ソビエトのチェルノブイリ原子力発電所で発生した未曽有の大事故から、今年で27年が経ちました。1986年4月26日、現ウクライナはソビエトの治世でした。
現地でグリーンピースは放射能調査を継続していますが、四半世紀を経た今も高レベルの放射線が検知され、農作物の汚染も続いていることがわかっています。この結果を受け、グリーンピースはウクライナ政府当局に食品汚染のモニタリングを再開するよう求めています。
今年、ゴルバチョフの科学顧問を務めたロシアの科学者アレクセイ・ヤブロコフ博士を中心とする研究グループが2009年にまとめた報告書の日本語訳『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』*を刊行、ヤブロコフ博士の来日講演も東京・盛岡・郡山・京都の4か所で予定されます。
ヤブロコフ博士は、1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故当時、ゴルバチョフ書記長のアドバイザーを務め、被曝者のその後について25年以上追跡調査を続けている。2011年3月の福島第一原発事故後、チェルノブイリ事故との違いを指摘するとともに、放射能被害の過小評価の危険を警告している。
【博士の略歴】
1988年-1991年ソ連水産省の魚類学委員会議長。
1989年-1991年ソ連最高会議生態委員会副議長ソ連人民代議員。
1991年-1993年生態・公衆衛生に関するロシア大統領顧問。
1993年-1997年ロシア連邦安全保障会議省庁間生態安全委員会議長、この間旧ソ連による日本海への原子炉投棄問題を調査した。
1993年-2005年ロシア環境政策センター創立者および代表。
1996年-アメリカ芸術科学アカデミー名誉会員。
1997年に発足した欧州放射線リスク委員会(ECRR)の共同設立者。
*2007年、ベラルーシのベルラド放射能安全研究所初代所長ワシリー・ネステレンコ、同所員アレクセイ・ネステレンコ(現所長)とともに、英語文献や、ロシア、ウクライナ、ベラルーシなどスラブ系の諸言語の記録や文献をもとに報告書『チェルノブイリ――大惨事が人びとと環境におよぼした影響』(日本語訳書『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』)をまとめ、同事故による死者数は1986年から2004年の間で少なくとも98万5000人に達するとの推計を発表した。
2013年、東京での公演
『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』刊行記念
アレクセイ・ヤブロコフ博士講演会
日時: 5月18日(土)後6時30分〜
会場: 星陵会館 http://www.sfseminar.org/arc2004/map.html
主催: チェルノブイリ被害実態レポート翻訳プロジェクト
共催: ピースボート、グリーンピース・ジャパン、FoE Japan、
グリーン・アクション、原子力市民委員会
協賛: 岩波書店
解説: 崎山比早子
参加費: 1,000円(邦訳書持参の方は無料)
ご一緒に行かれる方がありましたら、海津 ninakaizu@gmail.com へもご連絡ください。
参考Youtube:
2012年12月15日〜16日 、東商ホール
Nuclear Free Now 脱原発世界会議 主催のアレクセイ・ヤブロコフ博士「チェルノブイリの教訓」
博士(ロシア科学アカデミー、生物学者)-の発言より、チェルノブイリ原発事故の健康被害に話を絞って再構成した。20分程度、質疑は後半15分あたりから。(下記、文字おこししたブログ)
http://blog.goo.ne.jp/flyhigh_2012/c/ee9ef2f2b7a3ae84607658a0ea926ace