種子法廃止や遺伝子組み換え野菜のことは、近年、日本の未来に大きな問題提起がなされていく案件でした。
そこで、アグロエコロジスト、吉田太郎『タネと内臓」(築地書館) が出版されました。
著者は1961年東京生まれ。筑波大学自然学類卒。同大学院地球科学研究科中退。 持続可能な社会への関心から、キューバを16回ほど訪れ、キューバの農業、環境、森林、医療、教育、住宅、文化政策 を紹介する一連の著作、アグロエコロジーや伝統農業についての著訳書もある方です。新著の「まえがき」の一説を紹介します。
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いま、「タネ」が大企業に支配され、金儲けの道具にされようとしている。タネが失われれば農業は画一化する。農業生態系が画一化すれば害虫が発生し農薬が必要となってくる。農薬が散布されれば土壌細菌が死滅し、死んだ土からできた作物は栄養がない。カロリーだけのカスのような食べ物を口にしていれば腸内細菌も画一化して死滅する。そして、腸内細菌が死滅したときに内臓は…。そう。タネと内臓は直結するのだ。
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食と農に基本をおいて、専門家の中では広く深い論議が展開されています。種子法に関しても講演会や映画上映会なども広がっていますが、この分野での日本の立ち遅れや私たち生活者の無関心さに驚かされます。吉田さんご自身、大病を食生活で克服した体験を踏まえての生活目線からの「日本の野菜のタネ」でした。 ちなみに、『タネと内臓』の副題は、「有機野菜と腸内細菌が日本を変える」です。
吉田太郎さんのお話を聞くことができる機会があります。それぞれで自分にできることをはじめる契機になります。
同書をお読みになって参加すると吉田さんの話が理解しやすく、有益な議論にも進むと思います。
〇日時:2019年2月10日(日曜日)午後1時半~4時
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇テーマ:「種子法がなくなって、日本の野菜は大丈夫なのか」
〇問題提起:吉田太郎さん(アグロエコロジスト/NAGANO食と農の会会員)
〇会費:500円
〇申込先: qzy00757●nifty.com (●を@に直して、申し込み)
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ー連絡先ー
http://facebook.com/cwsosamu
コンセプトワークショップ代表
コムケアセンター事務局長・佐藤修
03-6803-2575
http://cws.c.ooco.jp/
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2019年01月09日
容器リサイクル法
議会で、常に新焼却炉の検討がされています。140億円とも予想される建築費が、今までに我孫子市で取り組んだ予算でも最高額になるのは避けられず、かつ、この後にはリサイクルセンターも増設しなければならないからです。
リサイクルセンターはプラスチックなどの分別される不燃ごみをストックする場所になります。家庭から出るごみの約60%を容器包装廃棄物、つまりプラスチックで作られた物で占めています。レジ袋,使い捨てプラスチックのスプーン,フォーク,ペットボトルなど、便利に使われて捨てられています。地球上で作られたプラスチック製品の総量は83億トンとなり,63億トンがすでに廃棄物となっています.そのうち,たったの9%だけがリサイクルされ,12%が焼却され,大部分の79%は埋め立て処分されたか,海洋などの自然環境に投棄されました。プラスチック製品は回収されずにごみになって拡散し、海に流れ込んで海洋生物までも汚染されてきています。ペットボトルの材質であるPET(ポリエチレンテレフタレート)は海水よりも比重が大きいため、ボトルは沈んで、海底に溜まっていきます。最近の調査からマイクロプラスチックが問題として新たに浮かびあがってきました、世界中で私たちが食用とする魚類や貝類からでてきます.これまでにニシン,マイワシ,カタクチイワシ,アジ,カレイの仲間などの重要な食用魚の内臓からプラスチック片が見つかっています。
日本国内で1年間に消費するペットボトルの本数は、2016年度の清涼飲料用ペットボトル出荷本数は227億本でした(PETボトルリサイクル推進協議会)。上記は飲料用ボトルの数ですから、調味料やみりん・料理酒等のボトルも加えるともっと増えます。清涼飲料用のPETボトルが全体の98%を占めています。ペットボトルを購入しない人がいるわけですが、ボトル総数を人口で割る単純計算では、1人あたり1年間に183本使っている計算になります。
では、232億本のPETボトルが飲み干されてゴミになった時、どのくらいが回収されたのか、回収されなかったのか?
