2019年05月12日

上勝町:ゴミを出さない努力

上勝町は、徳島県の山間に位置する街で、ごみを出さないようにするゼロウエイスとの町として知られる。なので、女性議員仲間とレンタカーを貸切で視察にいったことがある。

1995年、上勝町は全国に先駆けて家庭用生ごみ処理機の購入補助を開始した。ごみの組成と排出量を調べると、最も多いのは重量比で3割に当たる「生ごみ」だったからだ。生ごみは水分量が多いため、焼却するには補助燃料として化石燃料も必要になる。そこで、生ごみを減らすように堆肥化する方法を考えたのだった。生ごみ処理機の購入が補助されるので自己負担金はわずか1万円。処理機の普及率は97%に達し、町内の生ごみの全量を発生源である各家庭で処理することに成功した。

1997年には、「容器包装リサイクル法」の制定を受けて、対象品の分別収集をスタート。
「町役場の人たちが、資源再生の流れをたどって、引取先の業者を探し、再生資源を原料として製品をつくるリサイクル業者を見つけ、最初は9品目の分別回収から始まりました。その後も、引取先の業者が見つかるたびに分別品目をリストに加え、45分別にまでなっている。例えば、金属は5種類、プラスチックは6種類、紙類は9種類にも分別する。資源の分別は丁寧に行えば行うほど、有価物としての価値も高くなる。紙や金属など、「お金になるごみ」は年間250〜300万円の収入となり、上勝町のごみ処理費用の削減に貢献している。

では、ここまでしても焼却処理に頼らなくてはならないのは何かというと、塩化ビニルやゴムなどの素材の物や、紙おむつ・生理用品などごく一部だという。現在、国内で年間約 300 万トン以上の使用済み紙おむつが排出されている。その内訳で は、約 70%が家庭から出される、残り約 30%が病院や老健施設等の事業者からのものだ。そこで、上勝町では2017年から町内の1歳未満の乳児がいる家庭に「布おむつスターターキット」を贈る事業を始めた。町は2014年度に9トンあった紙おむつ(大人用含む)を20年度には5トンに減らす目標を掲げており、今回の事業もその一環。

「子ども1人あたりの紙おむつの使用量は約2トンになると言われています。乳幼児用の紙おむつを1日5枚使うと想定した場合、1年間で20リットルの可燃ごみが約70袋削減に取り組むことができます。」(千葉市環境局資源循環部廃棄物対策課)という。

紙おむつを1日約10枚使用すれば月6千円程度かかり、焼却処理が必要な紙おむつと違い、相当に節約できる。おむつ交換で健康チェックもマメになるため、体に優しいと見直されているが、オムツカバーや布おむつの準備に初期費用が掛かる。こうした布おむつの準備ができたなら、洗濯すれば繰り返し使用できて、安い。
上勝町では使い方や注意事項の説明会を個別に開催する。また、使用中も相談を受け付け、布おむつを継続できるようサポートする。
申請前のご相談も受け付けておりますので、布おむつに関する疑問や不安があれば、その点も相談に乗る。
対象:1 歳未満の子どもがいる家庭
申請期間:母子手帳交付後から、子どもが1 歳になる前日まで

紙オムツのリサイクルを実施することによって、針葉樹パルプの使用量削減(=森林資源の 保護)・焼却ごみの低減(=焼却施設の延命とごみ処理費用の低減)・リサイクル処理による CO2 の排出抑制=温暖化防止などが計られる。 福岡県では水溶化処理システムを確立することが出来た。この処理システムの導入により、パルプとポリマーの分離技術によって、使用済紙おむつからパルプ・プラスチック及び汚泥を取り出し、精製した再生パルプを建築資材へ、プラスチック及び吸水性ポリ マーを RPF(紙・プラスチック由来燃料)へ、汚泥(微生物を利用した排水浄化施設から発生 する微生物残渣)を土壌改良剤へと、リサイクルシステムを確立することに成功した。

平成 17 年にトータルケア・システム社が大牟田 エコタウン内に大牟田プラントを設置しリサイクルシステムの実施、世界で初となる紙おむつのマテリアルリサイク ル事業(水溶化処理システム)が始まった。この世界初となる紙おむつのマテリアルリサイク ルでは、「水溶化処理システム」と呼ばれる方法を用いてリサイクルを行っている。 手順としては、一般家庭、病院・福祉施設等から回収してきた使用済み紙おむつを、リサ イクルプラントに運ぶことが第 1 工程となっている。次に使用済み紙おむつを水と分離剤 の入った分離槽へ投入し、破砕して攪拌する。それによりそれぞれの比重を利用 して、パルプ・プラスチック・汚泥に分離して回収される。その後洗浄工程を経て回収された不純物がない上質なパルプはその後成形され主に建築資材の原料として建材メーカーに 販売される。不純物の混じった低質パルプは土壌改良材等、プラスチックはRPE(固形燃料)、 汚泥は堆肥の原料として再利用されている。

豊島区の場合、紙オムツの処理を保育施設から業者へ委託する103施設の処理予算は1293万円でした(2018年4月2日 東京新聞)。
1施設あたりの予算は約12万5000円、ざっと1施設あたり月額1万円です。1人あたりの月額処理費用は250円です。1日あたり10-12円!

介護保険 各種申請様式(市民向け)ではオムツは医療控除の対象になる。
北見市、2017年11月1日から老人福祉法、介護福祉法等上で居宅と定められている入所者の居室から排出されるゴミに関しては「家庭系ごみ」とした。


参照:緒方俊「紙おむつのリサイクル が進まない要因とその 解決策の考察」(2017)
posted by Nina at 17:41| 千葉 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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