2013年10月31日
『アレクセイと泉』がDVD化
1986年4月に起きたチェルノブイリ原発事故で、村が汚染されていく中で唯一汚染されなかった奇跡の泉。
チェルノブイリ原発事故の放射能汚染の影響は、180km離れた場所にあるブジシチェ村にも及びました。村人が村を離れる中、1人のアレクセイという青年と50数名の老人だけは村を離れようとしませんでした。
アレクセイは言いました。
「僕らにはあの泉があるからね。あの泉は100年も前から僕らを守ってくれているんだ」
その証拠に「百年泉」といわれるその泉だけは放射能が検出されなかったのだそうだ。
ブジシチェ村は、事故を起こしたチェルノブイリ原子力発電所から北東に180キロ。この村が、最も放射能の汚染がひどかったのは、北東の風に乗った放射能がこの村の森の上空に運ばれてきたとき、雲ができて雨が降ったからだった。このまま雨が降らないでずーっと運ばれたとしたら、その行く先にはモスクワでした。
実際、この村の美しい森は、チェルノブイリと同じぐらい汚染されており、60キュリーから150キュリーの放射能が、検出されています。
事故直後、40キュリー以上が、強制移住として指定された地域だったので、汚染度はかなり深刻で、当然、この村に住んでいた約600人の人々は、別の地域へ移住していきました。村は強制移住地域に指定され、ほとんどの住人は村を離れたが、現在も23軒、56人がこの地に暮らしている。大半が60歳以上のお年寄り。現在、この村に残っているのは、55人の高齢者と、ただ一人の若者。34歳のアレクセイだけ。
あらゆる土地が汚染されているにもかかわらず、何と、この泉の水からは、まったく放射能が検出されないというのです。
高濃度に汚染されている森で採れるきのこも、『絶対に食べてはいけない』と何度警告されても、その時期になると、
森に入り、採取し、ちゃんと泉の水で洗ってから、食べたり、
保存食用に瓶につめたりして、森の恵みをしっかりいただきます。
村人は、この泉を「百年の泉」と呼びます。
「この水を飲んでいれば大丈夫」と、老人は言います。
「あの泉のそばには、神様が立っている」と、言うのです。
だから、"リンゴ祭り"、"秋の収穫祭"、"冬の十字架祭"と、
季節ごとの祭りはすべて、この泉で執り行います。
ここは、水を汲むだけの場所ではなく、村人の心のよりどころなのです。
この映画が撮られた2000年、ほぼ10年ぶりに、司祭がやって来ることになり、
女達が、2年も前から、やいのやいのと言っていた、
腐りかけていた、泉の木枠の修理を、じいさん達が渋々始めるところが、
この映画の中でも、とても楽しいシーンです。
平均年齢71歳の5人衆は、森に入り、適当な大きさの木を切り倒し、
泉まで運び、斧と鋸だけで、どんどん木枠を修理していく技と姿は、
なかなかの男っぷりで、かっこいい!
もちろん、力仕事がある所に、アレクセイは必ず現れます。
ちょっとした力仕事から、
収穫時の、コンバインの運転や、トラクターの修理など、
困った時は、誰もがアレクセイに声をかけます。
アレクセイは、その助けの声に、イヤな顔一つせず、
当たり前のように、黙々と仕事をします。
アレクセイもまた、泉と同じように、村人の心のよりどころなのです。
しかも彼は、とてもやさしい。
馬や犬や、カエルと遊ぶ時も、笑顔で話しかけ、
十字架を作るために、木を切り倒す時も、そっと「ごめんね」と声をかける男です。
その姿を追っていると、宮沢賢治の詩の中に出てきそうな、
聖者のように思えてきます。
アレクセイは、小児麻痺の後遺症のため、動作が少しだけゆっくりです。
それが理由なのか、年老いた両親を残しておくのがしのびなかったのか、
この村に残りました。
彼は、その理由をこう語ります。
「村で生まれた者は、たとえ町へ出て行っても、いつも村に心を寄せている。
運命からも、自分からも、どこにも逃げられない。
だから、僕もここに残った。」
誰かの力になること、助けることは、つまるところ、
助けられることと、同じなのかもしれません。
老人たちを助けることで、アレクセイもまた、生かされている。
そうやって人は、助け合うことで、共に生きていく。
祭りの時に、ばあちゃん達が、輪になって踊る時の、あの喜びの笑顔。
共に生きることのすばらしさで、輝いています。
村の喜びの中心に、こんこんと湧く、泉があるのです。
その泉の存在を、神がいることの証だと、思う人もいるだろうし、
