バヒド・ハリルホジッチ前監督(66)の電撃解任を受けて就任した西野朗監督(63)も本番前の強化試合では2連敗。サッカー評論家の間でも「1次リーグ敗退」との論調が大勢を占め、そんな様子に、サポーターからは厳しい批判もおきていた。ところがW杯開幕を迎えると、あれよあれよという間に1次リーグを突破した。
初戦コロンビア戦で2―1の大金星。アジア勢として南米勢からW杯初勝利となる「サランスクの奇跡」を起こすと勢いに乗り、運を味方に付けたようにポーランド戦で負けていながら、フェアプレイポイントの差でセネガルを押さえ、決勝トーナメント1回戦に進んだ。
決勝トーナメント1回戦のベルギー戦では後半開始早々に原口、乾の連続得点で2―0としながらも、本気を出したベルギーにその後3点を取られ、逆転負けを喫した。特に、決勝点となった3点目について…かつてレアル・マドリード(スペイン)やイングランド代表などを指揮した名将ファビオ・カペッロ氏(72)は、本田圭祐のCKがG.K.クルトワにキャッチされカウンターからの決勝弾につながっていた事について、「あれは無責任。ボールをキープして後半終了のホイッスルを待つべきだった。私が監督だったら、首根っこをつかんで怒っていた」と指摘した。
流石にこれは厳しすぎる批判で、優勝候補の一つベルギーに対し真っ向勝負を挑んで、相手を追い詰めたのだから、多くの国民が西野JAPANに拍手を送ったのは当然だろう。いずれにせよ、山あり、谷ありの2週間大いに期待を膨らませ楽しませてくれたのは間違いない。
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