首相夫人明恵さんは、夫の首相辞任後には大学院に入学、ミャンマーを中心に据えて勉学にもいそしんでいたそうで、初めてファーストレディーとしての体験をした時に首相夫人たちがそれぞれに自国のPRを上手にして、外交を効果的にしているので、勉強をしなくてはと一念発起したとか。実は、私も同時期に同大学院に在籍していた。市議活動の合間の通学ですれ違いだった(笑)けれど、それを知って、一生懸命な方なのだと信頼が持てたのも事実。いくつになっても、学ぶ姿勢をもち、役にたてる人でありたいと思うのはいいことだ。
最近には、支持率の高い2期目の首相夫人として取材を受けて、下記のような発言があったのでご紹介(部分)したい。
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日本は素晴らしい国。世界中に日本を好きな人たちがたくさんいるので、日本の良さを伝える役目を担いたい。
あとは夫人同士、政治を超えて、自国の国益を背負った夫たちの議論を超えて、仲良くなりたい。
外国のファーストレディーは自ら発信していて非常に刺激を受けた。
日本の首相夫人は(首相の)横に寄り添っているイメージだと思うが、もっと役割が多くなっても良いと思う。(日本は)女性が出てきたら「女のくせに」という所がまだまだある保守的な社会なので、そこは変えていきたい。
−韓国ミュージカルの観劇や「日韓交流おまつり」参加が首相の支持者から批判を受けたが。
お隣の国とけんかするよりは仲良くした方が良い。互いに批判し合っては悪循環がずっと続いてしまうので、それを断ち切るには広い心を持たなければいけない。(自分の行動が)日本は韓国のことをそういうふうに大事に思っているというメッセージになったなら良かったのかな、と私自身は思っているが、非常に難しい。
−今後も日韓関係改善に向け発信し続ける。
主人も「常に対話の扉は開かれている」と言っているので、大いに私もお付き合いをしていきたい。
−日中関係もうまくいかない。
政治がどうであれ、人間同士の付き合いをしたい。
−外交で新たに取り組みたいことは。
エイズウイルス(HIV)やコンゴで大勢の女性がレイプされている問題など、何かあれば女性や子どもが犠牲になる。女性ならではの(視点で)平和に取り組む活動をしたい。
−消費税率が8%に上がるが。
(発表の)前日まで「上げない方がいいんじゃない」と主人の耳元でささやいていた。あることを言ったら、簡単に言い返されてけんかになったこともあった(笑)。ただ長期的に見れば、(景気が)いいときに上げておくという政治家としての判断は間違っていないと思う。
−首相は決断に際し苦悩していたか。
世界的に見れば8%は決して高くなく、「しょうがないんだ」という感じはあった。
−首相をどうサポートしていくか。
主人は再チャレンジをしているところなので、諦めないで頑張り続けてほしい。主人が行けない所、会えないような人の話を主人に伝えるのが私の一つの役目だと思っている。私は「価値観が多様な社会をつくっていきたい」という考え方だ。首相支持者ばかりが日本を支えているわけではなく、批判的な意見を言う人たちも一生懸命に日本のために働いている。そういう意見も聞いてもらいたい。
−首相は耳を傾けるか。
基本的には私の話をあまり聞いていないと思うが、何か役に立ちそうだなというところに対してのアンテナの張り方はすごい。(私の発言に対して)「今の何?」「えっ?ちょっともう1回言って」というときがある。「これは(政治的に)使えそうだ」と思うと、次の瞬間に私が言ったことと同じことを言っていたりする。
−第1次安倍内閣のとき、首相公邸で幽霊を見たか。
見たわけではないが、非常に落ち着かない雰囲気だ。
−首相は公邸に住んだ方が良いとの考えか。
(07年の)参院選に負けてから(首相を)辞めるまでの2カ月間は非常につらく、私は「二度と住みたくない」と思って公邸を出た。これから首相をどのくらい続けるのか分からないが、「家よりはこっちの方がいい」となると、私も考えなければいけない。
−夫としての首相は百点満点か。
かなり良い点数ではないか。うるさいことを言わない。考え方は違っても信頼関係があるので、結構好き勝手なことをやっても許してくれる。寛容な夫というところを見せつける戦略なのか、本心は分からないが(笑)。
出典:
時事ドットコム(2013/10/06-09:00)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013100500187