奇跡だと、思う人もいるでしょう。
この泉は、命の源泉のようなものと同じで、体のずっと奥の、深く静かな部分にある何かと、共鳴する。
それは、誰にも触れられない、
自分でさえ触れたことのない、赤ん坊の時のままの何かで、
普段のわたしの生活では、ほとんど思い出すこともない、
命の力が、呼び覚まされる何かです。
アレクセイは、こうも語ります。「泉の水が僕の中に流れ、僕を引きとめている。
泉が人々に故郷に戻るよう、引き寄せているのだろう。」
DVDになったこの村の様子を見た人は、心の中の泉を信じ、諦めて生きることのすごさ、
目の前の現実を受け入れて暮らしていくことのすごさに、胸うたれる映画だとのこと。
音楽は坂本龍一が担当した、日本の監督らによる日本映画です。
2013年10月30日
奇跡のリンゴ
『世界で初めて』を成功させて、現役でご活躍中の木村さんのあの雰囲気を演じる。出稼ぎまでして、貯金も底をつき、電気も止まり、無農薬リンゴを作るためにそこまで10年も苦労してできないなら、普通は途中でやめるでしょ。ところが妻も夫の姿を見て笑顔で頑張ろうと支える、奇跡の物語です。今まさに何かをあきらめかけている方が観て、この家族に比べたら、もう少し頑張れるような、そんな映画です。木村さんのくしゃくしゃに笑った顔、雰囲気はそう簡単に出せるものではないと思っていたら、阿部サダヲがうま味を出していました。
木村さんの妻役の菅野美穂も、津軽弁のアクセントを捉えて流石の女優だと思わせ、好感度が更に高まりました。
「オーガニックが盛んですが、農薬なしに農業に挑むことが、こんなに大変だとは思いませんでした。無農薬はヘルシーで楽しい事だと思っていたのです。とりわけ、りんごの果実を実らせるのがこのような困難を乗り越えての末のことだとは。木村さんは、誰もやろうと考えなかったやり方を想像して、創造しました。その艱難のはじまりは、農薬にアレルギーのある奥様をその苦しみから解放してあげたいという愛情だったというのが、なんと素直で優しいことでしょう。私は、木村さんの妻、美栄子の役をやらせて頂くのですが、この、素直で優しく、猪突猛進の木村さんを受け止め、あたたかく見つめるのがつとめだとおもっています。艱難辛苦汝を玉にす。りんごの実が丸くなったのは、ご夫婦の困難が実った結果に他なりません。私は両親が東北の岩手県出身ということもあり、何か縁を頂いたようにも感じています。津軽魂ではありませんが、東北魂で頑張りたいと思います。」との彼女のコメントはこの物語が奇跡を生む過程を語り、成功してもなお、みんなの為にまい進する夫婦を演じ切りました。実話の夫婦の絆も凄いなあと気持ちよく、爽やかになれるお話です。
http://www.kisekinoringo.com/index.html
木村さんの義理の父を演じる山崎努という俳優の存在感は圧巻でした。義理のお父さんが戦争でラバウルに行った時の話がとても印象的でした。
金策尽きて困っている婿に義理の父が、ラバウルの土を瓶に入れて持っているのです。
義理の父が、ラバウルに行った頃はもう終戦間近で、撤退しても帰還できないので、飢餓、マラリアでどんどん死んでいく。食べるものも何もなく、ヘビでもカエルでもトカゲでもなんでも食べたし、ジャングルの中に畑を作って自分で野菜を育てたと話すのです。
「化学肥料も農薬もなにもなくて、草ぼうぼうだったけども、ナスもできたし、サツマイモなんかこんなに大きくなった」 と言う。それでも、ラバウルの戦友たちは、戦争が終わったのにマラリア熱や食料がなくて、バタバタ死んでいった、つまり闘うどころか、餓死した方が多かった。その時の体験を婿に語りながら、「戦争だと思ってがんばれ」と貯金も全部だして、応援してくれたのでした。義理の父さんが持って見せたのは、ラバウルの畑の土だったのです。
調べてみれば、南方での戦いは、食料が手に入らないで命を落とし、その死者の多さに現地では日本兵のいたあたりを白骨街道と言うそうです。http://kyoto-np.jp/info/syakai/sennsoutoma/060822.html
そうしたやり取りの末に、覚悟を決めて、リンゴの土づくりと草を大切にする方針に切り替えて取り組み、死も覚悟しながらの極貧生活から、ようやく明るい兆しが見えてきて、りんごも実りはじめました。
リンゴの無農薬栽培は神の領域と言われたそうですが、それを人の手でも実現可能なこをと証明して見せた木村さんだったのです!
