2020年02月13日

新型ウイルスの見通しに、NYダウ最高値

米国株は19年10月〜20年1月半ばにかけ、ほぼ一本調子で上昇を続けてきた。だが、肺炎の不安でダウ平均は1月下旬に1000ドルあまり下落した。「新型肺炎の警戒が株安に与えた影響はおそらく過剰だった」。11日、アブダビでのイベントでこう話したのは著名投資家のレイ・ダリオ氏だ。同氏は世界最大のヘッジファンド、米ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者。発言はしばしば投資家の話題となる。ダリオ氏は市場をいさめるように「株価はもっと反発する」と付け加えた。ダリオ氏の発言に鼓舞されるように市場では肺炎に関わる悲観論が急速に後退している。ダウ工業株30種平均の12日の終値は前日比275ドル高の2万9551ドルと過去最高値を更新した。警戒感が強まっていた1月末と比べると、1300ドル近くも上昇した。

今週に入り、感染者の動向に変化が出始めた点も投資家心理を明るくしている。中国で12日、新たに確認された感染者は2015人と今月に入り、最少となった。1〜10日は1日平均3千人強増えていた。中国の国家衛生健康委員会は「全体的に下降トレンドにある」と評価する。市場では「投資家の不安は和らいでおり、経済への影響は短期的なものになるかもしれない」(BBVAリサーチ)との声が増えてきた。感染者が死に至る割合は2%台半ばで推移している。今後高まる可能性はあるが、10%弱だった重症急性呼吸器症候群(SARS)と比べて、低い比率になっている。一方で完治した人は中国で4千人を超えた。「治療薬の開発に関連する報道が増えていることも投資家心理を支えている」(ティー・ロウ・プライス)面もある。

「インフルエンザの方が脅威ですよ」。ウォール街ではこうした声が増えている。米国では今シーズン、インフルが猛威を振るっており、死者は1万人を超えた。米疾病対策センター(CDC)によると、感染者は少なくとも2200万人、死者は3万人にまで膨らむ可能性があるという。一方、新型肺炎の米国での死者は10人あまりにとどまる。


1月、新型肺炎への警戒がインフル以上に強まったのは未知のリスクに直面したためだ。死者が数万人や数十万に及ぶというシナリオも排除できなかった。投資家は定量的に計測できないリスクを嫌うため、ひとまず株を売る動きが強まった。もちろん、この先も予断は許さない。だが、肺炎がどの程度深刻なのか、おぼろげながら輪郭が浮かび上がり始め、対処可能なリスクに移りつつある。

米運用最大手のブラックロックもダリオ氏同様に「(肺炎の影響で)少し遅れるかもしれないが、20年の世界経済の成長率は高まる」との見方を崩していない。米景気は足元は好調を保つ。米連邦準備理事会(FRB)も低金利政策を続ける構えで、マネーは潤沢だ。ダウ平均は3万ドルまで、400ドルあまり。史上初の大台を意識する市場関係者が増えている。


出典:日経新聞(1/13)
posted by Nina at 09:17| 千葉 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
カテゴリ
日記(3346)
ニオュ(0)
歴史(0)
chiba(60)