9月29日は8回目のプレミアムフライデー。もはや実施したという声を聞く方が難しくなっているのが実情だ。週末旅行で、消費が伸びることも期待されていたはずだ。
旅は、どこへ行くかより、「誰と行くかの方が大事」という言葉がある。お釈迦さまは、「よき仲間を得ること」こそが、仏道のめざすものすべてといっても過言ではないと言われた。 一人で笑うより、大勢のよき仲間とともに笑う。 気の合った仲間とともに食事をするのも楽しい。そして、時に大爆笑する。人間は社会的な生き物だと言われる理由がここにあるのではないか。
『花緑の幸せ入門』(竹書房新書)で、次のようなやり取りがある。笑いが科学的に健康に役立つという研究をされている、筑波大学名誉教授(分子生物学)村上和雄先生との対談です。その先生が吉本興業さんとのコラボレーションで「笑いは健康にいいのか?」という実験を行いました。その実験では、糖尿病の患者さんを集めて、演芸を聴かせた後で血糖値を測るというもので、結果は、血糖値が下がったというのです。
《村上》 たとえば花緑さんの落語が面白いですかってアンケートを取るんです。「大笑いした」「まあまあ面白い」とか。そうすると血糖値の数値を見ると爆笑した方が下がるんですよ。
《花緑》 ああ〜笑いの量ですね。
《村上》 そうそう。笑いの量と質です。
《花緑》 笑いの質ですか!質とは、真打の人の作る笑いと前座の笑いとかですか。
《村上》 質っていうのは笑わせる側の技術だけではなくて、笑う側の状況、たとえば、一人で笑ったか、みんなで笑ったかとか。まわりの環境なんかですね。質によっても笑いの効果は違うんですね。
《村上》 形だけでも笑うというのも、経験的には効果はあると思っています。面白くなくても笑っているうちに、だんだん面白くなってくる。自分の「アホ」な顔を見ているだけで笑えてくる。あとは「笑いヨガ」というのもあって、顔には笑いの筋肉がほほとくちびるのまわりにあるんですが、これをマッサージするだけで血糖値が下がるんですね。
村上先生のお話では、健康に対する「笑いの質」の良し悪しの大半は、大勢で笑うことが身体にいいという話だ。ストレス社会とも言われるが、スマホが普及し、仮想空間の中でコミュニケーションして、時間を過ごしているようになってきた。電話よりメールで連絡をして実際に人と会う機会が少なくなっている。いい仲間を見つける機会が、減っているともいえる。週末に、家族へ☎してみるのも、新しい始まりがあるかもしれない。街中では、ハロウイーンなる新たな商戦が季節のイベントに参入しているが、それもいいかもしれない。 (#^.^#)