木村さんのりんごが実り始めて10年越しの挑戦も実り始めたころ、義理の父は亡くなります。
手には、木村さんのりんごをしっかりと握って、お医者さんが指を広げようとしても外れません。
こんなに硬い死後硬直は初めてだというお医者さん。
そのままに握らせておいてくださいという木村さんと奥さん。
木村さんの義理の父は、ラバウルの戦地で感じた土の力の偉大さと植物の生命力を、義理の息子が証明したのを見届けてから、旅立たれました。
さら後日談がありました。感動の輪は、故ジョン・レノンの妻である小野ヨーコを通じて、FACEBOOKでこの話を英語訳にして出版することが申し出られています。
偶然にNY行きの飛行機を待つ間に手にした本から、英語に訳してより多くの人に無農薬のリンゴが奇跡的に作れた経緯を知らせ、自然農法の可能性を追求しようとの展開が始まっているのでした。
確かにそうして作ったリンゴは、味わいが本当に濃い。リンゴの季節なのに台風で身が落ちてしまった農家もありますが、寒さがやってくる季節にいい映画を見て、心が温まりました。
2013年10月29日
我孫子野外美術展 第16回
下記は昨年のビデオ映像です、小鳥のさえずりが聞こえて別天地の風情は分かります。
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2013年10月28日
鉄道がまちづくりの明暗をわける時代
そんなことから地方交通を対都市住民の負担で維持するのは不可欠、各地が均等にはってんするようなユニバーサル税の創設を提言するとか、運賃の安い対都市路線の利用者に負担を求めて公共機関を整えるなどの提案もされるようになってきている。
**** **** **** *****
25日の北総鉄道のプレスリリースについてWebで北総線の現行運賃水準の維持には補助金継続が必要だとして、北総線運賃問題対策協議会へ申し入れをしたとのことが検索された。
北総鉄道(本社:千葉県鎌ケ谷市)は10月24日(木)、北総線運賃問題対策協議会宛に添付書面により、下記申し入れをいたしました。
輸送需要の趨勢
〜千葉ニュータウンの少子高齢化、生産年齢人口減少が必至。若年層の都心回帰の影響も〜
金利の動向
〜879億円の有利子負債の約8割は変動金利。現行金利は、リーマンショック、東日本大震災、“異次元緩和”の下でほぼ最低水準にあり、今後の金利上昇は必至〜
このため千葉県等の関係者が支援を強化
〜24年3月、千葉県等の関係者が、無利子据置期間の延長、金利の引き下げ、及び償還期間の延長を実施〜
こうした関係者支援強化の下で、脆弱な経営基盤から脱し、将来に向け、地域において鉄道事業を安定継続していくことが当社としての最大の使命
従って、北総線の現行運賃の水準の維持には、基本合意に照らし、補助金継続が必要不可欠
2013年10月27日
フレンドシップフォース
フレンドシップ フォース 東京(我孫子もここに属します)
2013年10月26日
265ヵ国・地域を旅したワールド・トラベラーが語る
演題:265ヵ国・地域を旅したワールド・トラベラーが語る
講師 高 康治
日時:2013年11月9日(日)10:00〜12:00
入場料:無料 定員:先着200名
場所:我孫子市あびこショッピングプラザ3Fあびこ市民プラザ
我孫子駅北口下車徒歩約5分
![Mr.Ko](http://www.e-aira.jp/images/Office/thumbnails/thumb_Mr.Ko.jpg)
★ 筆者(ペンネーム:高やすはる)が著した本が文芸社より発売されています。
書名は「私はワールド・トラベラー 世界257ヵ国・地域を旅した男」、
定価は本体1、500円+税。書店でお買い求め、又は注文できます。
また、アマゾンや楽天ブックスなどのインターネット・ショッピングもできます。
なお、 世界の人形館(TEL:04−7184−4745 ) でも在庫しています。
2013年10月25日
勝負あり、ふなっしー
各地の自治体などが作る「ご当地キャラクター」が競う「ご当地キャラ総選挙の決勝大会が6日、大丸東京店であり、関東地区代表のふなっしー(千葉県)が初代チャンピオンに輝いた。総選挙は各地の百貨店とご当地キャラが協力し、地域を元気づけようと初めて開催された。
総選挙は全国約480種類のキャラが立候補し、全国7地区の予選を勝ち抜いた代表で決勝が行われた。7月10〜25日にインターネットで受け付けたところ、3万3573人から投票があり、2位はオカザえもん(愛知県)、3位がことちゃん(香川県)だった。なぜか、クマモンがいないがそういう中でも今年の一位はふなっしーだった。
ふなっしーは地元・千葉県船橋市の公認キャラクターではなく、かなりお上から無視されての実力行使だったが、要するにお役所とはそういうもの、センスを求めるのは無理というもの。
ともかくトロフィーを手に「活動を始めた時は誰もいわれなかったけど、とうとう1位。感謝してるなっしー」とコメントした。
オカザえもんは、名古屋市の現代アート作家、斉と公平太(さいと・こうへいた)さんが昨年発表した作品。顔が「岡」をかたどり、胸に「崎」の文字がある。岡崎市は地元の文化や魅力をPRする「岡崎アート広報大臣」に任命し、イベントなどで活躍している。斉とさんは「感謝、感謝でござる。これからも岡崎のPRに頑張るでござる」というオカザえもんのコメントを発表した
船橋市長は「特産の梨だけでなく、おかげで年代を問わず船橋が注目された」と述べ、ふなっしーがなし遂げた業績を称賛。近く行う表彰式で「和解」が実現する見通しだ。
2013年10月24日
中国を知る
3時から6時まで連続もので、多少疲れる。
2013年10月23日
自然との闘いの歴史
洪水については、多くのとりくみで大被害を未然に防ぐようになったとわかります。
壮絶な闘いだったことがわかります。
http://www.otsu2-e.kashiwa.ed.jp/teganuma/teganuma%20kouzui.htm
人間社会の幸福、しかし、生態系をも考えるのが今後の大きな課題です。
ムクドリもねぐらを天王台、我孫子駅前とかえて大騒ぎ、フンガイするのはどっちでしょう。
間もなくジャパンバードフェスティバルです。
去年は、大会ボランティアの緊急要請があったので、お手伝いに参上しましたが
スタッフジャケットで加われるというのも、嬉しいものでした!
