米軍当局者は、14日に実施したパキスタンとの国境に近い東部クナール(Kunar)州における対テロ攻撃でイスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(TTP)」の指導者ファズルラ・ファズルラ(Maulana Fazlullah)容疑者を攻撃目標にしたと述べた。ただ、同容疑者の死亡はその時点で認めなかった。
15日、 アフガニスタンのアシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)大統領は隣国パキスタンのマウラナ容疑者が米軍の無人機攻撃によって死亡したと発表した。
ガニ大統領はツイッター(Twitter)の投稿で「パキスタンのナシルウル・ムルク(Nasir ul Mulk)暫定首相とカマル・ジャビド・バジュワ(Qamar Javed Bajwa)陸軍参謀長と話し、ファズルラ師の死亡を確認した」と述べた。旧勢力・タリバン(Taliban)は政府側との停戦に入った。15日、国民は2001年の米軍主導の侵攻以来初めて、イスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」明けの祭り「イード・アル・フィトル(Eid al-Fitr)」を平和的な雰囲気の中で祝った。この17年間は、ほとんど毎年攻撃があったので、暴力がないのは珍しいという。
ファズルラ容疑者は、2012年のマララ・ユスフザイ(Malala Yousafzai)さんの襲撃を命じたとされている。マララさんは2012年10月、イスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(TTP)」による襲撃で頭を撃たれ、英国に空路搬送されていた。マララさんは女子の教育を受ける権利を擁護する世界的シンボルとなり、後にノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞した。2018年、3月にパキスタンに戻り、マララさん(20)の感涙のメッセージが注目された。帰国を知った同国の人々はソーシャルメディアに相次ぎ歓迎のメッセージを寄せたが、マララさんが国内の不和扇動を企てていると批判する声も上がっている。
出典: 2018.6.16AFPBB News(翻訳編集)