安倍晋三首相は14日午前の参院予算委員会集中審議で、従軍慰安婦制度への旧日本軍の関与を認めて謝罪した1993年の河野洋平官房長官談話について「安倍内閣で見直すことは考えていない」と言明した。
また、慰安婦として従軍した女性に関し「筆舌に尽くし難いつらい思いをされた方々のことを思い、非常に心が痛む」と語った。自民党の有村治子氏への答弁。
首相は日本の植民地支配と侵略を謝罪した95年の村山富市首相談話などにも言及し、「歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでいる」と強調した。
首相はこれまでも歴代内閣の歴史認識を継承する考えを示しているが、河野談話見直しを明確に否定したのは初めて。韓国政府が朴槿恵大統領と首相との首脳会談に応じる条件として、従軍慰安婦問題への誠意ある対応を求めていることに配慮し、首相自身の立場を明確にしたとみられる。
ただ、菅義偉官房長官は河野談話の作成過程で韓国政府と擦り合わせをしたかどうかについて、「談話作成過程の実態を把握することが必要だ。しかるべき形で明らかにすべきだ」と指摘。検証作業を行って調査結果を公表する方針には変わりがないことを示した。
菅義偉官房長官は13日午後の参院内閣委員会で、従軍慰安婦制度への旧日本軍の関与を認めた河野洋平官房長官談話に関し、元慰安婦とされる女性の証言は検証の対象としない考えを明らかにした。菅氏は「慰安婦(聞き取り)の部分は非公開を前提に行い、裏付けを取っていなかった。検証は不可能だ」と述べた。民主党の神本美恵子氏への答弁。
◆元慰安婦証言、裏付けなし=石原元副長官が国会答弁−河野談話◆
菅長官は女性の証言について「当時の文書を確認するだけにとどめたい」と説明。一方、談話作成をめぐる当時の日韓両政府の交渉内容に関しては、「実態を確認し、扱いを検討したい。国会から要求があれば(結果を)提出する」と語った。 河野談話の扱いについては「従来の内閣と同じように継承する。見直しはしない」と重ねて強調した。(2014/03/13-18:06)
【国会関連】
三年の検討条項 井上信二環境副大臣 渡辺道太郎
県内、処分場の決定プロセスの見直しでななく、進める 子どもの健康管理調査の格差がついている栃木県を含めて福島がんなどの増加の見込みがないとされる 特段の健康調査の必要がない