2013年10月22日
災害続きのこんな時だからこそ
福島の被災地復興について、政府の施策だけでは停滞する復興だが、民間からの地道な努力もつづけられている。
そこで大学の仲間たちとプロジェクトを立ち上げて、福島の観光支援策を考えようと取り組むことになり、その申請が採択されたと昨日わかった。私も、千葉県の風評被害の問題など研究調査しようと参加することになっていたので、これから更に調べ続けることになる。
また、もう一つのプロジェクトは米国、ロシア、中国の留学生と日中関係の改善策を考えるプロジェクトを申請中。
こちらは、12月に結果が分かるが、解決にむけて情報交換して、方法を探ることからしか、未来は開けないとおもう。
おとぎ話は、子どもを寝かしつけるための大人が作ったもので、それは本当ではないことも分かる時がくる。
でも夢を与えられると前に進む気持ちが失われないのではないか。
未来を明るく住みよくしようとのプロジェクトに取り組む人たちは、そんな人たちだと思う。
2013年10月21日
様々な報道の中で、頑張る日本の人とたち
2013年10月20日
千葉県手賀沼終末処理場のこのところ
1.放射性物質の測定結果
(1)脱水汚泥
処理場名 (所在地) | 試料 採取日 | 測定値(ベクレル/kg) | |||
---|---|---|---|---|---|
放射性 ヨウ素 131 | 放射性 セシウム 134 | 放射性 セシウム 137 | 放射性 セシウム 合計 | ||
花見川終末処理場 (千葉市美浜区磯辺) | 9月18日 | 35 | 11 | 21 | 32 |
花見川第二終末処理場 (千葉市美浜区豊砂) | 9月18日 | 38 | 不検出 | 22 | 22 |
手賀沼終末処理場 (我孫子市相島新田) | 9月17日 | 11 | 110 | 250 | 360 |
江戸川第二終末処理場 (市川市福栄) | 9月18日 | 31 | 14 | 40 | 54 |
(2)焼却灰
処理場名 (所在地) | 試料 採取日 | 測定値(ベクレル/kg) | |||
---|---|---|---|---|---|
放射性 ヨウ素 131 | 放射性 セシウム 134 | 放射性 セシウム 137 | 放射性 セシウム 合計 | ||
花見川終末処理場 (千葉市美浜区磯辺) | 9月11日 9月18日 | 不検出 不検出 | 106 264 | 243 595 | 349 859 |
花見川第二終末処理場 (千葉市美浜区豊砂) | 9月6日 9月12日 | 不検出 不検出 | 117 177 | 256 395 | 373 572 |
手賀沼終末処理場 (我孫子市相島新田) | 9月11日 9月17日 | 不検出 不検出 | 930 790 | 2,000 1,700 | 2,930 2,490 |
2013年10月19日
奇跡が起こる時、チームワーク、そして・・・
2013年10月18日
ノースマホデー
2013年10月17日
水道水の管理問題
2013年10月16日
台風26号、千葉を直撃!
2013年10月15日
お隣・茨城県が世界遺産登録を目指す
- 江戸時代は、庶民文化が花開いた。そして子どもに至るまで“読み書き算盤”が浸透するなどしていたのは、どうしてどうして、当時としても識字率の高さは世界史的にも希有なことであったようだ。
- そう言えば、さらに昔に遡っても、万葉集という和歌集に、上も下もなく素晴らしい作品が書かれて納められた。つまり、防人という帝やお公家さんたちの使用人であった位の低でも歌を読み、その上ぬけぬけと妻を恋しいとか綴っていたというのは、そうとうな教養ではないだろうか。庶民教育が他国より開かれていたというこになるし、公然とそれを歌と言う形で評価しつつ残したというのも、稀有なことかもしれない。
- たとへば、朝鮮の歴史を調べてみると日本が江戸時代の頃にも奴婢が売買されていたと記録されているし、非情なほど格差があったというのだから、庶民の不満のやり場を向ける先が必要になる。かつては国内の小国同士だったのが、今や北朝鮮を背後に抱えて、国内だけは何とかしなくてはならないとしたら、日本を歴史的に断罪するという手しか残されていないということになっているのかなと思う。
- 17C、日本国内に私塾が設置され、寺子屋があって、一般の教育レベルが高まっていった。また、幕府や藩は、昌平坂学問所や各藩校 を設け高等教育機関の整備を行った。近世日本の教育システムは世界史上において特筆すべきもの、誇るべきものだというのを認識して、もう一度、私たちの国のありがたみを考えたほうがいいかもしれない。
