2019年03月16日

左右どちらから読んでも水素水

 水素水ブームの調査を行った「独立行政法人国民生活センター」とは、かつては「特殊法人」と呼ばれていた官公庁の外郭団体、国営企業だ。国民生活センターは調査報告で、「水素水には公的な定義などはなく溶存水素濃度もさまざまだ」などと指摘。効果・効用については「特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品として許可、届け出されたものは現在のところはない」と消費者に呼びかけた。

 また、その水素水の効果については、国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所の「『健康食品』の安全性・有効性情報」に、「俗に、『活性酸素を除去する』『がんを予防する』『ダイエット効果がある』などと言われているが、ヒトでの有効性について信頼できる十分なデータが見当たらない。現時点における水素水のヒトにおける有効性や安全性の検討は、ほとんどが疾病を有する患者を対象に実施された予備的研究であり、それらの研究結果は、健康な人が市販の多様な水素水の製品を摂取した時の有効性を示す根拠になるとはいえない。水素分子(水素ガス)は腸内細菌によって体内でも産生されており、その産生量は食物繊維などの摂取によって高まるとの報告がある。従って、市販の多様な水素水の製品を摂取した水素分子の効果については、体内で産生されている量も考慮すべきとの考え方がある。」との報告もある。

国立健康・栄養研究所は、大正9年に設立された営養研究所を前身とする、栄養と健康に関する国の研究機関だが、同機関と国民生活センターの見解、およびそれに対する各メーカーの動きについて、どうとらえればよいのか、消費者問題研究所代表で食品表示アドバイザーの垣田達哉氏に話を聞いた。

 まず、垣田氏は国立健康・栄養研究所について、次のように解説する。

「厚生労働省の外郭団体なので、同研究所の見解は、国の考え方だと思っていただければいいです。世界中の文献を調べて、そのときどきでホームページに情報をアップしています。事業者は、国民生活センターに対しては反論できますが、同研究所にはできないでしょう」(垣田氏)


 法政大の左巻健男教授(理科教育)は「飲むことで取り込める水素は微量に過ぎず、体に及ぼす影響はほとんどないといっていい。水素水は『あらゆる病気に効く』とか『アンチエイジングに効く』などと言って売られているが、健康効果に関する医学的根拠はない。水素水はいうならば『清涼飲料水』だ。こうした点を認識した上で、購入するかどうかだ」と指摘している。

 そこで国民生活センターでは2016年9〜11月に調査を実施。ネット検索で消費者が目にする機会が多いと考えられる「飲用水素水」10銘柄と「水素水生成器」9銘柄について、水素濃度などを調べた。「飲用水素水」の調査では、開封時、水素ガスが検出されなかったのは2銘柄。パッケージに表示された充填(じゅうてん)時や出荷時の水素濃度より、実際の測定値の方が低かったのは3銘柄あった。

 こうした結果に飲用水素水の販売業者は“反論”も見せている。開封時、水素ガスが検出されなかったとされた「逃げない水素水36」(500ミリリットル)。製造する奥長良川名水の担当者は「私どもの商品は『開封後』に水素が発生する仕組み。体内に取り込むことによって発生するほか、開封2日目で水素が発生することも確認している」と説明する。

 同様の指摘を受けた「日田天領水」(同)を製造する日田天領水にいたっては、「(商品パッケージに)『天然活性水素水』との表示があるので調査対象となったようだが、そもそも原材料に水素ガスは入っていない。商品は『水素水』として売っていないのだが…」と困惑気味だ。

 一方「水素水生成器」の調査では、生成直後、説明書などに表示された値より測定値が低くなるとされたのは3銘柄あった。その一つである携帯型「充電式高濃度水素水生成器」を販売する「日省エンジニアリング」の担当者は、「うちの製品は乾燥した状態で出荷しており、使い始めは(発生水素は)米粒ぐらいの気泡に止まるが、何度か使うことで濃度が上がる」と説明。体に効果があるとされている濃度が300ppb以上で水温などによっても濃度は変わってくるという。

 水素水は美容やアンチエイジングなど「健康にいい」というイメージで人気を集めているが、事業者アンケートでは、水素水の飲用により期待できる効果としては「水分補給」が最も多かった。

 水素水ビジネスでは、水素濃度が高いことを“売り”にしているケースも多い。


参照:http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20161215_2.html






posted by Nina at 10:12| 千葉 🌁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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