PETボトルリサイクル推進協議会によれば、2016年に販売されたPETボトル(59万6,056トン)のうち回収されたのは88.8%です(PETボトルリサイクル推進協議会)。これは、廃棄物として買い取った重量から類推された回収率です。この回収率を単純にあてはめ本数を割り出すと、2016年に回収されたのPETボトルの本数は206億本になります。一方で、回収されなかった残りは26億本にもなります。
ポイ捨てされたか、ゴミ収集からあふれて雨風に飛ばされりしたわけです。
PETボトル回収率99%のオランダでは、0.5リットル以下のベットボトルのデポジット料金は$0.16(約18円)、0.5リットル以上のボトルには$0.72(約81円)の預け金が課金されています(eunomia 2010)。ペットボトルを拾えばそれがお金になるため、デポジット制度が定着している国ではペットボトルが落ちていることがほぼありません。ごみ箱からわざわざ回収してそれを生活の糧にしている人もいるほどです。
またボトル返却機もあります。それがよくできていて、指定されていないボトルや飲み物が中に残っているボトルをいれると自動的に跳ね返してきます。こうすることで、回収されたボトルが資源として使いやすいように工夫をしています。また、店舗でのデポジットの仕組みは効果絶大です.ドイツではペットボトルを返却すると預かり金が戻ってくるデポジット制度を2003年から実施して,90パーセント以上(最高98.5%)のペットボトルが返却されています。
日本でもデポジット制度を導入すれば、回収率もさらにアップすると予想されますが、デポジットで戻り金が低いと戻さない人が多くなる可能性もあります。今後、狭い日本の陸のみならず海までも考えて、日本ではペットボトル1本あたりの戻り金を30-50円と少し高めに設定すればポイ捨て行動が改善されると考えられます。そこは小売りの金額に上乗せせざるを得ないので、購買量が減るのが目に見えるため、飲料会社がこぞって政府に圧力をかけ、広告会社も同調するはずで、結果、このままでは売り手も消費者も便利、安価がいいので実行になかなか移されないでしょう。
更に、ペットボトルの材質をヨーロッパのものと比較してみると、潰しやすい薄さにして、潰した後の体積も非常に小さくなります。ヨーロッパと比較すると日本のペットボトルというのは潰しにくいし、潰しても体積が減りにくい。例えばエビアンやボルビックなどと、恐らく何らかの基準があるのかもしれないと思わせるほど、薄い風袋になっています。日本は自動販売機の普及のせいか、ガタンと落ちても壊れないことを考えて作っている。いかに普及し手に取ってもらえるか、企業の販売しやすさが優先です。しかも、日本は小型のペットボトルは圧倒的に多いのです。小型のペットボトルが、運びやすいし、女性のバッグに入れても邪魔にならないサイズであっても、大型のペットボトルと飲量に比較して潰した後の体積が大きいのです。
ヨーロッパでは一般的に、自販機や繁華街の飲食店で売られる缶、ペットボトル飲料の値段は非常に高いです。パリではこういうところで飲料を買うと1ユーロから1.5ユーロもします。それがスーパーや雑貨店などで買うと40セント前後ぐらいなので明らかに安いです。日本では考えられない程、同じ商品の販売値段に差があります。また、日本のようにこまめにコンビニも普及していません。バッグに入れて持ち運ぶなどせず、ペットボトルは大型のものを家に持ち帰り、カップに小分けにして飲むという使い方です。日本の小型ペットボトルが普及しているのは、駅で電車を待っている際に、ちょっと一杯を誘引する仕掛けになっており、昔はなくても誰も困らなかったのに、無いと不自然なまでに駅に自販機がセットされている生活環境になってしまったといえます。
飲料メーカーは、ペットボトルに詰めたことによって、飲食店で無料で提供するものであったお茶を売り出すことにも成功したのです。しかし、売るのが専門でペットボトルの回収なんて知らんぷり、東京湾の埋め立て地がカサばかり膨らんだペットボトルで埋め尽くされようとも、自分の会社の業績を上げるだけに目をやっていましたが、最近は、ぼちぼち潰しやすいペットボトルが登場してきました。少しずつ意識が変わっているようです。もっとも石油の値上がりよって原料が高騰して、慌てて取り組みはじめたというので実態なのです。
リサイクルセンターはプラスチックなどの分別される不燃ごみをストックする場所になります。家庭から出るごみの約60%を容器包装廃棄物、つまりプラスチックで作られた物で占めています。レジ袋,使い捨てプラスチックのスプーン,フォーク,ペットボトルなど、便利に使われて捨てられています。地球上で作られたプラスチック製品の総量は83億トンとなり,63億トンがすでに廃棄物となっています.そのうち,たったの9%だけがリサイクルされ,12%が焼却され,大部分の79%は埋め立て処分されたか,海洋などの自然環境に投棄されました。プラスチック製品は回収されずにごみになって拡散し、海に流れ込んで海洋生物までも汚染されてきています。ペットボトルの材質であるPET(ポリエチレンテレフタレート)は海水よりも比重が大きいため、ボトルは沈んで、海底に溜まっていきます。最近の調査からマイクロプラスチックが問題として新たに浮かびあがってきました、世界中で私たちが食用とする魚類や貝類からでてきます.これまでにニシン,マイワシ,カタクチイワシ,アジ,カレイの仲間などの重要な食用魚の内臓からプラスチック片が見つかっています。
日本国内で1年間に消費するペットボトルの本数は、2016年度の清涼飲料用ペットボトル出荷本数は227億本でした(PETボトルリサイクル推進協議会)。上記は飲料用ボトルの数ですから、調味料やみりん・料理酒等のボトルも加えるともっと増えます。清涼飲料用のPETボトルが全体の98%を占めています。ペットボトルを購入しない人がいるわけですが、ボトル総数を人口で割る単純計算では、1人あたり1年間に183本使っている計算になります。
では、232億本のPETボトルが飲み干されてゴミになった時、どのくらいが回収されたのか、回収されなかったのか?