- 水戸学の中心が我孫子の先にある。茨城県のもとはこの水戸藩ということだが、当時に既に各地に郷校を設け、その中心に彰考館、さらには弘道館を設け, 全国的に見て比類のない高等教育体制をつくりあげたのだという。旧弘道館を中心とした「水戸藩における学問・教育遺産群」は、当時の日本の教育システムのレベルの高さを示すもので、ついに茨城県はこれを世界遺産とする価値があるとして申請の準備をするのだそう。そこへいくと千葉県は、カジノ構想を森田知事が掲げようとしてたいたけど、格が違うという感じです。あちらは、葵の紋、東風吹くころにそこははかなく梅が香り、秋には気高い菊の香りがしそう。こちらはと言えば・・・・札束の匂いではげんなり。
2013年10月14日
21世紀、王道は市民の力によって築かれる
2013年10月13日
複合の美の思想を学ぶ
2013年10月12日
日韓関係を想う
2013年10月11日
語られないで終わる女性たちの歴史のように
2013年10月10日
米国初の女性FRB議長が誕生
FRB議長は日本で言えば、日本銀行総裁。基軸通貨ドルを有する米国の金融政策を決める最高責任者で、経済、金融、為替市場への影響力は絶大。時に、米国大統領をもしのぐ力があると言っても言い過ぎではないとまで言われます。
2013年10月09日
ファーストレディー外交への意気込みは
最近には、支持率の高い2期目の首相夫人として取材を受けて、下記のような発言があったのでご紹介(部分)したい。
・・・・・・・・・・・・・
日本は素晴らしい国。世界中に日本を好きな人たちがたくさんいるので、日本の良さを伝える役目を担いたい。
あとは夫人同士、政治を超えて、自国の国益を背負った夫たちの議論を超えて、仲良くなりたい。
外国のファーストレディーは自ら発信していて非常に刺激を受けた。
日本の首相夫人は(首相の)横に寄り添っているイメージだと思うが、もっと役割が多くなっても良いと思う。(日本は)女性が出てきたら「女のくせに」という所がまだまだある保守的な社会なので、そこは変えていきたい。
−韓国ミュージカルの観劇や「日韓交流おまつり」参加が首相の支持者から批判を受けたが。
お隣の国とけんかするよりは仲良くした方が良い。互いに批判し合っては悪循環がずっと続いてしまうので、それを断ち切るには広い心を持たなければいけない。(自分の行動が)日本は韓国のことをそういうふうに大事に思っているというメッセージになったなら良かったのかな、と私自身は思っているが、非常に難しい。
−今後も日韓関係改善に向け発信し続ける。
主人も「常に対話の扉は開かれている」と言っているので、大いに私もお付き合いをしていきたい。
−日中関係もうまくいかない。
政治がどうであれ、人間同士の付き合いをしたい。
−外交で新たに取り組みたいことは。
エイズウイルス(HIV)やコンゴで大勢の女性がレイプされている問題など、何かあれば女性や子どもが犠牲になる。女性ならではの(視点で)平和に取り組む活動をしたい。
−消費税率が8%に上がるが。
(発表の)前日まで「上げない方がいいんじゃない」と主人の耳元でささやいていた。あることを言ったら、簡単に言い返されてけんかになったこともあった(笑)。ただ長期的に見れば、(景気が)いいときに上げておくという政治家としての判断は間違っていないと思う。
−首相は決断に際し苦悩していたか。
世界的に見れば8%は決して高くなく、「しょうがないんだ」という感じはあった。
−首相をどうサポートしていくか。
主人は再チャレンジをしているところなので、諦めないで頑張り続けてほしい。主人が行けない所、会えないような人の話を主人に伝えるのが私の一つの役目だと思っている。私は「価値観が多様な社会をつくっていきたい」という考え方だ。首相支持者ばかりが日本を支えているわけではなく、批判的な意見を言う人たちも一生懸命に日本のために働いている。そういう意見も聞いてもらいたい。
−首相は耳を傾けるか。
基本的には私の話をあまり聞いていないと思うが、何か役に立ちそうだなというところに対してのアンテナの張り方はすごい。(私の発言に対して)「今の何?」「えっ?ちょっともう1回言って」というときがある。「これは(政治的に)使えそうだ」と思うと、次の瞬間に私が言ったことと同じことを言っていたりする。
−第1次安倍内閣のとき、首相公邸で幽霊を見たか。
見たわけではないが、非常に落ち着かない雰囲気だ。
−首相は公邸に住んだ方が良いとの考えか。
(07年の)参院選に負けてから(首相を)辞めるまでの2カ月間は非常につらく、私は「二度と住みたくない」と思って公邸を出た。これから首相をどのくらい続けるのか分からないが、「家よりはこっちの方がいい」となると、私も考えなければいけない。
−夫としての首相は百点満点か。
かなり良い点数ではないか。うるさいことを言わない。考え方は違っても信頼関係があるので、結構好き勝手なことをやっても許してくれる。寛容な夫というところを見せつける戦略なのか、本心は分からないが(笑)。
出典:
時事ドットコム(2013/10/06-09:00)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013100500187
2013年10月08日
今度こそ!
