動画で我孫子と嘉納治五郎の繋がりを説明する中で、嘉納がオリンピックを東京誘致に導いたことも分かる。甥・柳宗悦も我孫子に一時期住んでいたことも触れられています。のちに民芸運動に奔走するようになって、そこで方言論争を繰り広げ、沖縄の人々の方言を標準語に変えるように強制するべきではないと擁護して、問題視されることが起こる、というような事もあったとは、動画にはないですが、百年たった今、方言は愛されるべき言葉と変わってきたのは、柳宗悦の言っていたのはやはり正しかったと示している。
カーリング女子「そだねー」は北海道弁ってほんと? 日本語学者・菅教授に聞いてみたところ、東北方言などのイントネーションは、純朴、素朴というイメージを持たれることもある一方で、「田舎臭い」などとマイナス評価を受けることもあるという。
「そもそも、明治時代以降、日本語を統一しようとしなければいけないと、方言が悪い言葉・汚い言葉として共通語化を進めてきたという歴史があります。その副作用として、方言色が強い地域には方言コンプレックスが生まれたのです」それがポジティブに広がったのが、今回の「そだねー」現象だったと、菅教授は見ている。
「オリンピックの放送を通じてふるさとの言葉を聞き、懐かしく感じた北海道出身の人もいた一方、初めて聞く人が多かったはず」
「若い女性から発されたというギャップもあいまって、『かわいい』という評価を持って使われたのが『そだねー』だったのです」
そのうえで、北海道の方言を研究してきた菅教授は、今回のようなブームを「非常に喜ばしいことだと思います」と語る。
「共通語化が進んでくると、今度は方言に対して、懐かしさや価値を見直そうという動きが出てきました。そして、方言というのは馴染みやすい、癒しを感じるという価値の見直し、再評価が起こってきた」
そうした動きを、方言の「コスプレ化」「アクセサリー化」とする見方もあるのだそうだ。
「若い人たちの中では、全国いろいろなところの方言をつまみ食いして、語尾などに使うという流れが起きている。テレビドラマでも『じぇじぇじぇ』など方言を使ったもの見られるようになった」
「その方言を使う人たちからすれば『大げさ、わざとらしい』との不評もあるが、今回はネイティブスピーカーの発話が話題になったのです。これは喜ばしいことでした」
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