PETボトルリサイクル推進協議会によれば、2016年に販売されたPETボトル(59万6,056トン)のうち回収されたのは88.8%です(PETボトルリサイクル推進協議会)。これは、廃棄物として買い取った重量から類推された回収率です。この回収率を単純にあてはめ本数を割り出すと、2016年に回収されたのPETボトルの本数は206億本になります。一方で、回収されなかった残りは26億本にもなります。
ポイ捨てされたか、ゴミ収集からあふれて雨風に飛ばされりしたわけです。
PETボトル回収率99%のオランダでは、0.5リットル以下のベットボトルのデポジット料金は$0.16(約18円)、0.5リットル以上のボトルには$0.72(約81円)の預け金が課金されています(eunomia 2010)。ペットボトルを拾えばそれがお金になるため、デポジット制度が定着している国ではペットボトルが落ちていることがほぼありません。ごみ箱からわざわざ回収してそれを生活の糧にしている人もいるほどです。
またボトル返却機もあります。それがよくできていて、指定されていないボトルや飲み物が中に残っているボトルをいれると自動的に跳ね返してきます。こうすることで、回収されたボトルが資源として使いやすいように工夫をしています。また、店舗でのデポジットの仕組みは効果絶大です.ドイツではペットボトルを返却すると預かり金が戻ってくるデポジット制度を2003年から実施して,90パーセント以上(最高98.5%)のペットボトルが返却されています。
日本でもデポジット制度を導入すれば、回収率もさらにアップすると予想されますが、デポジットで戻り金が低いと戻さない人が多くなる可能性もあります。今後、狭い日本の陸のみならず海までも考えて、日本ではペットボトル1本あたりの戻り金を30-50円と少し高めに設定すればポイ捨て行動が改善されると考えられます。そこは小売りの金額に上乗せせざるを得ないので、購買量が減るのが目に見えるため、飲料会社がこぞって政府に圧力をかけ、広告会社も同調するはずで、結果、このままでは売り手も消費者も便利、安価がいいので実行になかなか移されないでしょう。
更に、ペットボトルの材質をヨーロッパのものと比較してみると、潰しやすい薄さにして、潰した後の体積も非常に小さくなります。ヨーロッパと比較すると日本のペットボトルというのは潰しにくいし、潰しても体積が減りにくい。例えばエビアンやボルビックなどと、恐らく何らかの基準があるのかもしれないと思わせるほど、薄い風袋になっています。日本は自動販売機の普及のせいか、ガタンと落ちても壊れないことを考えて作っている。いかに普及し手に取ってもらえるか、企業の販売しやすさが優先です。しかも、日本は小型のペットボトルは圧倒的に多いのです。小型のペットボトルが、運びやすいし、女性のバッグに入れても邪魔にならないサイズであっても、大型のペットボトルと飲量に比較して潰した後の体積が大きいのです。
ヨーロッパでは一般的に、自販機や繁華街の飲食店で売られる缶、ペットボトル飲料の値段は非常に高いです。パリではこういうところで飲料を買うと1ユーロから1.5ユーロもします。それがスーパーや雑貨店などで買うと40セント前後ぐらいなので明らかに安いです。日本では考えられない程、同じ商品の販売値段に差があります。また、日本のようにこまめにコンビニも普及していません。バッグに入れて持ち運ぶなどせず、ペットボトルは大型のものを家に持ち帰り、カップに小分けにして飲むという使い方です。日本の小型ペットボトルが普及しているのは、駅で電車を待っている際に、ちょっと一杯を誘引する仕掛けになっており、昔はなくても誰も困らなかったのに、無いと不自然なまでに駅に自販機がセットされている生活環境になってしまったといえます。
飲料メーカーは、ペットボトルに詰めたことによって、飲食店で無料で提供するものであったお茶を売り出すことにも成功したのです。しかし、売るのが専門でペットボトルの回収なんて知らんぷり、東京湾の埋め立て地がカサばかり膨らんだペットボトルで埋め尽くされようとも、自分の会社の業績を上げるだけに目をやっていましたが、最近は、ぼちぼち潰しやすいペットボトルが登場してきました。少しずつ意識が変わっているようです。もっとも石油の値上がりよって原料が高騰して、慌てて取り組みはじめたというので実態なのです。