そして、フランスのロンシャン競馬場では凱旋門賞と言う世界一の競走馬を決めるレースにも嬉しいことがおきました。
すでに、日本の馬がイギリスのダービー馬を抜いていましたが、まだフランス馬は抜けないでいます。
馬場の違いの影響が大きいようです。日本の競馬場にも芝コースはあるのですが、芝の長さが多少短い、土が硬いなど、微妙に違っても、世界を争うとなると影響するのかもしれないです。
2013年10月07日
東電の発生者責任を問うこともあっていいのでは
今回の朝日新聞の報道について補足をさせていただきます。
朝日新聞において、私が10月5日に行われた千葉県北西部の市長や国会議員らとの懇談会の席上、「(焼却灰は)原発事故で人の住めなくなった福島に置けばいい」との意見を発言したと報道がなされました。しかし、私は一部市町村に汚染灰が仮置きされている現状を踏まえて『発生者責任の観点から福島にある東京電力の敷地内で管理をしたらどうかという意見もある』という趣旨を紹介し、参加した市町村長に質問をしたところであり、特段の意見を表明したわけではありません。
私としては汚染灰等の指定廃棄物の処理を含む東京電力福島第一原子力発電所事故に起因する諸課題の解決に向け、政府の一員として全力で取り組んでまいります。
以上、補足の説明とさせていただきます。
文部科学副大臣 衆議院議員 櫻田義孝
*桜田氏は、河野太郎衆議とは国会議員同期だとのこと。
国会では、選挙後に原発反対派の議員同盟の加盟議員がぐっと増えたとのこと。
2013年10月06日
白樺派の人々がYoutubeに紹介
柳の肉声
加納治五郎の名言集
2013年10月05日
我孫子のゆかりの女性たちはなぜ無視されるのか?
「坂西志保をはじめとする我孫子ゆかりの女流文士たち」というタイトルで、我孫子の文化を守る会の副会長・越岡れい子さんがお話しをされた。ぎっしりの聴講席で熱心に聞く人々は、昼間の10時〜1時間半熱心に耳を傾けて、初めて聞く我孫子に縁の深い著名な女性人の当地での活動を知って、感嘆した。しかし、武者小路実篤が1年いても写真入りで紹介されているのに、我孫子を通る常磐線の電化が遅れていることで転落事故にも繋がったとしって、GHQにかけ合ったり、全国でも先駆け的なPTA運動を実践したということまで熱心にした2年間もの期間を我孫子にいた著述家でもあった坂西志保ですら、知らせる姿勢がないままなのはいかがなものでしょうか。深田久弥の妻で児童文学者として名のある女性であった、北畠八穂は3年居住の後に我孫子をさるまで山樹荘(柳宗悦の居宅であった)に住んでいたそうです。人気の美人女優・岡田嘉子がロシアへの恋の逃避行を決行する以前の昭和25年、我孫子(白山)には撮影所があって、我孫子に住まいながら撮影所と行き来していたというのでした。
2013年10月04日
汚染水の処理方法のコントロールは後手 汚染水漏れ:別タンクから20万ベクレル 海洋流出の恐れ
東電によると、漏れは同日午後8時5分ごろ、海から約300メートルにある「B南エリア」タンク群で周囲のせき内にたまった雨水を移送する作業中だった社員が発見。タンク外壁を流れているのが目で見て分かる漏れ方だったという。放射性セシウム濃度は同18〜54ベクレルと比較的低く、セシウム除去後の処理水をためていたタンクとみられる。タンクの天板と側板の間から約0.43トンがあふれた。タンク内にはベータ線を出すストロンチウム90などの放射性物質が1リットル当たり58万ベクレル(国の放出限度は同30ベクレル)含まれている。海につながる近くの排水溝内の水から同1万5000ベクレル検出された。東電は「汚染水の一部は、排水溝経由で港湾外の海へ漏れたが、海水では検出限界未満だ」としている。
タンクは、事故直後の2011年4月に設置。東西方向に他の4基と配管でつながっている。問題の地盤は、海のある東側に向かって傾いている。漏れたタンクは最も低い場所にあって、少なくとも13センチ傾いていた。水位計は5基のうち、一番地盤の高い西側のタンクしかついていなかった。
東電は、8月に別のタンク群から約300トンの汚染水漏れが発覚したことを受け、1日2回の巡回を4回に強化している。3日午後3時半ごろ、水漏れは停止した。今後の対策について、尾野氏は「監視を徹底する。だが、全体のタンク容量に余裕がない。すべてのタンクへの水位計設置が完了する11月までは現状のまま運用する」と語った。
参考:
毎日新聞 2013年10月03日
2013年10月03日
パンドラの箱に希望が残っているか:核燃料廃棄物のゆくえ
市中にこれまでは置くことを禁止されていた放射能廃棄物が存在するので、特に小さな子供の母親たちは気が気ではなかったが、みんな黙っている状況に慣らされてしまった感も出てきた。
河野氏は、あるプラントについて希望的な観測を述べられたし、まずは地元の国会議員に相談してみるのは手だと示唆くださった。
確かに、ネットで調べると京都大学・原子炉実験所では、核燃料のゴミについても研究が進められています。今年も、日本人のノーベル賞候補者が最終選考に複数の名前が上がっているということでもあり、核燃料のゴミを地中に埋める期間を10万年という気の遠くなる年月から一気に数百年まで短くしようとする研究も有効になってくるかもしれないです。
放射能には「寿命」(半減期?)があり、原発から出る使用済み核燃料には、放射能が半分になるまで2万4000年もかかるそうです。
寿命の長いプルトニウム239などに含ま
れています。この寿命を人間の手で短くしてしまおうというのです。
仕組みはこうです。加速器を使い、「陽子」を光の速さに近いものすごいスピードで鉛の
入った金属に衝突させると、大量の「中性子」が発生します。その 「中性子」を寿命の長いプルトニウム239などにぶつけると、核分裂が起きて寿命の短い別
のものに変わるといいます。核のゴミから寿命の長いものだけを取り出して、この技術を応用すれば、放射能が半分になるまでに30年もかからない寿命の短い
ものばかりになり、地中に埋めておく期間も一気に短くなるといいます。
「陽子を実際に原子炉の手前まで持ってきて照射するという結合実験は世界初」(京都大学山名元教授)京都大学では、実際の原子
炉に加速器をつなげた世界で初めての実験を行っています。
