特に観賞料金が割安となる「映画の日」に土曜日が重なった12月1日は、単日で2.6億円の興行収入を記録した。累計興行収入は公開9周目の2019年1月6日に84億円(この時点で2018年公開の洋画で第1位)、公開10周目の1月14日には94億円(2018年公開の邦画も含めた全映画での第1位)となった。その後、1月22日までに100億円の大台を突破、27週目(5月12日)には累計観客動員941万4,054人、興行収入130億265万9,680円であった。
劇中でクイーンのメンバーにキャストされた俳優の見事な成りきりぶりを紹介した上記の動画を見れば、映画の音楽性とフレディ・マーキュリーの人種がかりでなくLGBTへの苦悩し、その中から音楽にぶつけてきた極限が作品に表れてきたのだと分かって来る、この時代にも深い意味をしらせてくれる映画だった。その歌手としての評価も高く、マイケルが、フレディのファンだったことは有名。何度かクイーンへのライブに足を運び、1981年にはフレディとのデュエット曲を発表している。他にも、マイケルジャクソンの名曲、ビリー・ジーンは、クイーンの名曲「地獄へ道づれ」からヒントを得ていた。
物語の主役であるフレディは、1970年代初頭のロンドンに、ペルシャ系移民出身の青年ファルーク・バルサラとして、移民差別を受けつつも音楽に傾倒していた日々であった。ある日ファルークはファンだったバンド「スマイル」のメンバーでギタリストのブライアン・メイ、ドラマーのロジャー・テイラーに声をかけ、同バンドに見事な歌声を披露してヴォーカル兼ソングライターとなって新生バンドをスタートさせる。厳格なゾロアスター教徒の父とは折り合いが悪く、活動の再出発を前に、自分のルーツを嫌って「フレディ」と名乗り始めた。「クイーン」と改名したバンドは、ワゴン車を売却してアルバムを自主制作する。レコーディングの様子を目に留めたEMIのA&Rジョン・リードは彼らをスカウト、マネージャーも決まると、フレディはさらに名字を「マーキュリー」に改名した。
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