地質学上の時代名になる見通しの「チバニアン」(千葉時代)の根拠となる千葉県市原市田淵の地層について、昨年11月、国際学会で77万〜12万6000年前(中期更新世)を代表する基準地に内定した。地層周辺は民有地のほか県有地も入り交じっているが、正式決定を受けるには「適切な保護体制が整備されている」ことが求められているうえ、決定後には見物客も多く訪れるとみられている。
国の天然記念物指定を目指している市原市は、市は貴重な地層の保存と活用の両立を図ることを目指しており、天然記念物指定のための申請手続きを行っている。文部科学相あての意見具申書を県に示しており、県が1月31日に文化庁に提出していた。 指定された場合に区域内に混在している民有地を買い取るため、来年度当初予算案に関連経費など計約3000万円を盛り込むことにした。土地取得費用の8割は国、1割は県から補助を受ける予定。正式決定は早くて今年12月ごろとみられている。