「原子力発電が今後なくなっていくか、使い続けるかというディシジョン(決定)はこれから議論されていくが、どちらにおいて
も、そういった放射性の長寿命のものを減らしていく技術
を追求し続けていく姿勢が必要」(京都大学山名元教授)
世界初の実験は「核燃料のゴミ問題」の解決への一歩となるのでしょうか。
TBS2013/2/27
http://news.tbs.co.jp/20130227/newseye/tbs_newseye5268131.html
<参考>ADSR炉(加速器駆動未臨界炉)
加
速器を使い、放射性廃棄物を破砕消滅させてエネルギーを取り出す原子力発電。ウラン・プルトニウム近縁の核廃棄物を半減期30年程度の核種にエネルギー変
更、さらに半減期30年の核種を45分間で消滅
処理ができる。ADSR1基で原発10基分の核廃棄物を処理可能。ADSR炉が稼動すると放射性廃棄物を長
期保管する必要がなくなる。
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東京電力は23日、原発のウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を作るためにフランスで所有していたプルトニウムの一部を、独電力会社が英国で所有していた同じ量のプルトニウムと交換した、と発表した。海外のプルトニウムと交換したのは、国内の電力会社では初めて。
交換後は独電力会社が英国原子力廃止措置機関で保管していたプルトニウムが東電の分となる。福島第一原発の事故でMOX燃料を使うめどが立たない東電と、早期に利用したいドイツ側の利害が一致した。
交換したのは東電がフランスで所有するプルトニウム約2・5トンのうち434キロ分。帳簿上の交換で輸送しない。東電が英仏に所有するプルトニウムの総量は約7・4トンで、交換後も変わらない。
東電は、福島第一原発3号機でMOX燃料を燃やすため仏燃料会社に加工を依頼したが、3号機は事故で廃炉が決定。当面使う予定がないため、仏にあるプルトニウムの扱いが課題になっていた。一方、英国のMOX燃料工場の閉鎖で困っていた独電力会社は、フランスでMOX燃料に加工して利用できるようになった。
朝日新聞 デジタル 2013年4月24日2時21分 【小池竜太】
2013年10月02日
米議会の膠着、日本はねじれ解消
医療保険改革(オバマケア)の本格施行の1年先送りを盛り込んだ暫定予算案を下院は先に可決したが、上院は30日否決となった影響からだ。
閉鎖に伴い、国防や警察、救急医療など緊急性が高く国民の安全に直結した業務は維持されるが、行政サービスは縮小される。パスポートやビザの発給が滞る恐れがあり、観光客に人気の高い国立公園や博物館が閉鎖されるなど、米国のみならず各国にも影響が広がりそうだ。
自分たちこそがアメリカを大事にしているし、自分たちこそがアメリカの価値観を代弁していると主張するティーパーティーは、これでは、米国の行く末を見誤っているのではないか。医療保険改革はアメリカの国の法律だ。先頭に立って改革法案を推進した大統領は、法案成立後に改めて再選された。
共和党はこれまで40回以上にわたって法律を撤廃させようとして、そのために憲法に定められている議会手続きは、野党・共和党の思うままにはならない。民主主義においては、「政府の三権の1つにおける1つの院で、1つの党の1つの派閥」だが、それを楯に議会の停滞をさせるなどを起したのみならず、国民生活を混乱させている。オバマ氏が主張する予算は、特に金がかかりすぎるわけでもない。反対を唱える勢力の主張によって、公共の施設が閉鎖となってしまうのだった。議論の対象は少なくとも表向きは予算だったはずだが、その予算が議会の数の原理を楯に、それが暫定予算だろうと、主張の通りの内容でないなら絶対に議会を通させないとの強硬な主張だった。あまりに常軌を逸しているとの批判がでて当然ではないか。そういえば、小さいながら、近隣の自治体の状況が似ているこう着状態に陥っていた事例を思い出させる。民主主義とは、ねじれが解消できないでいると、このような例が起き、無駄な時間に耐えなくてはならないことも、現実に起きるのだと思う次第だ。
そこへいくと、このところの日本の首相は、国民に、議会に、強力なメッセージを向けて走っている。
最近の米国訪問で、NY証券取引所で行ったスピーチは極めつけ「Buy my Abenomix」で、米国人聴衆をも沸かせた。
2013年10月01日
もっとも幸せな国、デンマークの秘訣
25%もの高い消費税を払っていても、個人が負担する量がフェアであること、必要なときに必要なものを手に入れることができる、というのが主な理由で80%以上のデンマーク人は満足していると言われています。高福祉制度のおかげで、満足のいく生活ができるのは納得がいきます。税金の高負担の代わりに医療費は無料、小学校から大学まで無料で教育を受けることができます。さらに、失業保険もなんと4年間、現役時代の90%が保証されます。留学生でさえ、学生ビザを取得したら医療費は無料だというのです。
デンマーク第二の都市オーフスは、長寿者が元気と活力のある生活を送っている社会「ブルーゾーン」の研究で知られています。人口約31万人のオーフスにはアーティストや学生が多く住み、異なる宗教観を持つ人々が共存しています。住民たちの年入の差がそれほど大きくはないので、コミュニティーに属している感覚や皆平等であることが感じられるようです。また海にも近く、自然に触れる機会が多いところも特徴的です。アメリカのダン・ベッドナー氏の調査でも、地球上でもっとも幸せな4都市の内の1つとして紹介されています(因みに、他3都市は、シンガポール、メキシコのモンテレイ、アメリカのカリフォルニア州にあるサンルイスオビスポ)。
デンマーク人の幸せ(満足度)とは、毎日工夫をして心地よい生活を送ることにあるようです。
確かに、11月以降は基本的に毎日がどんよりと曇り空で、気分も落ち込みぎみになり、そんなところでは気分しだいでいたら、なかなか幸せな気分にはなれないので、毎日工夫するのでしょう。
その上で、上も下もなく次のようなJante Lawの考えをベースに暮らしているということです。
1.Don’t think that you are special.
