2020年03月30日

漫画で学習

東大生の多くは「日本の歴史」の学習マンガを挙げます。
 「漫画でざっくりと歴史の流れを知ることができたので、それが勉強に生きた」「漫画という媒体は、絵があってイメージがつきやすいからこそ、勉強にも生かしやすいし勉強の意欲も湧いてくる」と語る学生は多い。
 春休み中の学生の方から大人の方まで、ぜひ参考にしてみてください。
 漫画のいいところは、歴史や理系の勉強など、「身近ではないからとっつきにくい」事柄を、一気に身近に感じられるようになることです。

1:歴史上の人物を身近に感じる『レキアイ! 歴史と愛』 (亀、講談社)
 これは、教科書で学ぶ歴史上の偉人たちがどのように人を愛してきたのかについて描かれた漫画です。4コマ漫画形式で進み、とても手軽にいろいろな偉人のエピソードを知ることができます。歴史を扱った漫画は数多く存在しますが、「愛」という切り口で偉人たちのことを斬っている作品はなかなか見かけません。愛の中には、恋人との恋愛、家族との親子愛・兄弟愛、親愛に友愛など、いろいろな愛があります。どの偉人にも、その生涯のどこかには「愛」が絡んでいて、それを描いたのがこの漫画なのです。
 例えば1つのエピソードとして、宗教改革の先導者であるマルティン・ルターという人物の恋愛について描かれています。この本で描かれるマルティン・ルターの姿は、妻に非常に優しく子煩悩。人権の考え方がまだ確立していない時代に、女性である妻を正しく評価していて、子どもには教育が必要であると捉えている。偉人たちのことを「自分とはまったく違う、すごい人」としか捉えがちですが、この漫画を読むと彼ら彼女らの日常生活・あたりまえの家族との交流や恋愛模様を見ることができ、それによってぐっと心理的な距離が縮まるのです。そして距離が縮まればこそ、歴史上の人物がどうしてあのとき、あのタイミングで、あのような行動を起こしたのかが理解できるのです。
 
2:理系の勉強が楽しくなる『薬屋のひとりごと』 (日向夏 他、スクウェア・エニックス)
これは中国を思わせる架空の帝国を舞台に発生する事件を、主人公の女の子が「薬屋」としての知識をもとにして解決していくという作品です。この作品の面白いところは、少し聞いたことがあるような医学・生物学をはじめとする理系の知識が物語の謎を解くキーワードになっていることです。教科書で聞きかじったことがあるテーマが漫画の中で描かれており、知っていれば主人公と一緒に謎を解くことができるのです。
 食物アレルギー、海鮮の毒、粉塵爆発など、テーマとしては理系の初歩のものが多く、勉強していれば主人公より早く謎が解けてしまうこともあります。学校で習う知識は、日常生活ではなかなか使う機会がありません。物理をやっても化学をやっても、「これ、将来なんの役に立つんだ?」と思ってしまいます。しかしこの漫画は、「ああ、あの理系の知識はこういうところに応用できるのか」と考えることができる。そういう点で、この漫画は理系の勉強が楽しくなります。東大の理系の学生にもこの漫画のファンが一定数存在し、この漫画に書かれていることを発展させた内容を今は東大で学んでいる、なんて人もいました。

3:戦争をより深く考えるきっかけになる『幼女戦記』(東條チカ 他、KADOKAWA)
この漫画は、タイトルが奇抜ですが勉強になる本です。いい意味で予想を大きく裏切られます。話の進め方・設定の作り込み方が異常にガチなのです。タイトルに合わず終始シリアスで、しかしだからこそ笑えてしまう。
 まず主人公はシカゴ学派的な経済学を信奉しているために、合理的な判断を下しまくります。そのうえで私たちの歴史ではドイツと符合する部分の多い国で、世界大戦に巻き込まれながらも賢明に戦っていきます。この話は架空の世界の話なのですが、現実の戦争について深く考えるきっかけになります。なぜなら、世界大戦になったときに発生する数多くの事例や事件、過去のパラダイムの中でしか戦えない国と最新鋭の技術を持つ国の対比、戦争と経済・法律との関連性などが深く描かれているからです。この漫画は、最近のライトノベルで流行のテーマの皮を被ってはいますが、それは本質ではありません。「もしも魔法があったら、そして経済的に合理的な判断を下す人間が世界大戦で戦ったらどうなるか?」という荒唐無稽なテーマを、緻密な設定の中で描き切っている傑作なのです。そしてそれを知ると、実際の戦争について学ぶときの「見方」が変わります。その結果、現実の戦争について学ぶときの視点がより深くなるというわけです。クオリティーが非常に高く、専門用語や難しい概念をわかりやすくイラストで説明してくれているので、漫画で読むことをオススメします。
 
posted by Nina at 23:00| 千葉 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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