大塚食品の「ボンカレー」は、1968年2月12日に世界初の市販用レトルト食品として誕生し、レトルト食品のパイオニアとして進化を続け、累計で約30億食を販売しているロングセラー商品だ。アウトドアーに馴れない夫を説き伏せて、鍋と卓上コンロをもって芦屋の奥池の河原で、ボンカレーを温め、炊き立てのご飯にかけて食べた、我が家のアウトドアー元年を支えてくれた。被災地でも活躍したのだろうと思うし、レトルトパウチが世界初の試みだったなどは、いまさら知った。
今年、50周年を迎えた大塚食品は、今も昔もお母さんの手作りカレーをモットーに、カレーつくりを進めてきたという。あめ色たまねぎのコクと、炒めた小麦粉の香ばしさの特徴でを大切に、今年のパッケージには発売時と同じ松山容子さんのイラストを採用。一方、進化した点は、通常(沖縄限定ボンカレー)の2倍超の量の肉を使用するとともに具材の野菜は全て国産にしたこと。さらに、フタを開けて箱ごと電子レンジで1分40秒(出力500wの場合)温めれば出来上がる簡単調理となっている。発売当時の味わいはそのままに、野菜や肉をボリュームアップした設計の「ボンカレー50」(税抜230円)が全国展開している。
なお、1月に行われた「ボンカレー」の発表会で同社の戸部貞信社長(当時)は、「これからの50年は、100年ブランドを目指すセカンドステージと位置付け、ボンカレーを世界に広めることに取り組む。「ボンカレー」は、1968年2月12日に世界初の市販用レトルト食品として誕生し、この半世紀をレトルト食品のパイオニアとして進化を続け、累計で約30億食を販売しているロングセラー商品となったのだ。中国では15年前からレトルトカレーを生産・販売しているが、アジアを皮きりに、今後はボンカレーの国際ブランド化に挑戦する」と話している。今年はカレーの本場であるインドで革新的な商品開発に取り組み、ボンカレーの世界戦略に挑戦する。5月28日にインドに食品・飲料の製造、販売等を目的とした「Otsuka Foods India Private Limited」を設立を発表した。
アジア圏での海外進出は、2003年の上海大塚食品有限公司(中国)につづき、2カ国目となる。 同社はインドで現地生産した「ボンカレー」を今秋から社員食堂等で展開する考え。将来的には、インド市場での「ボンカレー」をはじめとしたレトルトの普及を目指す。 同社担当者は、インドにはベジタリアンの方が多いことから、動物性原料を使わずにうまみを引き出すことに挑戦する。現地の試食会での評判は高かったと話す。
〈Otsuka Foods India Private Limitedの概要〉
▽設立年月日=2018年5月28日
▽資本金=1億7,250万インドルピー(約3億円)
▽代表者=植松宏和
▽所在地=インド・カルナタカ州バンガロール
1月22日から、今年発売30周年となるエースコックの即席麺の「スーパーカップ」とタイアップし、即席麺の「スーパーカップ1.5倍 ボンカレーゴールド 中辛風 カーうどん」と「同 辛口風 カレーラーメン」(ともに税抜200円)を発売している、TV、ガイアの夜明けでも、海外展開に挑むボンカレーの躍進を取り上げ(6/26(火)放送する。