(自らを特別であると思うな)
2.Don’t think that you are of the same standing as us.
(私たちと同じ場にたていると思うな)
3.Don’t think that you are smarter than us.
(私たちより知的だと思うな)
4.Don’t fancy yourself as being better than us.
(私たちよりも優れていると思い上がるな)
5.Don’t think that you know more than us.
(私たちよりも見識があると思うな)
6.Don’t think that you are more important than us.
(私たちよりも自らを重要であると思うな)
7.Don’t think that you are good at anything.
(なんでも得意であると思うな)
8.Don’t laugh at us.
(私たちを笑うな)
9.Don’t think that anyone of us cares about you.
(私たちの誰かが貴方を気にかけていると思うな)
10.Don’t think that you can teach us anything.
(私たちに何でも教られることができると思うな)
11.Don’t think that there is something we don’t know about you.
(私たちが貴方について知らないことがあると思うな)
デンマーク人にとってもジャンテロウの平等に価値をおくのは国民性の元なようで、こうした理念を国王であれ、国会議員、官僚、大学教授、医者などであれ、当然に戒めとして胸にしまっているはずだと国民は考えているということでしょう。 日本はどうかというと、こうした社会的権威に懐疑的でしょうが、伝統的に一般的には自らに謙遜であるが、その分たしかに不満は膨らむわけです。日本の幸福度ランキングは、英レスター大学の調査では90位、米国の調査機関ワールド・バリューズの43位、いずれでも上位にある北欧諸国と大差です。
デンマークでも米国留学の経験者に言わせると、アメリカでは「他の誰もやらなかったけど、私が一生懸命頑張ってプロジェクトの成功に導きました!」と自信満々に言う人がいるが、デンマークでは「そんな風には絶対に言わない。そんなこと言ったら、きっとJante Lawで、自分のことばかりを考えすぎてる、ちょっと頭冷やしたら、と言われるでしょうね。自分のことを売り込むのは控えめにするぶん、だから仕事を探しているときは苦労した。」とか。
また、晴れれば、外で「え?」と目を疑うようなことをするのだそうです。町の真ん中で、バク転の練習をしている人々を見かけました。天候が悪い日が続いても、心はカラフルな毎日を過ごそうとしているのです。
悪天候や凍るように寒い冬でも、ウインターバスという水風呂に浸かる人々がいます。気分爽快になるのだとか。ネガティブなところをポジティブに変えてしまう遊び心のある聡明さで、肩書では得られない幸せがあること重んじているのかもしれない。
更にいえば、デンマーク第二の都市オーフスは、長寿者が元気と活力のある生活を送っている社会「ブルーゾーン」の研究で知られる、アメリカのダン・ベッドナー氏の調査で、地球上でもっとも幸せな4都市の内の1つとして紹介されています(他3都市は、シンガポール、メキシコのモンテレイ、アメリカのカリフォルニア州にあるサンルイスオビスポ)。
人口約31万人のオーフスにはアーティストや学生が多く住み、異なる宗教観を持つ人々が共存しています。住民たちの間で収入の差がそれほど大きくはないので、コミュニティーに属している感覚や皆平等であることが感じられるようです。また海にも近く、自然に触れる機会が多いところも特徴的です。
物事には、光があれば陰もあります。地球上のどこにも完璧な国は存在しないでしょうから、心の持ちようは大きいはずです。最近、日本では野心のすすめを説いた女性雑誌の記事が話題でした。心の豊かさと野心の両方を持ち、周りの環境に左右されず、夢に向かって時に突き進む勇気を持てるなら、それは理想的な人生です。しかし、立志伝を読んでみれば、最高者と言われる人生にも影があるのです。
様々な異文化に触れて、それぞれの良いところを学ぶのは楽しくもあり、気が付かなかった、自分なりの幸せのスタイルを見出せることもあります。読書の季節、図書館で本を探して、いい週末にしましょう。