2015年04月25日

聞くという事、答えるという事

著名な方々から一般の方々まで、3000人以上インタビューをしてきた経験を 『会話は「聞く」からはじめなさい』(日本実業出版社聞)という本に書いた上阪徹さんは、中でも興味深かったのが芸術分野で多大な実績を残しているあるアーティストへのインタビューだったと語っています。そういう人たちはアトリエにこもってウンウンとうなりながら作品をつくり上げてくものとばかり思っていたが、そうではなかったというのです。アイデアは、そうした問題意識のある人たちで、ワイワイいろいろな話をしたり、互いに質問をしたりしながら、新たな考えを得ていたのに驚いたというのです。

優れたアイデアが人間の脳の奥底に間違いなく眠っている。
 芸術家であってもアトリエで一人でウンウンうなっていても、出てくるものではないどころか、誰かとコミュニケーションを交わしていると、思わぬ形でひょんなところで表出してくる、それが貴重だというのが分かってきたそうです。

アイデアや記憶、発想を、頭の中から引っ張り出してくるには、実は自分一人では取り出すことができなかった、しかし、誰かに何かを聞いてもらったりして刺激を与えることが欠かせない、と分かったとの事でした。

人の脳の奥底に潜んでいるものを引っ張り出すと言う意味でも、いろいろな角度から話を聞いて、質問を繰り出し、自分を刺激していく、それが大いなるプラスになるという、聞く、話すことは、思わぬ仕事の成果を生み出す可能性も秘めていたという事です。

その昔、日々、我孫子に住んで、出会って、お互いに疑問を声にしていった白樺派の5人は、それが大きな力を発揮し、「バカラシ」とも言われた時期を脱皮したもと言えそうです。それぞれが、それぞれの分野で後々に認められ、後に文化勲章などの栄誉を受けるまでになっており、バーナード・リーチなどはまさに、我孫子の時期を懐かしんで、自著にも我孫子にいた時がサイコーだったと書いていたのです。

人は、自分の話を聞いてくれる人に安心感信頼感をもつ生き物だからだ、母親、父親が人生の最初の段階でそのような役割を果たすことも頷けます。学校で、仕事の場面で、上手に聞いてくれる人がいれば、どんどん口が滑らかになり、アイデア、考えが浮かんでくる。そんなふうに気持ちよくしゃべっていると、「我ながらいいこと話してる」などと思うことが多々出てくるようになると上阪さんは書いている。

そして、話すことは、脳に眠っていたアイデアが表に出てくるからこそ、とても大事なのが相手と気持ちよく話すこと。阿川佐和子さんなどは、相手に対して限りない興味や好奇心を持ち、聞きたくてしかたがない、という気持ちがにじみ出てくる、相手の心の奥底に眠っているアイデアや、しゃべりたくてウズウズしているテーマの話を引き出す聞く、聞き手としてはもっとも嬉しい人になっているのでしょう。

私たちの暮らしの中でも、相手が求めるもの、期待や満足について、有権者として聞いてもらうこと、話すことができれば、安心感と信頼感を持てるようになります。目を輝かせて、語りあえる人たちがいるなら、そのまちが大好きになるのも間違いない。

やはり、聞いて、答えるという姿勢は、社会において大事なのではないか、選挙の際にもこうした仕組みが機能するなら何か改善できそうなのにと思う。あの世田谷であっても、立ち止まって聞いてくれる人は少ないのはなぜだろうか、と思った。今、信頼や安心感が薄れてきているのか、気になっています。投票率は社会の変化をみるバロメーター、投票への意識が薄れない街づくりを模索中です。





posted by Nina at 15:07| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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